変わらぬ
自然
の
美しさ
は
優しい
記憶
を
想い起こさせる
去年の今頃
は
そう
末ムスコ
の
高校
の
合格発表
で
あんな
に
胸
が
キュウッて
締めつけられて
早く
時間
が
経って欲しいな
と
時間
よ
止まれ
を
同時に
願った
瞬間
は
近年
稀だったっけ
今朝
一年の後
のほほん
と
緩やか
に
青春
を
謳歌している
ムスコ
に
「去年の今頃は、さぁ〜」
と
それだけ
しか
云っていないのに
カレ
も
やはり
憶い出した
の
だろう
途端
真顔
で
「うん、ヤバかったよね・・」
と
呟き
ふたりして
顔見合わせて
笑った
きっと
道
は
決められていて
そう
道
は
続いていて
時
に
決断したり
時
に
流されたり
時
に
導かれるように
振り返れば
くっきり
と
した
種明かし
が
在る
成功
とか
失敗
とか
善し
とか
悪し
とか
拘りドコロ
は
其処
では
なくて
動いたコト
留まろうと決めたコト
諦めなかったコト
潔く手離したコト
其れら
の
道程
を
納得すればいいだけ
なんだ
「もう、あんなに緊張するコトは
この先きっとナイよ。
もう、免疫力と自信ついた筈だから」
そう
云って
すっかり
制服姿
も
馴染んだ
列車
の
時間
を
気にしながら
小走り
で
玄関
へ
向かう
ムスコ
の
背中
に
ワンコ
と
手
を
振り
見送った
〜去年の今頃は〜
そう
云い合い
笑い合える
存在
の
有り難さ
を
深く
噛みしめながら