湖畔人です。
今日は一仕事してから、夕方に以前から行く事が決まっていた映画に行く前に、ちょっと湖畔を散策をして来ました。時間は遅めに行ったのですが、日も長くなって来たので大分タゲリ達を見る事が出来ました。もう2月も最終週なので、タゲリ達もボチボチユーラシアに戻る準備をし始めたのか、大分グループとして固まり始めたようです。彼らは日本に来たばかりの時と日本を去る頃にはグループ行動を取るのですが、そろそろ帰郷するサインなのかも知れません。寂しくなりますね。
映画を観た後、帰宅する際に、野村訓市さんの『トラベリングウィズアウトムービング』がやっていまして、その番組の中で、幼馴染に複雑な感情を抱く家庭を持つ男性リスナーのエピソードの紹介と、その方向けの曲として、Don Henleyの 『Heart Of The Matter』が掛かっていました。イーグルスもドンヘンリーもとても好きなのですが、ブログとなるとどうしてもUKロックに偏りがちでして、でも、たまにはドンヘンリーも良いかなと思って今日はドンヘンリーの曲を2曲紹介させていただこうと思います。
『The Heart Of The Matter』と言う曲は、元カノに新しい恋人が出来た事を知って、未練たっぷりで現実を受け入れきれない複雑な心情を抱えた男の動揺を歌った曲です。自分を愛さなくなった彼女を許すんだ、許しだ、許すことが大事なんだ、と自分に言い聞かせ、何とか現実を受け入れようと葛藤する男の揺れ動く心を歌った何とも言えない曲なのですが、とても良い曲だと思います。
次に、この曲が収録されているアルバムのタイトルにもなっている『The end of innocence』と言う曲も紹介させていただこうと思います。ブルース・ホーンスビーとの共作と言う事で、ホーンズビー色の強いセピア色の写真集でも見るかのような、少し暗いけど詩的で美しい思い出を見させられているような印象の曲ですが、恋愛の終わりを描いた歌ではあっても、同時に当時のアメリカ社会で育った複雑な青年の心理も描かれている曲でして、単純な幸せが永遠に続くと信じていた幼少期、両親の離婚でその夢を砕かれ、国はいつだって正義と信じていたけれど、大人になるにつれ、どうもそんなに単純な話ではなさそうだと段々と気付き始め、そうした複雑な精神環境の中で育った青年が、何とかそれら複雑な環境に自分なりに折り合いをつけて、何とか自分なりのベストで生きて行こうと決意しているかのような、そんな雰囲気が伝わってくる曲だと思います。
2曲ともある意味リアルで、今の我々を取り囲む世界にも通じる、そう単純な幸福な世界、とはとても言い難い難しい世界の中で、自分や他人の過ちを許しながら、自分に出来る精一杯を提供しながら、自分なりのベストな誠実さで生きて行くんだ、と、そんな気持ちにさせてくれるよな名曲二曲だと思います。お勧めします。
話は変わりますが、また紀平さん勝ったみたいですね。凄い子がいるものです。では、また。
湖畔人