今日は三連休の中日。
前回のブログを書いた日は午後から出勤。私史上ベスト10に入る忙しいシフトだった。
その日は現病棟で午後シフト初めてのインチャージ。いつまでも避けて通れるものでもなく、また複数のベテラン看護師が同じシフトに入っていて困ったら彼らに助けを求められたので、意気込んでその役割に臨んだ。リハビリ病棟では何度も務めてきているので、基本は同じ。ただ情報量と変化がべらぼうに多い。急性期だからね。
そしてその洗礼はすぐにやってきた。
気が付いたら病棟に急速対応チームMETが来ている。え、なんで? どこで??と思ったら、担当看護師が病棟の端っこにある別のナースステーションから呼んだらしい。理由は胸腔ドレーン挿入後の劇的な血圧の低下。胸腔膜から溜まっていた水が一気に2リットルも出たとのこと。元々水分摂取量に制限のある患者さんで低血圧なのに2リットルって…止めろよ、途中で。ちなみにそれをやったのはドクター。本当かよ。
いろいろと指示を残してMETと担当医療チームは去っていった。現場の看護師は看護歴が浅いため対応は可能かどうか尋ねたら「問題ない」との返事だったので、その場を任せて私は通常業務へ戻った。
しかし一時間もしたらまたMET登場。同じ患者さん。どうしたのか担当看護師に聞いたらまた低血圧。胸水が出ないようクリップで止めてあった胸腔ドレーンを彼女が何らかの理由で外したらしく、さらに1リットルの水分を失って低血圧を起こした。いや、なんで!? 詳しい話を聞く前に再びどっさりとドクターたちがやってきて処置。この時には別セクションの担当だったベテラン看護師が助けに入ってくれたので、その人にお任せして私は通常業務へ。実はこの時ある患者さんからのクレームに対応していた。ついでに書いたら入退院も7件あって、この急速対応がなくても十分忙しい状態だった。
でもこれで終わらない。また一時間ほどしたらMET再々登場。今度は何⁉と思ったら、同じ患者さんの、今度は酸素飽和度が下がっているとのこと。3時間のうちに急速対応が3回なんてもう病棟で看るのは無理と思っていたら、医療チームも同感だったようで、集中治療室へと移ることになった。
これでやっと落ち着けるかな…と搬送を待っていると、今度は病棟中に鳴り響く緊急事態を知らせるベル。何なに⁉と電光掲示板に示される病室へと急いだら、今度は高齢の患者さんが椅子の上で失神していた。長い間椅子に座っており、看護師がベッドに戻そうと立ち上がらせたときに急速に血圧が低下した結果っぽい。すぐにMET召喚。まだ先の患者さんの件で病棟内にいたのですぐに対応してくれた。モリモリと脱糞する患者さんをどうにかベッドに横たえ、やるべきことをサクサクと。こちらはすぐに意識が戻ってくれたのであとは現場にお任せして、もうすでにかなり後手後手になっているインチャージ業務へ。
クレーム対応、入退院の手配、ほかの患者さんの検査や病状の確認などやることは山積み。夕食と夜の投薬の時間はドラマはなく、普通に忙しいだけの時間が過ぎていった。
でもこれで終わらない。あと30分で夜勤スタッフと交替というタイミングで「患者さんの呼吸が早い」と報告が。あるウィルスに感染している患者さんで、夕方は問題なかったのに、夜になって呼吸数が30を超えている(通常12~22)。たまたま当直のドクターが病棟にいたので相談し、診てもらったら「これは少し変だね」とのことでこの日5度目のMET召喚。
結果的に大事ではなかったけど、METが来るとやることはたくさんある。METが来ても基本頑張るのは現場のスタッフ。でもインチャージとしてはサポートしなくてはならないし、現場を把握しておかなくてはならない。申し送りまであと10分なのに患者さんの記録はほとんど読めていなかった。もう全患者さんの状態を把握することはほぼ不可能なんだけど、できる限りやらなくっちゃと思っていたら、別のスタッフから肩をポンと叩かれた。「隣室の患者さん、息をしてないんだけど」。
5件目のMETが起きている最中、その隣の部屋で終末期ケアに入っていた患者さんが息を引き取っていた。最後に褥瘡ケアしてからすぐに逝ってしまったようで、バタバタしている間に少し発見が遅れ、もう冷たくなりかけていた。死亡宣告はドクターしかできないので、この時まだ隣室にいた当直のドクターに診断を依頼。この日は病院をあげてのMET祭りだったようで、うちの病棟以外にもたくさんの急速対応案件が起きており、ドクターは疲れ切った顔で「あとで戻ってくるわね…」と病棟を去っていった。
ここでタイムアップ。夜勤スタッフへの申し送りの時間になった。36名いる患者の読めた記録は6件だけ。謝り倒しながらどっちらけの申し送り。幸いにも夜勤スタッフは「気にするな。こっちは記録を読む時間はたくさんあるからさ」と言ってくれた。
こんな感じで初の午後シフトはホロ苦デビュー。ベテラン看護師2名から「今日インチャージじゃなくて良かったー」って言われた。そのぐらい忙しかった。
でも良かったこともあった。それはスタッフが全員助けに来てくれたこと。インチャージがすべき仕事も代わって引き受けてくれたり、緊急時に若いスタッフが対応できてなかったらベテランがサポートに入ったり。もちろん至らない私のインチャージ業務もたくさん助けてもらった。すんごい大変なシフトやったけど、終わった時は感謝の気持ちでいっぱい。リハビリ病棟の怠け者たちのパフォーマンスにイライラしていたことを考えるとなんて素晴らしいんだろうと感動した。もちろんそれは一部の看護師だけで、ほとんどはいい人なんだけどね。
そして私はやっぱりインチャージという役割が嫌いじゃないと思った。忙しいし、ストレスもプレッシャーも多いけど、そういうのを楽しんでる自分もいる。急性期ゆえにリハビリ病棟時代とは違う刺激もあって、今はもっと数をこなしたいという気持ちでいる。まぁ、この気持ちもいつまで続くかわからんけどね。
翌日は普通にフロアで作業したけどこれがまた忙しいシフトでクタクタ。休日だった昨日はひたすら寝た。というか起きられなかった。家から一歩も出なかったわ。
今日は少し元気になって、朝はコーヒーを飲みに行ってきた。

初めて行ったカフェ。外観はボロっとしてるのに意外にもコーヒーがおいしかった。
週4日勤務になって精神的にも肉体的にも楽になって少し余裕が出てきた。メリハリがあると頑張れるもんだね。しっかり休んでまたお仕事頑張ろう。
前回のブログを書いた日は午後から出勤。私史上ベスト10に入る忙しいシフトだった。
その日は現病棟で午後シフト初めてのインチャージ。いつまでも避けて通れるものでもなく、また複数のベテラン看護師が同じシフトに入っていて困ったら彼らに助けを求められたので、意気込んでその役割に臨んだ。リハビリ病棟では何度も務めてきているので、基本は同じ。ただ情報量と変化がべらぼうに多い。急性期だからね。
そしてその洗礼はすぐにやってきた。
気が付いたら病棟に急速対応チームMETが来ている。え、なんで? どこで??と思ったら、担当看護師が病棟の端っこにある別のナースステーションから呼んだらしい。理由は胸腔ドレーン挿入後の劇的な血圧の低下。胸腔膜から溜まっていた水が一気に2リットルも出たとのこと。元々水分摂取量に制限のある患者さんで低血圧なのに2リットルって…止めろよ、途中で。ちなみにそれをやったのはドクター。本当かよ。
いろいろと指示を残してMETと担当医療チームは去っていった。現場の看護師は看護歴が浅いため対応は可能かどうか尋ねたら「問題ない」との返事だったので、その場を任せて私は通常業務へ戻った。
しかし一時間もしたらまたMET登場。同じ患者さん。どうしたのか担当看護師に聞いたらまた低血圧。胸水が出ないようクリップで止めてあった胸腔ドレーンを彼女が何らかの理由で外したらしく、さらに1リットルの水分を失って低血圧を起こした。いや、なんで!? 詳しい話を聞く前に再びどっさりとドクターたちがやってきて処置。この時には別セクションの担当だったベテラン看護師が助けに入ってくれたので、その人にお任せして私は通常業務へ。実はこの時ある患者さんからのクレームに対応していた。ついでに書いたら入退院も7件あって、この急速対応がなくても十分忙しい状態だった。
でもこれで終わらない。また一時間ほどしたらMET再々登場。今度は何⁉と思ったら、同じ患者さんの、今度は酸素飽和度が下がっているとのこと。3時間のうちに急速対応が3回なんてもう病棟で看るのは無理と思っていたら、医療チームも同感だったようで、集中治療室へと移ることになった。
これでやっと落ち着けるかな…と搬送を待っていると、今度は病棟中に鳴り響く緊急事態を知らせるベル。何なに⁉と電光掲示板に示される病室へと急いだら、今度は高齢の患者さんが椅子の上で失神していた。長い間椅子に座っており、看護師がベッドに戻そうと立ち上がらせたときに急速に血圧が低下した結果っぽい。すぐにMET召喚。まだ先の患者さんの件で病棟内にいたのですぐに対応してくれた。モリモリと脱糞する患者さんをどうにかベッドに横たえ、やるべきことをサクサクと。こちらはすぐに意識が戻ってくれたのであとは現場にお任せして、もうすでにかなり後手後手になっているインチャージ業務へ。
クレーム対応、入退院の手配、ほかの患者さんの検査や病状の確認などやることは山積み。夕食と夜の投薬の時間はドラマはなく、普通に忙しいだけの時間が過ぎていった。
でもこれで終わらない。あと30分で夜勤スタッフと交替というタイミングで「患者さんの呼吸が早い」と報告が。あるウィルスに感染している患者さんで、夕方は問題なかったのに、夜になって呼吸数が30を超えている(通常12~22)。たまたま当直のドクターが病棟にいたので相談し、診てもらったら「これは少し変だね」とのことでこの日5度目のMET召喚。
結果的に大事ではなかったけど、METが来るとやることはたくさんある。METが来ても基本頑張るのは現場のスタッフ。でもインチャージとしてはサポートしなくてはならないし、現場を把握しておかなくてはならない。申し送りまであと10分なのに患者さんの記録はほとんど読めていなかった。もう全患者さんの状態を把握することはほぼ不可能なんだけど、できる限りやらなくっちゃと思っていたら、別のスタッフから肩をポンと叩かれた。「隣室の患者さん、息をしてないんだけど」。
5件目のMETが起きている最中、その隣の部屋で終末期ケアに入っていた患者さんが息を引き取っていた。最後に褥瘡ケアしてからすぐに逝ってしまったようで、バタバタしている間に少し発見が遅れ、もう冷たくなりかけていた。死亡宣告はドクターしかできないので、この時まだ隣室にいた当直のドクターに診断を依頼。この日は病院をあげてのMET祭りだったようで、うちの病棟以外にもたくさんの急速対応案件が起きており、ドクターは疲れ切った顔で「あとで戻ってくるわね…」と病棟を去っていった。
ここでタイムアップ。夜勤スタッフへの申し送りの時間になった。36名いる患者の読めた記録は6件だけ。謝り倒しながらどっちらけの申し送り。幸いにも夜勤スタッフは「気にするな。こっちは記録を読む時間はたくさんあるからさ」と言ってくれた。
こんな感じで初の午後シフトはホロ苦デビュー。ベテラン看護師2名から「今日インチャージじゃなくて良かったー」って言われた。そのぐらい忙しかった。
でも良かったこともあった。それはスタッフが全員助けに来てくれたこと。インチャージがすべき仕事も代わって引き受けてくれたり、緊急時に若いスタッフが対応できてなかったらベテランがサポートに入ったり。もちろん至らない私のインチャージ業務もたくさん助けてもらった。すんごい大変なシフトやったけど、終わった時は感謝の気持ちでいっぱい。リハビリ病棟の怠け者たちのパフォーマンスにイライラしていたことを考えるとなんて素晴らしいんだろうと感動した。もちろんそれは一部の看護師だけで、ほとんどはいい人なんだけどね。
そして私はやっぱりインチャージという役割が嫌いじゃないと思った。忙しいし、ストレスもプレッシャーも多いけど、そういうのを楽しんでる自分もいる。急性期ゆえにリハビリ病棟時代とは違う刺激もあって、今はもっと数をこなしたいという気持ちでいる。まぁ、この気持ちもいつまで続くかわからんけどね。
翌日は普通にフロアで作業したけどこれがまた忙しいシフトでクタクタ。休日だった昨日はひたすら寝た。というか起きられなかった。家から一歩も出なかったわ。
今日は少し元気になって、朝はコーヒーを飲みに行ってきた。

初めて行ったカフェ。外観はボロっとしてるのに意外にもコーヒーがおいしかった。
週4日勤務になって精神的にも肉体的にも楽になって少し余裕が出てきた。メリハリがあると頑張れるもんだね。しっかり休んでまたお仕事頑張ろう。