チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

偽日本国は80年

2024年12月02日 13時24分42秒 | 日記
ここのところ日本っていったいどういう国なんだろう、どんな国民なのだろうかと考えると少女時代の日本人としての生活がよみがえる
穏やかで和やかでみんなが生き生きと幸せそうな顔をしていた

町中に爆弾がヒューヒュー飛び込んできても
みんな協力し合って生きていた
疎開してもその土地の人たちがこまごまと子供の面倒を見てくれていた
大人も子供も楽しめるように「旅芸人」がやってきて
大きなお屋敷やまたは公民館でお芝居を楽しんでいた
田舎オペラもきてカルメンや蝶々夫人などやっていた

舞台が終わると「おひねり」という紙に包んだお金を舞台に投げ入れる
木戸銭とは別に出演者のボーナスみたいなものだったのだろう
お米を渡したり野菜や果物を渡す人もいた
戦後のなんだかおもしろい景色がよみがえる

学校に行くと襟足を真っ白にした旅芸人の子供が席についていて
珍しい人種を見るように遠巻きで眺めている子が多かった
いじめそうな子がいると、成績のいい子がそれを止めていた

成績といえばチャ子ちゃん先生はテストはほとんど100点
それもそう、兄たちが使った教科書といっよなのでテストの出そうなところを兄は教えてくれる、そこだけ暗記していればいい

病気がちで学校にはほとんど行かなかたが成績がいいのである時先生に
「どうして優等賞をもらえないの?」と談判した
「比佐子ちゃん元気で毎日学校に来ていて成績がいいという子に優等賞を上げるのよ」
だから元気になりなさい。という言葉で諭された
それからは勉強はしないで元気に遊びまわる子供になってしまいこん日がある

国力は健康の民がいることで成り立つ
80年前の日本人の方が賢くて元気だ
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神仕組み

2024年11月28日 11時20分40秒 | 日記
コロナパンデミックのために失ったものも多いが「感謝」もある
それは自分自身の来し方を振り返るチャンスになったこと
そこに気づきがいっぱいあった
恥ずかしくて身のすくむような失敗もそれがなければ「気が付かない」ことがあった。昔の人が「失敗は成功の基」という言葉を残したが、まさしく

有頂天の栄華は色あせていて
失敗の数々の方がキラキラ輝ている
両親や兄弟をふくめた先輩たちが数々の叱咤激励が人を成長進化させていたこともわかる

それらはすべて神の仕組みの中にあることもやっと理解できた
神は宇宙法則にのっとって壮大な仕組みを考えて実行する
それに気が付かねば気が付くまで、手変え品替えいろいろ体験させられるのだ
体験に疲れ果てるのは神の存在を無視するからだと思う

よき体験悪しき体験の末に神はとんでもなく素晴らしいご褒美をくれる
それを信じて黙々と自分の仕事をしていくのが一番

それができない理由は
人とのせめぎ合い、優劣をつける事、分離の感覚
あの人はいいけどこの人は悪いという分離の考え方が、結局は人を苦しみに導く、あの人より自分の方が優れているとかいう優劣の考えも、苦しみの元、競争に打ち勝とうとすることは最も自分自身を壊す

戦後私たちは「3S」という教育を受けた
スポーツ・スクリ――ン・セックス
勝ち負けを競うスポーツ 富にあこがれさせる映画 快楽に耽るセックス
地道な足を地に着けた生き方は否定され、馬鹿にされふわふわとお金目当てに生きてきた80年

ほんとうはそれも神仕組みだったのかもしれない
人間の進化のためには通らなければならない道だったのかも

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障子の効用

2024年11月26日 09時56分57秒 | 日記
先日古き屋敷に伺って「障子の効用」に改めて気が付いた
若いころ大人の女は障子の開け閉めにうるさく、三手で開けるということを厳しく言われたものだ
障子を開けた後左足で入るのか右足が先なのか、それぞれ作法の先生の流儀があり違っていた
母は「神主さんの歩き方を見ていればいい」とだけ言う
その言葉のせいか私は人の足元を注意深く見る癖がついた
だのに自分は外叉で歩く(笑)

障子は上に半分開けたり,雪見障子というのだが、景色を切り取ってみる、そうすると見えない部分に想像力が高まり、外の景色に気持ちが動いていく
昔テレビで「チラ見せ」なんていって裾をからげる動作が笑いを誘っていたが、日本人はチラリと見た景色の奥を想像するのが上手な遺伝子を持っているのだと思う

障子は影を映す、それを利用した「闇笛」とか「影笛」と呼ばれる金沢の笛の鑑賞の仕方があるが、初めてお座敷に上がり、障子に影を映して奏でる笛の音色に酔いし入れた

こういう音の楽しみ方があるのかと感動した

障子は和紙一枚で仕切られているのだが、そのあたたかさと、その場の落ち着きはたとえようがない
カーテンの仕切りとは違う、軽やかだけど重みのある空間ができる
襖というのは完全に外との遮断だが、障子は隣の気配を感じながら、一線を引いている、細やかな情感を持っているのが障子

子供のころちょうど今頃の季節から家じゅうの障子の張替えが始まる
子供の仕事は障子の紙を破くこと
これが楽しい
ぼこぼこ穴をあけて紙をはがし、其のあと障子の桟をぬるま湯につけた布で洗っていく。晴天の日に行うので何日か続く、その間家中の空気も入れ替わっていく

あるアメリカ人が今の日本は「偽日本」本当の日本を早く取り返してほしいといっていたけど、まさしくそうだと障子を眺めながら思った
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郵便物が届かない

2024年11月25日 09時55分11秒 | 日記
不思議な目にあっている
ある方に送った送ったレターパックが一週間たっても届いていないという
こういうことは初めてなのでびっくり
郵便局に連絡するが追跡のしようがないと断られた

レターパックの一番小さいものだ
そこには「帯板締め」の見本を入れていた
規則通りの大きさ重さ、こちらに落ち度はない

きちんと手渡しするもので送るべきだったと後悔するが
郵便がこの日本で届かないということの方にショックを受けている

これでは宅急便の方が確実だ
人から人への手渡しができなくなり、運ぶ人が少なくなっているのだあろう
何もかもインターネットで用が済む時代に
手書きの手紙が相手に届くというのはもう奇跡でしかなくなるのだろうか

お歳暮もお中元もお品を自分の手で運び、お礼を言っていた時代から
宅急便で送りつけるようになり
手紙から電話そしてメールと伝達方法がヒトの手を通さない方向へ行っている

昨夜ユーチューブを見ていたら
「日本の歴史はまだ80年、それは偽日本の歴史でもある」
とおっしゃっているアメリカ人がいた

ああそうなんだ、ひどく新鮮に感じたものだ
この80年は他国に押し付けられた文化を、さも昔からある文化のように教えられてていたのだという

しかし日本人は世界で最も古い歴史を持つ国だという思いがある
そうか
「名月浮水中」という言葉がある(水に映った月は偽物で本物は別にある)
本物の日本を取り返さない限り、郵便物が消えてしまうという出来事も当たり前に起きてくるのかもしれない

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旅路の終わり

2024年11月24日 08時49分04秒 | 日記
恒例のクリスマスパーテイ(比佐子つれづれ主催)がチャ子ちゃん先生の米寿の祝いを兼ねると、運営する人たちの手で決められた
パフオーマンスで歌えという

昨日は過去の働きの動画を作るといって担当のものが写真を選びに来た
しかしその写真のほとんどは事務所引っ越しの時処分しているので、輝かしい(笑)過去の経歴は消えている

多くの人に「米寿なんですってね」と言われると、自分自身が米寿で、88歳なのだと認識する
「ぼつぼつ旅路の終わりに入ったのか」
と自分を省みる日が多くなった
あちらに転がりこちらに転がされながら今日まで生きてきたと感じる

失敗も多かったがそこから学んだことは多い
そして自分自身の基本はどこだったかと思うと8歳までの戦前の生活だったとはっきりする、戦争が激しくなる前までの生活だ

9歳の夏に戦争が終わりそこからがらりと変わった世の中、大人たちさへどう生きていくかと混乱している中で、子供をどう導くか大変だったと思う
日本はそういう時代を見事に越して今日がある

その混乱期から高度成長そしてはじけたバブルの時代、更に停滞している平成から令和
今まさに世界規模で大変化真っただ中にあって、自分が受けてきた教育、先輩たちの教訓、文化遺産などなど見聞きしたことをしっかっり伝えて果てる日が近づいたのかと思う

40代の人たちと話を話をしていると
「私たちは何も知らない、誰に聞いていいのかもわからない、だから長生きしてください」
こういう言葉を投げかけられるのは複雑
ずっと教えていただくという立場にいた人間が、何かを教える伝えるという場所に立っているという認識が全くないことに愕然とする

旅路がもうすぐ終わる
終わりを全うするのも人の道なのだと知る

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母の教えが尊いと思うこのころ

2024年11月20日 15時14分08秒 | 日記
毎朝母に感謝をささげている
当然のことながら父や兄姉にも
若いときは一番近い同性に反発する人が多いと聞く
それは誰もが通る道かと思っていたら、そうでもないらしい
母を天敵と考える娘はあまりいないということも最近分かった
だから
どうして母を天敵と思ったのかと考えてみた

結論を言うと
洗脳される人間とされない人間の差
娘は西欧文化、とくにアメリカの大量生産大量消費という考え方に洗脳された夢のような贅沢な海の向こうの生活にあこがれ浮ついていた

先へ先へと何かにせかされるように面白いこと愉しいことに夢中になり、静かに丁寧に生活を続けている母の姿をうざったいと軽蔑していた

しかし違った
何十年も過ぎて、特に今の自分の歳になると、母は日本人として生きていたのだと理解できる
日本人の清潔さ、思いやり、気配り、他人との和の尊重、物を捨てない、古いものの再生などなど
娘にとっては「買えば何でも手に入る世の中になったのになんてみみっちい」
と思ってしまう

姉たちは一時期その文明にかぶれていたがすぐに元のような日本の女になって、末っ子で跳ね上がっている私を余裕の目で見ていた

そして今
年相応にいろんな経験や体験を通してくると、母の姿が尊いと思えてくる
尊いと思わなかったために、いろんな苦労があったのだと悟る

お料理もお掃除もみんな母の姿が今自分にある
「節約精神」という考え方、命をいただく人間の在り方を日常の中で教えられるのは母の姿しかない

母親の姿はどんな博士の教えより尊いし身につく












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生活共同体

2024年11月18日 09時06分52秒 | 日記
都心から離れてやや田舎に引っ越しをした友人と久しぶりに会った
お顔が和らぎ目がキラキラ美しい、体から幸せオーラ―が発生されている
今年の春まで現役バリバリ
他の友人が「あの方とは一緒に旅をしたくない」
と言われるほどギンギンにビジネス感覚の持ち主でもあった

肩ひじ張った体の中から彼女の可愛さや寂しさを感じていたチャ子ちゃん先生は、いい距離をもって仲良くしていた

彼女が作り上げた全国的なビジネス団体から手を引き、再婚をしてやや田舎に引っ越したのだが、時折聞く彼女の生活がとてもほのぼのしていた

ゆっくり美術館を巡ったり、近くの国に旅したり、家庭菜園を始めたり、ご近所の人たちとのランチを楽しんでいたり
「よかったな」
と思いながら便りを見ていた

そしてお会いしたら明るく快活で人の話にきちんと耳を傾ける人になっていた、そのためそこで初めて会った方から
「あの方素敵ね」
という言葉が飛び交っていた

「ずーーと他人のこと、団体のことしか考えていない生活をしていて、つかれたの、自分をいつも置き去りにしていたから、もう限界!と思って手を引いたけど、引継ぎや何かで半年かかって、やっと落ち着いたので比佐子さんに会いたくなった」

引っ越し先ではみんなが助け合って生きていた
畑を借りてお百姓さんの教えを受けながら夏野菜をたくさん収穫した
弁当持って近くの山野に行き、ごみ拾いなどしながらみんなでおしゃべり
その土地の文化を知る時間となった
どうしてその土地を選んだのかという疑問もあって、時間を作って歴史を調べていると
「前に作った家系図が役立ったの、ずーと昔の先祖がこの土地の出身だった」
「先祖返りか――」(意味がちと違うけど)

都会に住む私は生活共同体という意識を持ち続けたいと思っているので、ちょっと昔女

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吉田簔助師匠との別れ

2024年11月17日 15時19分34秒 | 日記
11月12日大阪桃山台の葬儀場で行われた「吉田簔助」さんの告別式に参列した。この日の予定が前日にキャンされたのは意味がある

文楽に全くなじみのない30代だった
あるきっかけで吉田簔助さんの人形遣いを観た
生身の女より女らしい色香を漂わせている人形を見て引き込まれた
その感想をすぐ楽屋に行ってお話し、其れから東京興行には必ず足を運んだ
文楽の話は古い
しかしその基本になるのは人間の情であり欲であり自我である
そういう本音をさらけ出しての大夫、三味線、人形の三位一体に演じる物語もまた心えぐられたりする

なまいき盛りの30代は「へえー人形劇?」なんて思って見向きもしなかったのだ、それにお琴は小さいとき習わされていたが、それを嫌って黙ってピアノのレッスンに変更した裏切り者でもあるので、日本の和事の教養が欠けていた

文楽は語りも聞きごたえがあり太三味線の音色が腹の底にこたえる、三者の息があってこその舞台づくり、特に人形遣いはその所作に魂が入っていないと見苦しい

簔助さんの人形はいつも生きていた

無理を承知で人形の着付けから所作までを写真に撮った、最初で最後であった
着物雑誌で発表したがなんと25ページの大作だ

撮影はまだ簔助さんが国宝に指定される前、もちろん大病で倒れるうーーんと前だ
人形の胴体は同じだが役によって着物の着付けが違ってくる、芸者、遊女、お姫様、町娘、武家夫人、商家の女将、街のカミさん、正妻、妾などなど、女の職業、女の立場荷よって衣装はもちろん着付けが違う

さらにそれぞれの女たちの所作も微妙に違ってくる
この細かい女の動きをどこで習得するのかと聞いたら、「観る、語る、識る」観察力が半端ではない

「もう一度生まれ変わっても人形遣いをやりたい」
とおっしゃっていた

遺影に深々と頭を下げ心の中でたくさんのお礼捧げてきた                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                               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いい世の中を過ごしている人がいっぱいいる

2024年11月11日 07時09分02秒 | 日記
地方へ行くと自分自身の生活を楽しそうにしている人が大勢いる
畑作って自給自足の生活
たりないものは分け合って
野の花飾って手作りのケーキをふるまいおしゃべりしている
子供たちも泥んこで遊んでいる
畑の畔をかけっこしている
のどかだなあ
お金を追っかけずあるものを生かして生活していていい笑顔の人がいっぱいいる

都会でも豊かに暮らしている人がいる
大きな家にいるのではなく
身を飾り立てているのではなく
豪華な場所で食事するのではなく
自分の身分相応に充実した生活を送り、土日は借りた畑で野菜を育てている
そしていい笑顔で子供たちと接している
そして本当に好きな仕事をしている

日本もまんざら捨てたものではない
キリキリした感じの人が少なくなった
お店にいる若い人たちの笑顔も可愛い
いい世の中になってきた

ゆっくり歩いて
静かに人々を見ていると
柔らかくて優しい人が多くなった気がする
気配りのできる人が街のあちこちにいる

「してほしい」とか「してくれない」
という気持ちから
先ずは自分自身が幸せになろう
そういう気分になってきたのだと思う
幸せと感じる人は他人に優しくなる
「優」という字は「人の憂いがわかること」と先輩から聞いた

それぞれみんな憂いを持っている
それを理解すれば人は優しくなれる
憂いは一人で抱えなくてもいい
野の花一本でも癒されるのがヒト
幸せな世の中はもうすでに始まっている
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税金は容赦ない

2024年11月10日 08時55分21秒 | 日記
かき集めて税金を支払った
税金がどうしてこんなに高いのか
税金を支払うために働いている感じがする

お金の勉強を怠ったおかげでお金に苦労をしている
お金もエネルギーと精神世界のお人は言う
出せば出すほどお金が入ってくるという方もいる
お金は循環させるのがいいという

そういえば若いときお金がたまると病気をしていた
吐き出さざるを得なかった

振り返ると消費税のないころみんな裕福だった
其れこそお金が循環していた
すべて思うように生活ができていた楽しかった、よく遊んだ、深く学んだ
消費税はその遊びや研究を止めた
3.5,8,10%と消費税が高くなるにつれて、投資生活をする人が増えた

投資の勉強会が増え老いも若きも投資に必死になった
当たり前だ税金が高いんだもの
給料ではやっていけない

共稼ぎが当たり前、でないと生活ができない
子供も保育園で他人が育てる
国の収入の28%か25%が消費税だという。だから消費税を上げれば国は潤う。まだまだ消費税を上げる方向のようだ

長いこと経理に丸投げしてたのでこの税金でこんなに苦労していたのかと、あらためて感謝している

投資はできない、その勉強の時間を現地取材に向けたい、そしてまだまだ知らない日本のことを学びたい、時間が足りん

消費税ゼロのころ買えていた宝石やブランド品を手放す時が来たのかもしれない、裸で生まれ、裸で逝く「墓に布団は着せられぬ」という言葉もあったな



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