チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

単衣?夏物?

2013年09月18日 09時39分16秒 | 日記
難しい季節になった
昨日はいきなり22度で夜は震え上がった
今日は30度近くまで温度が上がるという
さてさて
東北からいらっしゃる呉服屋の女将さん
「そちらは皆さん何をお召しですか?」
「単衣の方絽の方様々ですね」
「あなた様は」
「ハイ私は経て絽です」
「では絽縮緬でもいいですね」
「いいとおもいますよ」

昔の人は良い素材を私たちに残してくれた
ちょうどこの時期に合うような
経て絽と絽縮緬
晩春は湿気が多く絽縮緬をきていて縮むことが多かったが
晩夏は其れが皆無
湿気がないから助かる

帯もこの時期に塩瀬絽というチョット厚めの絽の帯地がある
此の帯に秋の季節を描いてしめると
身体は夏だが柄は秋よという感じになり一人ほくそ笑む
色も少し濃いめにしておけば秋を感じることが出来る

ムリムリ単衣に持っていかなくても
先人たちの知恵の結晶の素材をもっと頻繁に使いたい
ないないと言われながらも
探せば必ず手に入る
と言うことはひたすら織っている人がいるというわけ

表向きのことにとらわれず
日本の国に合うことをしていかなければと
つくづく思う昨今のチャコちゃん先生
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台風一過

2013年09月17日 11時38分31秒 | 日記
何もかも浄化され清らかな空が一面の東京
久し振りの透き通った蒼い空を見上げながら公園を歩く
アチコチに小さな枝が落ちているけれど
秋の香りが漂っていて
「日本って良いところだなあ」
ひとりごと

昨日の夕焼けも美しく冨士山が茜色に染まっていた
其れを写した都庁舎の窓も美しかった
何よりも夜の月が煌々として見ごたえがあった
友人と夜の路を歩いていて思わず立ち止まりだまって眺めていた

昨日は「アートテン農法」の会合があり
如何に安心した食べ物を届けるかと心を込めた話し合いがなされた

アートテン農法で収穫したキャベツやレタス、桃、梨などが配られ
その重さにまずみんなが驚く
そういえば小さいとき田舎の親戚に行ってもぎ取った柿が重かった事を思い出した

野菜は年々軽くなる
エネルギーがなくなっていくのだろう
生命エネルギーが満ちあふれた食べ物を身体の中に入れないと
自分の身体も生命が衰える
ということが身にしみて分かった

早く農薬から解放された農法にならなければ
みんなおかしな身体になっていく

寿命の平均は85歳だけど
健康寿命の平均は74歳だと発表された
そうすると11年間寝たきり?

食べるものからまず安全なものをーー


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台風ニュース

2013年09月16日 11時19分08秒 | 日記
一瞬に台風の状況が分かるテレヴィニュースは有り難い
しかしこう言う状況を説明しているアナウンサーは光り輝いているのはどういうわけ
使命感をひしひしと感じているのだろう

ある友人の息子がアナウンサーになったとき
父親が
「お前はアノ台風の時にわざわざ風の中に立って"今私は此の風に吹かれています”なんて云う役やるんだな」
という言葉を聞いていてみんなで大笑いしたけど
現実に新人はこのような役をさせられるみたいで
ご苦労なことだと思う

緊急事態に臨むアナウンサーはその瞬間現状をどう説明するのか
放送記者の云う通りに話すと云うことも出来ず
自分の頭で何を伝えるかを考えるので
自分の言葉で話さなければならず余計生き生きとするのかもしれない

自分の頭で考え
自分の言葉で話すことは
状況の判断や感じ方も深く広くないと
其れを聴く人には伝わらない

どんな話し方をするのかあちこちチャンネルを変えながら見てるのは
話し方の良い勉強にもなる

台風に遭っている方達には申し訳ないと思いつつ

それにしても京都の嵐山は大丈夫だろうか
老舗の料亭など又長いつきあいの友人の家もある
遠くで気をもむしかない

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知的障害者の天国作り

2013年09月15日 17時46分10秒 | 日記
千葉の鋸南町に知的障害者の施設を造ることになった
中心になる会社は「alon alon]
社長のご長男が知的障害者で
預ける場所を全国に探して歩いたけど
「自分の息子を安心して預ける場所を見つけることが出来なかった」
とそれでは自分で理想的な施設を造ろうと決心

着々と事を進め
協力者もふえて土地を貸してくれる方も見つかり
一歩一歩と前進している
NPOの認可も下りて細部の構想も絵が描けた

その中でチャコちゃん先生の提案は
おお麻の栽培と養蚕を含めた染織工芸の薦め
知的障害者の皆さんは
集中力があるので一つの仕事を最後までやり抜く
その中で生活の糧が生まれればこんなに良いことはない

今まで取材をして培ったいろんな知恵や知識を存分にココに注ぎたいと思う

そう遠くない未来に実現する
国がやらないことは
私たち志のある者達が手を取り合い
知恵を出し合い進めて行くしかない

やる!と決心すると次々にいろんな情報が集まってきて
そして繋がりあって先に進む
実現まで元気にいようと思う
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大切な人にこそ知らせないで

2013年09月14日 09時00分00秒 | 日記
「家族だけで見送ってほしい、大切な人にほど知らせてほしくない」
といって亡くなったお人がいらっしゃる
組紐普及のために一生を捧げた方だ
龍工房 福田会長

チャコちゃん先生の仕事ぶりをいつも過分に評価して下さっていて
そのお店に行って座ると居心地の良さにたまっていた悩みも溶けていく感じがしていた
「ロイヤルミルクテイーを飲みに行こう」
と組紐選びが終わるといそいそと案内して下さるのが常だった

そこで和服の今そしてこれから更にチャコちゃん先生の進むべき事などなど
いろんな話で持ちっきり
組紐の歴史こぼれ話を聞くのも此の時間
いつも温かく見守って下さっていたので
「49日が終わるまではお知らせしないように」
と言われたいたからと、後を継いだご子息からの伝言が辛い

「せめてお線香だけでも」
とお願いし近々お伺いすることになったのがせめてもーー

どんなことになってもいつも温かく見守って下さっていた方が
こうやって消えていく
そう言う方に会うともう少女のような感覚になって甘えていた
皆さんに支えていただいていたのだと思う
これからは一人で立っていかなければいけないと心を引き締める

順番と云われればそれまでだが
暖かい布団の中から引っ張り出されていくような頼りなさを感じてしまう
父母もなく兄姉も逝っていつも温かいまなざしで見守って下さっていた方達が
一人二人と召されていく
しっかりしなければならないのが何だか不安
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おもてなし

2013年09月13日 09時26分51秒 | 日記
どうもこの「おもてなし」という言葉は流行語大賞になるらしい
おもてなしの神髄は茶道だと思う

客を呼ぶ前からのしつらえやおもてなしの導線
そして客もそのおもてなしの細部を理解していなければ
おもてなしは成功しない

もてなす側ともてなしてもらう側が共に「おもてなし」をしなけらば
おもてなしにならない

日本人は古来からもてなし文化に長けている
それは衣食住すべてにもてなすという気持ちが漂っていたから
本当の意味の「おもてなし」
温故知新で学ばなければそこに美学は生まれないなとつくづく思う

昨日木槿の帯をしていてつくづく思った
私たちの先人は
短き命の花を帯やきものにとどめてきた
それもまた花にたいしての「おもてなし」
その命の尊さを知ってきものという文化も成り立つ

日本人のすごさだ
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文楽公演

2013年09月12日 09時46分49秒 | 日記
文楽っていつもいつも今の時代とかけ離れた物語をやっている
ひたすら三位一体の芸を磨いて
古い話だと思いながらも
人の情に涙する

三大仇討ち物語の一つ「伊賀越道中双六」を国立小劇場で見る
これは剣豪荒木又右衛門が義弟の仇討ちの助太刀をする話で
鎌倉から伊賀上野までの道中の様々な人間模様も話しに織り込んでいる
なにせ室町時代の話だ

此の荒木又右衛門密通で結ばれた女房がいるのだが
二人とも親に勘当されているので
その女房の弟の仇討ち助っ人はお上に許してはもらえない
そのため離縁をしまだ七歳という女房の妹と祝言を挙げ
晴れて兄として助っ人が出来るようになる

何ともややこしい話だが
家を大事にする昔のこと
更に武士の心意気を通す志

女もその影にいて「志」を貫き通すオトコを助ける一生だ

そう言う女の気持ちを男達が演じることに面白さがある
秋には歌舞伎も此の演目を舞台に上げる

しっかりと目的を持って人生を送っていた時代がみんな逆に新鮮なのかもしれない
人形に魂を移しこんで動かす演者たち
人間以上に人を感動させる

いまでは人形の演技から包丁の扱いやお茶の入れ方等日常の作法を教わる
9月23日まで
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五輪の書

2013年09月11日 09時46分05秒 | 日記
宮本武蔵が書いた五輪の書
人生を過ごす上で様々なヒントがある
チャコちゃん先生は書店に行ったら
ポント目が合ったものを購入することにしている

かなり前の若い頃
地方出張にでていて夜仕事が終わりその街の書店に入った
そうしたら棚から此方を向いている書と出会った
「五輪の書」
ふーん今夜はこれを読むのね
と思い早速購入

スバラシイ本だった
此の本のお陰でその後の人生が変わったと云っても良い
更に
自分自身を俯瞰して眺めることが出来るようになった
剣術というものをもっと知りたくていろんな剣術の本も読んだ
そして最後に
「剣客商売」池上正太郎 チャコちゃん先生らしい?

何を言いたいかと言えば
いま巷で「五輪ごりん」と騒いでいるが
そちらの五輪は利益追求で「五輪の書」とはずいぶんかけ離れているなーーーと

五輪と云わずオリンピックと言ってほしい
しかし政治が絡んだのでオリンピックも違うかな
それでもみんな何かに期待しているオリンピックみたいね
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茗荷クン

2013年09月10日 09時21分31秒 | 日記
昨日茗荷の写真をfbにあげて頂方をお聞きしましたところ
なんとなんとたくさんの方からコメントをいただき
茗荷が一気に主役に躍り出た

なにか添え物のように使っていましたし
庭に生えていても根をハル邪魔なヤツとばかり引っこ抜いていたりしたけど
「アラゴメンナサイ、今までの態度全部許して」
と虫の良いことをいいながら拝む

前にいた家の庭にも茗荷がよく育ち
日陰が大好きのようなので
隣の家の塀と私の家の間の小さな空き地に植えてみたら
なんとなんと育つわ育つわ
こんなに丈夫と云うことはエネルギーの高い植物だと云うこともわかる

また茗荷は
茗荷巻という晒しの巻き方もあり
武士は腹に晒一反で茗荷巻してお腹を安定させ
きものを着て袴を穿き二本差しをする

いまの殿方は此の茗荷巻をしないので
腹も据わらず腰もしっかりしない

昔東映のやくざ映画では
アノやくざ俳優がみんな茗荷巻していた
だから健さんたちが格好良く見えたのだと想う

そうか茗荷はいろんなところで役立っている
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重陽の節句

2013年09月09日 10時57分11秒 | 日記
9月9日の今日は「重陽の節句」
数字を偶数は「陰」奇数の数字を「陽」とした昔人
1/1の元旦 3/3の桃の節句 5/5の端午の節句 7/7の棚機
そして最後が今日

9は数霊の中でも特別な数字で非常にエネルギーが強いのですってね
10に満ちる前の力あふれる数字
だからこそ二つ繋がる今日この日は大事に過ごしたいと昔人は考えた

このときに出来る「菊の花」は陽の象徴
ならば酒に花を浮かし「菊酒」と洒落ようではないか
なんとまあ粋なお遊びで

9という数字を尊んだ中国人は
神の使いをになう龍の鱗の数は9✕9で81枚とした
そして8+1は9
なんとなんと9という数字のすごさ

「アノ女は9(ここのつ)をを過ぎているわ」
というのは盛りを過ぎた女の意
洒落たことを云いますね
云われないようにしようーーーっと

秋の花の王者と陽の最高位の数が一緒になって「菊酒」
天武天皇も此の菊酒を好んだらしい
でも天皇家が十六葉八重表菊と定められたのは
後の後鳥羽上皇の時なのでただ菊酒を召しあがっただけ

菊酒も長い歴史の中で庶民から天皇までに愛された
今宵はぜひたしなみたいもの

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