はりぶろぐ

鍼灸師のブログです。東京都国分寺市にて孔和堂鍼灸院を開業しています。
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梅しごと

2019-07-08 21:48:00 | 養生
6,7月は梅が収穫される季節。そのままでは酸味が強くて食べられないため、梅干しにしたり梅酒にしたりと加工することを「梅しごと」といいます。
今年は久しぶりに梅しごとをしました。
実は梅干しはあまり得意でなく、梅シロップ等の甘みがある方が好きです。ただ、甘いものを摂りすぎるのは良くないので、今年初挑戦したのが「さしす梅」。
 
ヨーガの料理教室「さまらさの台所」で梅レシピを教わったうちの1つです。
完熟梅を砂糖(さ)・塩(し)・酢(す)と一緒に漬けるだけ。2週間ほどで出来上がりました。
 
 
完成したさしす梅で、レッドオニオンのマリネを作りました。
 
教わったレシピのもう1つ、なすの梅煮。
味付けのポイントは梅干しとはちみつです。出汁の旨みにほんのり梅の味わいとはちみつの優しい甘さが良く合っていておいしいです。
 
梅はバラ科の植物。
春告草(ハルツゲクサ)、風待草(カゼマチグサ)、好文木(コウブンボク)、木の花(コノハナ)等の趣のある別名が付けられています。
 
 
中医学において食物は、寒・熱・温・涼の四性(四気)と、酸・苦・甘・辛・鹹の五味を持っていると考えられています。
梅の四性はどれにも当てはまらない平性で、酢に漬けると寒性、酒に漬けると温性と、組み合わせる食材によって変化します。梅は体を冷やす・温めるとは一口で言い切れないようです。
(書籍によっても多少違いがあるため、こういう説明をするのは本当に難しいものです。)
 
梅の効能としては、暑気あたり・腹痛・嘔吐・咳・便秘を解消するなどいろいろあり、体に良い食材というイメージが強いのもうなずけます。
クエン酸が含まれるため、疲労回復といえば梅を一番に思い浮かべる方が多いかもしれませんね。
 
食材の持つ性質や効能を知り食事に生かすのは良いことですが、体質やその時々の体調により合わないこともあります。
鵜呑みにしすぎず、自分の身体の声に耳を傾けながら、参考までに食生活に取り入れると良いのかもしれません。
 
 
 
さしす梅の梅の実をそろそろ土用干ししたいのですが、晴れ間がほとんどない今年の東京の梅雨。なかなか干す機会がありません。
湿気は関節に溜まって痛み・こわばり・むくみ等の症状を引き起こしがちです。湿度が高い日が続くので私もさすがに身体が重たく感じますが、梅雨も一年のうちで必要な季節。夜は冷え込むことも多いので、関節を冷やさないようつつ、梅雨明けを心待ちにして、来たる夏に備えたいと思います。
コメント
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