゛まるかん人゛プラトーク

元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

スポ-ツ関連3題

2007-10-18 17:00:00 | 本と雑誌
メキシコの青い空―実況席のサッカー20年 メキシコの青い空―実況席のサッカー20年
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2007-08

迫真の臨場感と説得力取材意欲と愛情に感銘

増島みどり(スポ-ツジャ-ナリスト推薦)                                          二度と来ないと思っていたスタジアムに着いた時、様々な記憶に、                            ふと足が止まった。出場が危ぶまれた選手の奥さんに、「足が折れた                          って90分戦い抜くよ、と主人は今朝も明るく言っていました」と教えら                          れたこと、切符を入手できなかったアルゼンチンサポ-タ-が、世界                           遺産の運河を泳いでまでスタジアムに侵入しようとしたシ-ン、何より                          も、1998年6月14日、日本がサッカ-W杯の舞台に初めて立った日、                        スタジアムを包んでいた高揚感、ピッチに堂々と登場してきた男たちの                         美しい顔を次々と思い出す。この9月、ラクビ-W杯を取材するため、                          南仏のトゥ-ル-ズに9年ぶりに行く機会に恵まれた。あの時と同じ                           スタジアムに行き、様々な記憶が甦ったのは恐らく、この時読み進め                          ていた「メキシコの青い空」の力だろう。本書では、例えばW杯初戦の                          アルゼンチン戦はこう描かれている。「見えました。大歓声に迎えられ                          る日本選手団。井原、秋田、中田。相馬、中西、名良橋、山口、名波、                        城、川口。そして、中山。いつもの顔のいつものイレブンです」NHKア                          ナウンサ-・山本浩氏の「実況席のサッカ-20年」は、時に名前を列                           挙するだけの、こんなシンプルな実況を再現するという手法で、人々の                         記憶やサッカ-への思いをつなぐ。スポ-ツの歴史書としても貴重であ                          る。今回のトゥ-ル-ズでは、ラクビ-の日本代表が強豪フィジ-に                           4点差に迫る「歴史的な場面」をも目撃することができた。ここでも「一                          冊の本が、記憶を脳裏に焼き付けてくれる役目を果たしてくれた。

スクラム 駆け引きと勝負の謎を解く (光文社新書) スクラム 駆け引きと勝負の謎を解く (光文社新書)
価格:¥ 777(税込)
発売日:2006-11-16

「スクラム」は、ポジション、役割、歴史からラクビ-の奥深さに触れた                          新書である。著者自身がラクビ-部でスクラムの主体であるブロック                          (スクラムの最前線)であったことも、本書の重要な鍵となる。ラクビ-                          のみならず、社会でも学校でも「スクラムを組もう」と例えられる連帯の                          秘密を少しでも知れば、秋からシ-ズインに突入するラクビ-を、より                          深く、楽しく観戦できるはずだ。

ピンポンさん ピンポンさん
価格:¥ 1,890(税込)
発売日:2007-07-20

「ピンポンさん」は、世界中でもっとも敬意を集めた日本スポ-ツ界の                          重鎮、元日本卓球協会会長、荻村伊智朗(94年、六十二歳で死去)                          の生涯を描いた好著だ。極めてユニ-クなのは、著者が荻村氏には                           一度も会っていないことである。書き手にとって、未踏峰の険しい山                           に臨む恐怖と、勇気に満ちた作業ではなかったか。しかし、競技者の                          ころから荻村氏を支えた恩人、「おばさん」こと上原久枝さんが、著者                          の強力なパ-トナ-となる。二人が、「荻村」という強いザイルで結び                          合いながら頂上を目指していくような緊迫感と温かさが、本書最大の                          魅力である。今回紹介した三冊の臨場感や、説得力の「共通点」に                           気が付く。著者は実況アナウンサ-に、元通信社運動部記者と、元                           新聞社社会部記者。元スポ-ツ新聞記者として、現場取材への意欲、                         スポ-ツへの、人物への深い愛情をあらためて肝に銘じて。

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