毎週日曜日は一週間分の食品の買出し日である。 行き付けの食品ス-パ-をまとめ買いのため、店内の手押し車で屋上に止めてある愛車へ行くためエレベ-タ-に乗った。 先客には小学一年位の男児とその妹、両親の4人だった。 エレベ-タ-の戸が閉まる瞬間、男児は“バイバイ”と言った。 ちょっと間が空き、その子の父親が誰に言ったと問うた。 “無言に”母親が〇〇ちゃんは妖精を見たのねと助け舟を出した。 その刹那2階に到着、降口の扉が開いた。 多分、男児は売り場の賑わいや雰囲気、楽しく買い物をするみんなに“さよなら”をしたのであろう・・・!?。 人は、遠い昔の出来事と記述するのであろう。 それは65年前、当時4歳で第二次大戦終戦の年の初夏の出来事である。 農家の祖父母宅へ疎開していたとき、近くの小高い丘から眺めた室蘭方向の爆撃機編隊。 だが、身近での危険を感じない環境は居心地が良かった。 特に、岩穴を利用したお風呂場は五右衛門式で、小窓風の穴から差し込む夜空の光は幻想的で、こども心に快適であった。 大人になったら、お金を稼いでここに住むと心に誓っていた。 何十年か経って、一度だけ健在だった母親と訪れたことがある。 祖父母が転居した後は、木々が生い茂り当時の地へ全く行くことができなかった。 確かな記憶の断片的な始まりは、その時から半年前、妹が誕生した時のことである。 人は何十年経とうが心身ともに健やかでいる間、強烈な記念すべき事柄は昨日のごとく鮮明に思い起こすものらしい。
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