゛まるかん人゛プラトーク

元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

こどものほん<柴村紀代・児童文学者推薦>

2008-05-08 16:36:00 | 本と雑誌

「幼児向き」

きもち
価格:¥ 880(税込)
発売日:2008-02

1978年に「かがくのとも」で出た絵本です。最初のペ-ジからずっと                          文がなくて,思わず絵の中の男の子の気持ちを声に出していってあげ                          たくなります。たとえば、おもちゃの取り合いで勝ったときは「やったあ                          -」とか、病院で注射されたときは「痛いよお」とか・・・。後の方によう                          やく文が出てきて「自分の気持ちと人の気持ちは違う。人がどんな気                          持ちか考えてみよう」と書かれています。おもちゃを取られた友だちの                          気持ちはどんなだったのかな?ラストはおもちゃを友だちに手渡して2                          人でにこにこしている絵。みなさんもきっとほっとする気持ちになるでし                          ょう。

ちょうちょうひらひら ちょうちょうひらひら
価格:¥ 945(税込)
発売日:2008-02

もうすぐ北海道にも春がきて、ちょうちょうがひらひらととんできます。最                          初に止まるのは、どの花かな?まどみちおさんのちょうちょうは、うさち                          ゃんにとまって、それからしかさんにとまって、ぞうさんにとまるかなって                         思ったら、ぞうさんの背中のねずみさんにとまりました。とってもやさしい                         まどさんのことばに「わたしのワンピ-ス」でおなじみのにしまきかやこ                          さんが、すてきな絵をつけてくれました。長かった寒い冬がようやく終わ                         って、だれもが思わず「うふふ」「えへへ」と笑いたくなるような、春にふ                          さわしい絵本です。

「低・中学年向き」

マイカのこうのとり マイカのこうのとり
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2008-03

日本では絶滅してしまったコウノトリ。でも今、大変な努力をして兵庫県                          でひなが育ち始めています。これはドイツでまだふつうに民家のそばで                          巣作りをしているコウノトリのお話です。マイカの家の庭に、今年もコウノ                         トリのひなが3羽生まれました。でも、1羽は灰色で、親につたい飛び立                         つことができません。コウノトリたちがアフリカに旅立って行っても、灰色                          のコウノトリはマイカになついて、歩き回るばかりです。野生をペットにす                          る難しさと、別れの切なさ。人はこうして厳しい現実を乗り越えて行くの                         かもしれません。作者はドイツ児童文学界の第一人者。児童文学を大人                        の目線で語れる豊かさをドイツの児童文学に感じました。

うさぎ座の夜 うさぎ座の夜
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2008-01

山奥の古い宿屋の一人娘小夜は、川から紅葉の葉に書かれたうさ                           ぎの招待状をもらいます。うさぎ座の人形芝居は、秋のおわりに開か                          れます。そこに招かれるのはうさぎに選ばれた人間の子が一人だけ。                          今年は小夜が選ばれました。人形芝居の中に、小夜のなくした手ぶ                           くろとそっくりの指人形が出て来て、小夜は手ぶくろを返してもらえる                           かどうか不安でいっぱいになります。どこか宮沢賢治の「雪わたり」や                          ルイス・キャロルの「ふしぎの国のアリス」を思い出させますが、でも                            物語はしっとりとした安房ワ-ルド。味戸ケイコの絵は、そんな安房直                          子の世界をふくらませ、情感豊かに伝えてくれます。

「高学年以上」

戦場から生きのびて ぼくは少年兵士だった 戦場から生きのびて ぼくは少年兵士だった
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2008-02-12

重い本でした。衝撃的な内容でした。西アフリカで内戦がくり返されて                          いることを何とはなく知ってはいましたが、こんなに残酷な現実を生き                           なければならぬ子どもたてがいることにあらためて戦りつしました。大                          西洋に面したシエラレオネでは、反乱軍が次々と村を襲います。捕ま                          った少年たちはむりやり兵士にさせられます。12歳のイシメ-ルも、                           村が襲われた時から同じ境遇の少年たちと逃げまわりますが、やが                           て政府軍の兵士となり、平気で人を殺すようになります。ドラッグと「ラ                          ンボ-」の映画で洗脳される子どもたち、いずれも、戦争はかっこいい                          などという子どもたちに、読んでもらいたいと思いました。

白いキリンを追って 白いキリンを追って
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2007-12

11歳の少女マ-ティ-ンは、南アフリカの鳥獣保護区に住む祖母の                           元にとつぜんひきとられることになりました。火事のために両親を一度                          になくしたマ-ティ-ンは、ふしぎな運命に導かれるように、そこで孤                          独な一頭の白いキリンに出会います。白いキリンがなぜマ-ティ-ン                          にだけ心を許すのか。そこにはアフリカの部族の古い言い伝えとマ-                           ティ-ンの出生の秘密が隠されていました。作者のロ-レン・セントジ                          ョンはアフリカ南部のジンバブエの農場で育ち、実際に仲良くしていた                          キリンがいたそうです。このマ-ティ-ンシリ-ズの続編に「イルカの                          歌」と「最後のヒョウ」があるそうです。翻訳が楽しみですね。

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