熊谷 達也 著 「迎え火の山」を読みました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/4e/f06ad094b7bbafd7be8ec5e986b66a5a.jpg)
旧盆の十三夜、出羽三山の霊峰月山の頂から麓に連なる“迎え火”。
即身仏取材で帰省したフリーライターの工藤隆弘の友人正志は、古来の採灯祭復活に奔走していた。
だが工藤の父親に続き、正志も闇の中で襲撃される。
もう一人の同級生由香は工藤に、鬼から村を守ってきた一族だと明かした・・・。
著者の東北の山を舞台にした小説の数々はこれまでどれも面白く読ませて貰った。
この作家の作品はハズレがない!
当然、この作品も期待したが、これまでの作品とは少し毛色が違っていました。
鬼、死霊の伝説が、武家や公家一族の確執に繋がってゆき、東北に流れ落ちた藤原氏の末裔というところに行き着くに至る。
陰陽師の現代版とでもいう伝奇ミステリー。
文庫本にしては厚い564ページですが、その内容には残念ながらのめり込めませんでした。