『小煌女 1』 海野つなみ 著 KC Kiss 講談社
相変わらず、画は硬いなぁ。
海野つなみは「なかよし」に描いてるときから時々読んでますが、
画はほとんど変わってないような気がします。
デビュー21年目だそうで、完全オリジナル長編連載が、この作品が初とは…
おまけに、フルデジタルだそうで、がんばれ~です。
彼女の作品は画で見せるというより人物の関係性で
心に響くものがあるように思います。
今回は完全オリジナル&SFなのでストーリーでも引き込んで欲しいかな。
時は未来、宇宙時代を迎えた地球連邦英国自治区。
舞台は上流階級の子女が集まるベネディクト女学校。
住み込みのハウスメイドとして働くサリーと、
惑星トアンから留学を名目に亡命してきた王女・ジノン。
国も身分も違うふたりの運命的な出会い。そして…。
(単行本裏表紙より)
1巻では、地球の女学校に王女・ジノンが留学してきたことで
そこの生徒達同士やジノンを挟んでの、女の子特有のベタで分かりやすいイザコザなんかが
描かれています。これはこれで、安心して読んじゃいました。
今どきの陰湿なイジメのためのイジメとかと違って、昔からあった類いのそれです。
少女マンガの王道、お姫様に憧れ、お姫様になれない自分を卑下し、
まわりを傷つけてものし上がろうとする少女と、それを冷ややかに見る同級生。
そして、その同級生にも隠された事情が…
どこか懐かしい感じさえしました。「小公女」なんだからOKです。
サリーとジノンはまだ“運命的な出会い”という感じではありませんが
帯にも「ああ、あたし、恋に落ちたよう」というセリフまで載せているので
きっとこれからなのでしょう。
終盤、いきなりSF展開を見せているので、次巻が楽しみです。