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好きなことだらけさ…

『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』

2011年01月27日 | 映画 邦画

入間人間原作の大ヒットラノベの実写映画化。(原作は未読)


一人暮らしの女子高生、御園マユのマンションに、あやしい男が訪ねて来た。
最初はいぶかるマユだったが、彼に「まーちゃん」と呼び掛けられた途端
「みーくん!」と喜んで男に抱きついた。
マユは10年前に少年少女監禁事件の被害者となったことがあり、
その時一緒に監禁されていたのがみーくんだったのだ。
マユのマンションの部屋で、みーくんはマユが誘拐した小学生の姉弟を見つける。
その日から、4人は同居生活を始めることになる。

(goo映画より)


「僕らは不幸だけどいつも幸せ。キュートでポップで残酷な 青春ラブ・ストーリー」
のキャッチコピー。
なんとも妙な映画、というかラノベぽーいw(ラノベだから当然です)
これ、実写じゃなくアニメでやったら、猟奇っぽい残酷さは普通の残酷シーンになってるだろうなぁ。
リアルとファンタジーの境がないのもそれらしい。
原作は西尾維新の影響をうけているらしく、巻ごとに登場人物が次々惨殺死体になったり、
ヤンデレ少女が普通に学校通ったりと、なるほどね~です。

なぜみーくんは一々「嘘だけど」というのか、なぜまーちゃんは壊れちゃったのかを思うと
とてつもなく重く凄惨な過去が立ちあがってくるのですが、
自身を封印している事すら忘れて、みーくんの前では明るく無邪気に生きてるまーちゃんと
すべてを記憶しながら感情を殺すことで均衡を保ち、マーちゃんを守ろうとするみーくんの
軽さを前面に出して、細かいツッコミどころはサラッと流してる作品でした。
1ヶ所だけ過去の記憶が蘇りそうになり、
まーちゃんの壊れた部分がクローズアップされるシーンがあるのですが
ここデレが抜けて病みが強調され、なかなかいい!

現在の二人の背景が何も表現されてないのは、たぶん二人の立ち位置からだと
そんなものはいらないのです。
自身を保てなくなるとリセットしてしまうまーちゃんは、いつまでもみーくんを待っていて、
過去から現在の記憶が繋がっているみーくんは、
それでも何度でも「お久しぶり・・・まーちゃん」と会いに行くのだと思います。