beatitude

好きなことだらけさ…

アニメやら録画番組をこなす日々~

2010年05月15日 | 瑣末な日々

『荒川アンダー ザ ブリッジ』快調だなぁ
OP凝ってるのに気づいてました?
毎回バックの色が変わってる部分があったり、最後のリクがハマる川の深さが違ったりしてるのを
娘に指摘されて「うわっ!ホントだ!」ってなもんです。
はい、上の娘はニコ厨です



『いちばんうしろの大魔王』 『薄桜鬼』この2作は完全に脱落~
『HEROMAN』は2話まで見て溜まってます(消去になるのは時間の問題かと
『会長はメイド様』 『けいおん!!』 まあ見てます。
『裏僕』これは「面白過ぎじゃね?」と言いながら見てます。
『閃光のナイトレイド』 最初DVD保存かなと録画してたんだけど、作画崩壊が続いて脱落。
崩壊したらカッコ良くないじゃないですかぁ。
取りあえず、続けて見てるけど「アニメノチカラ」はどうした!
次回作の『世紀末オカルト学院』に期待。

『おお振り ~夏の大会編~』 『WORKING!!』
「これはDVD保存だあ!!」と娘等が叫ぶので録画溜め。
『おお振り』は1期目DVD保存にしてあるので良しとして、
『WORKING!!』は面白いけどそんなにか?世代のギャップか…


自分的には『荒川アンダー ザ ブリッジ』 『さらい屋 五葉』  『四畳半神話大系』
この3作品が録れたら今期はいいや。


実は『空中ブランコ』を全部見てない…
『プラネテス』も全部見てない…

『ハガレン』がんばって見てるけど、3週分くらい溜まってきました



『第38回ローザンヌ国際バレエコンクール』も先日やっと見ました。
今年は女子より男子ダンサーが多かったんですが、
これは!という子がいなかったなぁ

まだまだHDDには映画もいっぱい入ってるけど
自分いつ見るんだろう…
キッチンゲーマー(流し台の下にしゃがんで携帯ゲームしてる)を止めないといかんだろう!!





『9ナイン~9番目の奇妙な人形~』

2010年05月13日 | 映画 アニメ

ティム・バートンが監督した作品かと思って行ったら、違うんですね。
シェーン・アッカー監督がUCLAの卒業制作で完成させた11分の短編作品『9』に
ティム・バートンが感銘を受けて全面協力し商業化した映画でした。





古びた研究室の片隅で、奇妙な人形が目を覚ました。
麻布を縫い合わせて作られた身体、腹部には大きなジッパー、背中には数字の“9”が描かれている。
自分が誰なのか、ここがどこなのか、彼にはわからない。
恐る恐る外を見ると、見渡す限りの廃墟が広がっていた。
茫然とする彼の前に現れたのは背中に“2”と描かれたボロ人形だった。
2は壊れていた9の発声装置をなおし、自分たちは仲間だと語りかける。
自分が独りではない事を知り、ホッとする9。だが突如現れた巨大な機械獣の襲撃に2人は逃げまどう。
2は9をかばって連れ去られてしまった。
気を失っていた9を助けたのは他のナンバーをつけた人形たちだった。
リーダーの“1”、人のいい職人の“5”、風変わりな芸術家“6”、そして腕力自慢の“8”。
彼らは機械獣の脅威に怯えながらも、その小さなコミュニティで慎ましく暮らしていた。
 9は彼らに2を救出に行こうともちかけるが、慎重で保守的な1に阻止される。
気持ちを抑えきれない9は5を誘って機械獣たちの棲み家へと向かう――。

人類はなぜ滅びたのか?9体の人形は何のために作られたのか?
戦いの中で次第に明らかになってゆく謎。未だ見ぬ黙示録が今、幕を開ける――。
(公式サイトより)




人類滅亡の原因とその後の世界観とか、人形の存在理由とか、仲間と協力して敵を打つなど
SFとしては、それほど目新しくないストーリーだと思います。
この映画の見どころはストーリーよりもやはり、フルCGにもかかわらず
コマ撮り(ストップモーション・アニメ)のようなキャラクター達の造型と動きにあると思います。
それと、ストーリーとしての世界観ではなく、
独特のダークな雰囲気(T・バートンにも通じる)がある世界の見せ方ですか。
監督自身が影響を受けたアーティストにヤン・ジュヴァンクマイエルをあげているので
成程なというところです。

T・バートンの『アリス~』が公開されてますが、
ヤン・ジュヴァンクマイエルにも『ALICE』という作品があります。



こちらはストーリーは元々の不思議の国のアリスを使い、
実写のアリスとコマ撮りの組み合わせで毒っけたっぷりな、かなりそそる映像を見せてくれます。
グロテスクなコマ撮りではブラザース・クエイも忘れてはいけない。



『ナイン9』の機械獣が2の抜け殻を使い自ら作り上げた蛇型機械獣の造型は
ブラザース・クエイっぽいおぞましさでゾクゾクしました。

ヤン・ジュヴァンクマイエルもブラザース・クエイもコアなファンがたくさんいて
その道では知らない人はいないだろうけど、
一般的にはくいつきにくい作品が多いと思いますが(自分はかなり好きです
『ナイン9』はそのテイストを持ちながら普通に楽しめるダークファンタジーになってると思いました。





修学旅行に行ったぜ!

2010年05月12日 | 瑣末な日々

今朝、逆流娘、薬持って元気に修学旅行にいきました

でも、やってくれました。
朝、家を出て10分後が鳴り、
「お母さん、部屋に切符落ちてない!?」
「えっ!切符って新幹線の?」
「うん、ファイルに入れたはずなのにない!!」
「・・・・・!!」


またか!またなのか!!ヤツには前科がある!
中学受験の試験当日の朝
「お母さん、受験票がない
「 ・・・・・・・・・・・・・ 」
探したけど見つからず、家を出なければ間に合わない時間になり、無いままGO
試験会場で「受験票忘れました!」と言い訳し、
控えてあった番号を言い、無事に受験できました。
あとから受験票も部屋から出てきて、合格証をもらうことができました。
その後で本命校の受験があったので、受験票は家を出る直前に本人に渡したのです。
塾でも語り草になってました


そして今回、一気に頭が覚醒して部屋を探しました。
「机の上も床も、いつも使ってる通学鞄の中にも無いよ!どうすんだ!!」
「・・・いいよ。どうにかする!」と言って電話が切れた。
どうにかって東京駅までは行けても、新幹線のホームに入れないだろう!!
騒動で起きてきたお姉が「そういう時は大抵、鞄の中にあるもんだよ。」とあくびを一つ。
こっちは東京駅に追いかけた方がいいのか?と
顔洗ってない!着替えてない!とバタバタしてたら
再び
「お母さん、あったほ~
「 ・・・・・・・・・気を付けて行ってらっしゃい・・・・・ 」

力が抜けました。





大学病院の先生からの話

2010年05月11日 | 瑣末な日々

手術して治るならやるしかないじゃん!
娘と二人で病院いってきました



前回の造影検査で分かったことは、逆流してるのはもちろんですが
右の腎臓から膀胱を繋いでいる管が2本あるらしい、
1本は正常に機能してるがもう1本で逆流してるらしい、という事でした。

「えっ!片方に2本ですか?」

「そうです。左は普通に1本ですが、このレントゲン映像からだと右は2本の可能性が高いです。
女の子には時々あります。
逆流自体は生まれた時から繰り返していたと思われます。
小さいうちは症状が出なかったという事ですね。女の子には多いですよ。
思春期に症状が出なければ、20歳前後とか、
結婚する時なんかに分かる人もいっぱいいます。」

「はあ…」(そうなんだぁ…)

「様子を見るより、手術した方がいいと思います。
その前にあと2種類検査して、ハッキリ2本あるか確認します。」


そんなわけで来月2回検査することになりました。
「腎シンチグラフィー」と「静脈性腎盂造影検査(IP検査)」です。
どちらも静脈に造影剤を注射して腎臓から膀胱まで全体を見るらしいです。
シンチグラフィーは腎臓の機能を調べる検査で
IP検査は腎臓の状態や尿路狭窄のレントゲン検査です。

手術自体は夏休みの段取りを取るのは、もう難しいそうなので
冬休みかなという心づもりで頑張らせます。
それまでは抗生剤を飲む毎日です





Tシャツにレースをつけてみた♪

2010年05月09日 | ハンドメイド

無印良品の2枚で15%OFFで買った娘のTシャツ
襟ぐりにレースを付けてみました



買ってきただけだと、まあシンプルでいいんだけど



ちょっとカワイクしようと「レースつける?」と聞いたら
「どっちでもぉ」と気のない返事



襟ぐりの縫い目に沿ってつけました
グレーの方は、ちょうど色の合うニット用の糸があったのでそれを使いました
白の方は普通の糸で縫いましたが、襟ぐりが広めだったので
それほど伸びなくても頭が通るので、大丈夫みたいです
レース自体も伸びるタイプではない普通のものです

サイズ違いで自分用にも買ってあるので、もうちょっと凝った形につけてみようかな





『のだめカンタービレ最終楽章 後編』

2010年05月07日 | 映画 邦画

前編観て後編観ないのもなんなので、遅まきながら行ってきました。
(ぼんやり家に一人でいると、余計なこと考えちゃうしね)



アニメとほぼ同じ、ストーリーでしたが、映画の方がまだ明快な終わり方だったかな。
原作コミックも微妙な終わり方だったと聞いてますので、
樹里ちゃんの“のだめ”がこれからプロとしてやっていこうとする意思表示がはっきり見えてました。
ただ、123分という映画時間枠があるため、登場人物それぞれの心理描写がちょっと足りなかったかな。
アニメだと(たぶんコミックも)もう少し丁寧に、のだめがなぜあそこで正面から結婚を口にしたのかとか、
ミルヒーやオクレール先生の思惑とかが描かれていたと思います。
千秋の悩みっぷりは結構出てましたね。

映画版、何が面白かったって、ミルヒーがのだめを自分とのコンチェルトに誘うところでしょう。
いやぁ~錬成陣かと思いましたよ
竹中の“ミルヒー”はドラマの時から美しくないのでイヤだったんですが、
この時ばかりは竹中で当たりだと



しっかり恋愛映画を観た気分にさせてもらいましたが、
この間読んだ『シアター!』じゃないですけど、
モノを作り上げる側の人間の苦悩がのだめに集約されてたように思います。

「カミサマ イツマデ ツヅケレバ イイデスカ」(だったっけ?)

これはホント、演劇にしろ、音楽にしろ、美術にしろ、何かを表現しながら生きて行く人達は
みんな思うんじゃないでしょうか。
進んでる道が本当に自分で選んだ物なのか悩みだすと、ここにぶつかりますよね。
自分が望む方向と恋人が望む方向にズレがある場合、
癒されるはずの恋愛自体も苦しい物になってしまいます。
そこんとこ、けっこう泣けちゃいましたよ。
実際、どんなに頑張っても、自分の才能が時代の流れに合って無ければ徒労に終わるしね。
死んでから有名になるとかさ。
それじゃあ、自分自身は幸せじゃないですよね。
好きなことやってるんだから、これでいいって負け惜しみにしか聞こえない…

それにしてもエンディング、長~いキスシーンでしたねww





やっと半分片付けた( ̄Д ̄;

2010年05月06日 | 瑣末な日々

ガスファンヒーターをやっとしまった
GWめっぽう暑くなったのに部屋にはヒーターが鎮座していた。
ついこの間までは使っていたのだが、こうなると邪魔でしょうがない。
いいかげん、もう使うほどは寒くならないだろうと片付ける事にした。



ガスファンヒーターはいいのだ。
ささっと掃除をしてしまってしまえば、それで終わり。
問題は自分の机である。
娘等には「そんな机で、どうやって勉強するんだ!片付けろ!!」と
常々言っているのだが、己の机も冬の間に同様な状態になってしまった

どこが机なのか分からない。
漫画の単行本、バレエのプログラム、映画のチラシにパンフ、
編み物やソーイングの本、雑誌、文庫本にハードカバー、
通販の領収書、カード利用の請求書、買いっ放しの布やレースが
本棚の隙間、机の上下、ミシンケースの上、床の上…
所狭しと山積み状態になってしまった

冬の間はホットカーペットの上で編み物してたから、机は使ってなかったのがいけない。
だんだん物の所在が分からなくなってしまった。
娘等の膨大な学校プリントは別の場所に積んである。
(それも、今年からは一人分になったので、ホッとしてるのだ)

今日は奮起して片付け始めた。
TV画面には、たまった『デュラララ!!』流しながら…

古い編み物本をゴッソリ捨てて、近年購入した本を本棚に詰め、
いらないチラシやパンフも捨て、取りあえず机の上にミシンを出せる状態までもってきた。
(でも、まだまだ、いろんな物が床に積まれてる)


これで明日からは何か作れるだろうか。
来週は大学病院である。なんとなく、落ち着かない。





『小煌女 1』

2010年05月05日 | コミック

『小煌女 1』 海野つなみ 著 KC Kiss 講談社

相変わらず、画は硬いなぁ。
海野つなみは「なかよし」に描いてるときから時々読んでますが、
画はほとんど変わってないような気がします。
デビュー21年目だそうで、完全オリジナル長編連載が、この作品が初とは…
おまけに、フルデジタルだそうで、がんばれ~です。

彼女の作品は画で見せるというより人物の関係性で
心に響くものがあるように思います。
今回は完全オリジナル&SFなのでストーリーでも引き込んで欲しいかな。


時は未来、宇宙時代を迎えた地球連邦英国自治区。
舞台は上流階級の子女が集まるベネディクト女学校。
住み込みのハウスメイドとして働くサリーと、
惑星トアンから留学を名目に亡命してきた王女・ジノン。
国も身分も違うふたりの運命的な出会い。そして…。
(単行本裏表紙より)



1巻では、地球の女学校に王女・ジノンが留学してきたことで
そこの生徒達同士やジノンを挟んでの、女の子特有のベタで分かりやすいイザコザなんかが
描かれています。これはこれで、安心して読んじゃいました。
今どきの陰湿なイジメのためのイジメとかと違って、昔からあった類いのそれです。
少女マンガの王道、お姫様に憧れ、お姫様になれない自分を卑下し、
まわりを傷つけてものし上がろうとする少女と、それを冷ややかに見る同級生。
そして、その同級生にも隠された事情が…
どこか懐かしい感じさえしました。「小公女」なんだからOKです。

サリーとジノンはまだ“運命的な出会い”という感じではありませんが
帯にも「ああ、あたし、恋に落ちたよう」というセリフまで載せているので
きっとこれからなのでしょう。
終盤、いきなりSF展開を見せているので、次巻が楽しみです。





『アリス イン ワンダーランド』

2010年05月03日 | 映画 洋画

娘二人と3D版行ってきました。



ティム・バートン×ジョニデで話題になっているので、GWの映画館は満席でした。
3D映画4本目。どうかな、3D効果は『アバター』の方があったかな。
確かに穴に落ちるアリスや飛び出すチェシャ猫や剣なんか、3Dならではかもしれませんが、
この『アリス~』はティム・バートン独特の世界感が構築されているので、
映像的には2Dでも十分楽しめるかもです。

ストーリーは子供の頃、穴に落ちたアリスが元の世界に戻った〈その後〉、
再びアンダーランドに行き、そこでその世界の運命を賭けた戦いに巻き込まれていく、
という“アリス成長物語”で、以外にマトモでした。



世界中で親しまれているルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」、
子等が小さい頃は読んであげたものです。
でもです。どこが面白いのかさっぱりなのです。
自分自身、子供の頃読んで大きくなったら面白くなるのかと思い、
大人になってからも何度も読みましたが、ダメです。
もちろん、原書でなんか読めるはずもなく、翻訳された物しか読んでませんが面白くない。
奇想天外とか、不条理とかいうのは分かるんですが、ワクワクしない…。
きっと、このわけわかんない、理屈を捏ねているようで筋が通っていない
ハチャメチャ感を楽しめないとダメなんだろうと。

そしてこの『アリス~』はその持ち味である、わけわかんない感がなかったのです。
ジョニデ扮するマッドハッターが見た目のようにイカレてなくて
真っ当なセリフをはきながらアリスを信じ、赤の女王を失墜させるべく動きます。
アクのないトウィードルダムとトウィードルディーもいまひとつ。
見た目通り面白かったのは赤の女王と、
もっと正統派かと思ってたら以外に面白かった白の女王。
主人公のアリスを演じたミア・ワシコウスカが男の子顔でかわいく、
揺れる金髪がお人形みたいで、良かったです。



実に分かりやすいお話になっている分、内容にインパクトが無いですが、
この映画は映像を楽しむ物だと思うので、それは大成功だと思います。
やっぱり、3Dで観といて良かったかもです





デヴィット・ビントレーの『カルミナ・ブラーナ』

2010年05月01日 | バレエ

2010年5月1日(土) 14:00開演 新国立劇場オペラパレス

デヴィット・ビントレーの『カルミナ・ブラーナ』と同時公演の『ガラントゥリーズ』を観てきました。





『ガラントゥリーズ』

1986年にビントレーがバンクーバーのエクスポ・フェスティバルで公演するために
英国ロイヤルバレエのために制作した作品だそうです。
モーツァルトの曲にのせたアブストラクト・バレエで、12名のダンサーで
ソロ・デュエット・トリオ・アンサンブルとクラシックバレエの様式美を見せる演目でした。

つい立のようなカーテンのような物があるだけのシンプルな舞台とシンプルな衣装。
女性ダンサーのスカートは動きの余韻が残るような、軽やかな感じのものできれいでした。
そして、やわらかいモーツァルトの調べ。(睡魔が襲ってきました
短い作品ですが、流れるような美しさを感じました。

それにしても新国の男性ダンサーはかなり上手くなってきているのではないでしょうか。
技術的なことはド素人の自分ですが、
4人がジャンプの高さやタイミングがピッタリ揃って観ていて心地よかったです。
女性陣は前から上手いなと思ってましたが、男性が追い付いていない感じがしてました。
全幕物をやる時観るのは、客演のある日を選んでましたが、
これなら、新国のメンバーだけでやる日もイケるかもしれません。

〈キャスト〉
川村真樹 湯川麻美子 小野絢子 長田佳世
山本隆之 芳賀望 八幡顕光 福岡雄大
大和雅美 寺田亜沙子 伊東真央 井倉真未





『カルミナ・ブラーナ』

5年前に公演しているそうですが、初めて観ました。
曲は有名でバレエやオペラを観ない方でも耳にしたことがあるのではないでしょうか。
元々カンタータですから、歌い手がいるわけで、
オケピの奥に新国立劇場合唱団のメンバーがズラリと並びました。
ソリスト歌手の方3人も同じ場所でした。

生でクラシックの歌声が入るバレエの舞台は初めてでした。
コンテンポラリー系の振付のバレエは、ハッキリしたストーリーが無いことが殆どなので
たいてい眠~くなってしまいますが、
今回は違いました。肉声と言うのは凄い物だなぁと感心しました。

プログラムによると、カール・オルフの作品であるカンタータ『カルミナ・ブラーナ』は
〈春〉〈居酒屋〉〈求愛〉の3つのパートで構成され、これらを通して
“人”の様々な体験を網羅しているんだそうです。
しかし、ビントレーの作品に登場する神学生達の体験は、オルフの作品を逆手にとったものになっていて、
舞台を現代に置き換え、パートを〈ダンスホール〉〈ナイトクラブ〉〈売春宿〉とし、
それぞれ、“愛” “欲望” “性愛”を象徴しているのだそうです。
オルフが考える求愛や騎士道精神といったものとは正反対にしていると。

これを頭に入れて観ると、すんなり入ってきます。

プロローグ、運命の女神フォルトゥナは黒のハイヒールにタイトなドレス、
ひとりスポットライトを浴びて踊ります。
バーミンガム・ロイヤルバレエのヴィクトリア・マール、妖艶でした。

〈春〉では二人の妊婦による踊りから始まります。
これは春の息吹tか、新しい生命の誕生を意味しているのでしょうか。
神学生が上着を脱ぎ、シャツに着替え、俗世へ出て行くようです。
この神学生がダンスホールでかわいらしい女性に恋をします。
この神学生1のグリゴリー・バリノフ、ちょっと背中が堅かったかな。
恋する女のさいとう美帆は動きがとてもかわいらしく、特に足に目が行きました。

〈居酒屋〉では神学生2の八幡顕光、体力全開で踊りまくりです。
ここで登場するローストスワン(丸焼きの白鳥)とそれを食べる醜悪な人物達が
とても面白いです。この食べるという行為は口で食べるという意味と
性的に食べるという意味があるんだそうです。
最初はローストスワンを助けようとしている様に見えた神学生も、最後は一緒になって食べてました。

〈求愛〉の神学生3はバーミンガム・ロイヤルバレエのロバート・パーカー。
ここでは、もっとも性愛を表現する衣装と振付でした。
自分の行動に苦しんでいるのを表現しているのだそうです。
“愛”にも“欲望”にも“性愛”にも満たされなく、信仰と堕落との間に生じたジレンマ。
最終的には運命の女神の気紛れが行く末を決める。
最後、フォルトナにブッ飛ばされてましたから、見放されたんでしょうね。

フィナーレは火の輪を思わせる舞台美術がとても印象的で
フォルトナと神学生3人、さらにフォルトナのクローン達が登場して踊ります。
良く見ると女性ばかりではなく、男性ダンサーも同じ恰好で踊ってました。
(オカマチックで面白かった)

歌の効果もあり、飽きない舞台でした。
新国のダンサーにはこれからも出し惜しみせず、いろんな作品に挑戦してもらいたいです。

〈キャスト〉
運命の女神フォルトナ:ヴィクトリア・マール
神学生1:グリゴリー・バリノフ
恋する女:さいとう美帆
神学生2:八幡顕光
ローストスワン:本島有里
神学生3:ロバート・パーカー

新国立劇場バレエ団

ソプラノ:臼木あい
テノール:五郎部俊朗
バリトン:牧野正人

新国立劇場合唱団





終演後、会場でデヴィット・ビントレーのミニ・トークがありました。
感想を聞かれた女の子が「5年前、8歳の時に観て、今日また観れて良かった。」
というような事を言ってました。スゲッ!
ビントレーは舞台上ではなく、オケピの前の位置に登場して
ジョークも交え、気さくに質問に答えてました。