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ラマダン余波

2014-06-08 14:06:00 | 日常

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「ど~こかで、だ~れかが~きっと待っていてくれ~る」(※注1)

なんて懐かしいフレーズを口ずさみながら紋次郎みたいにカッコよく去っていければ良かったのだけど、

残念ながらこちらの方はアッシに関わりないどころか大いに困った状態になってしまっていた。

 

あのラマダン余波とも言えることで減量しようとすると、

といっても単に野菜中心の食事にしていただけなのだが自分の思惑とは裏腹に

腹や胸のお肉が減れば良いのに足のサイズが縮んだような感じ。

今履いている靴がどうも合わなくなってきているのだ。

 

元はといえば10数年前に痛風を発症した際の食養生で全身が痩せた時にも

起こったことで、その時は25.5センチが25センチになったのだった。

当時は目的の健康から考えると然程たいした問題ではなかったのですが・・・。

 

加齢もおそらく一因なのだろう。

じわじわとそのサイズは最近では24.5センチにまでなっていたのであった。

 

ここで大きな問題は成人男性用の汎用靴サイズで最小が24.5センチなのだ。

オーダー品を別とすれば大手メーカー品では婦人用、子供用しか選択が無いのは非常に辛い。

 

応急的に近所のワークショップで中敷きを買って誤魔化しているものの、

その場しのぎなのは否めない。

 

そんなある日のこと。

仕事でよく車で通る道路の信号待ちで歩道沿いの店舗をふと眺めていたら、

ある看板が目に留まった。

 

「足、履物の相談室」と書かれたそこはどうも靴屋でもなさそうで、

店の屋号もすぐには見当たらず小さな専門問屋のような佇まいである。

一般客には入りづらそうな雰囲気だ。

 

場所も県道沿いとは言っても山あい住宅街の真ん中にあって、

目立たないのは常連客か得意先が固定されているからなのだろうか?

なんて思っているうち信号は青に変わりその時はそのまま行き過ぎたわけだけど、

実際困っている者としてはやっぱり気になって仕方がない。

 

 

で何度目かに通った時に意を決して行ってみたのだ。

個人のクリニックみたいな玄関扉を開けるとそこには誰もいなくてラララ無人君状態。

何かの段ボール箱がいくつか積み上げられているだけのガランとした事務所、

小奇麗な倉庫みたいだった。

壁の張り紙には「用件のある方は2階へどうぞ」と書いてある。

 

狭い階段を上った先は透明なガラス扉の向こうに女性数人がデスクワークしているのが見えた。

どう見ても一般のオフィスのような感じ。

 

入って表の看板を見てきたと伝えるといかにもキャリアウーマン風の女性が

応対してくれ事情を話すと中へと案内された。

 

白衣こそ着てないものの丸っきり医者と患者のような問診の結果、

足のデータを取ることになった。

靴を脱いで靴下の指先が擦れて薄くなっているのに気づくも後の祭り。

恥ずかしさも逆に旅先同様どうにでもなれと測定器に乗るしかない。

 

初めての体験は誰でも不安や期待があるものだけど、

足、靴のサイズも例外なく知らなかったこと間違った知識に

気づかなったことが多かったのは驚きだった。

 

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典型的日本人のつもりの私にとってその体型が胴長短足に始まり、

足なんてのもいわゆるベチャ足でじっくり見たことはないが欧米人みたいに

甲の高くない巾の広いものだと思い込んでいた。

 

データを取る前の触診段階で「随分と華奢なお足ですね」と彼女に言われ、

どうにも返答に困ったのであるが、

実際の測定データのウイズ(足囲)が左でE、右で2Eではその通りと思うしかないね。

 

今まで靴を購入の際に日本人向け(3E)というのを

それほど気にも留めずに選んでいたのは間違っていたといえる。

 

また脱ぎ履きしやすいので選んでいたスリッポンタイプの靴は天然皮革は無論、

合皮だろうが伸びやすくフィットしにくい(持ちも悪い)のも知ったのである。

この日履いていたのもそのタイプで中敷きを入れた状態だったけど、

足が靴内部で遊ぶのを無意識に防ぐのに指先に力が入って擦れるので

靴下も傷みやすくなるのが原因らしかった。

 

理想は面倒でも紐で毎回きちっと締め直すのが良いらしく、

緩めてそのまま脱げる状態で使うのも靴本来の性能を発揮出来ないので

NGなのだ。

そういえば恰好つけるために鞄に忍ばせている携帯用靴べらも

殆ど使ったことないなあ。

 

 

よく靴を横着して履く時につま先を地面にトントンするのは最悪で、

本来は踵側で合わせ、指先は靴の内部で少し余裕があるのが

正しい履き方と教わる。

つまり靴は踵と指先より足首側の甲で支えて履くように作られているのだった。

靴の中で指先は押さえつけられるのではなく自由に遊んでいるのが正しいとは知らなかったね。

 

玄関先の上り框で靴を履く時は踵を下にして靴先を浮かすのが良いらしく、

外出先や屋外で履き直す場合も階段や一歩高い位置に足を置いてすると

便利ですよと彼女は言う。

こちらの年恰好で判りやすくと思ったのだろうが波止場の裕次郎のポーズで

締め直してくださいねと付け加えられる始末だ。

今の若者に波止場の錨の引っかけるボラードとかビッドなんて物なんてまず判らんだろう。

昔はマイトガイとかタフガイなんて言ってたっけな。

 

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と、ここまで色々と相談に乗ってもらってふと相談料は如何ほどかと思いつつ、

部屋の壁際に置いてある靴の箱に気づいた。

この店でのお勧め商品のようだ。

どうやら店の本業はある外国メーカーの靴の代理店のようで

体(足)に優しい物として販売しているみたいだった。

 

少なくとも店の外にはこの看板や表記はないのが未だに疑問ではある。

小売よりは問屋が主なのだろうか?

ちょっと高いけど手の出ないとまではいかない価格だったのもあって

一足購入しちゃいました。

これについての履き心地や評価は機会があればまたしようと思う。

 

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結論とすれば汎用サイズ24.5センチで履ける(但しワイズを合せる)のが

判ったのは収穫だった。

 

やはり「困ったことは専門家に聞け!」ってことだよな。

前回の投稿と意見が違うと思われるだろうが君子豹変す、朝令暮改とも言うじゃないの。

最終的に自己責任で個人がそれをどう判断するかが重要なのは改めて書くまでもないことである。

 

(注1)「だれかが風の中で」 歌 上条恒彦、 作詞 和田夏十、 作曲 小室 等