“ knock ” を英和辞典で調べますと、「(戸や窓などを)ノックする」 と出ていて、
国語辞典で 「ノック」 と引きますと、「入室の許可を求めて戸を叩くこと」 と載っています。
「ノック」 を一言で表わす熟語はないものかと探しましたが、見当たりません。
たしかに、襖にしても障子にしても、日本の建具は紙と木で出来ていますから、
同じ箇所を何度も叩きますと、紙が傷み、やがて穴があいてしまいますので、
昔から 「ノック」 に該当するような言葉や所作は無かったのでしょう。
その代わりと言いますか、西洋の
と違って、声や物音が完全には遮断されませんので、
襖や障子を開けるときには、「失礼します」 「入ります」 などと 声を掛けますし、
の時代劇などでは、殿方の
を合図に芸者衆や仲居さんが入り、宴が始まります ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0240.gif)
子供の頃に住んでいた家の玄関は、木の枠にすりガラスがはめ込んである引き戸でした。
2枚の引き違い戸の重なる部分に鍵穴があり、鍵を差し込んでグルグル回して施錠![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0116.gif)
出入りする度に鍵をかけるのも面倒で、戸締りするのは、家族全員が外出する時と夜のみ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0172.gif)
当時は呼び鈴もありませんでしたので、来客や友人はガラガラと開けながら 「ごめんください」
そんな昭和の子供が 「ノック」 を知ったのは、
の
でした。
中の人も外の人も、2回叩くだけで質問と答えを伝え合える、シンプルで合理的な合図。
それがいつの頃からか、「2回はトイレ」 「国際的には4回」 「間を取って3回」 などと言われ始め、
専門学校の授業でも、「秘書検定の筆記試験に、ノックの回数に関する出題はありますか?」 とか、
「就職試験では、面接室のドアを何回ノックすればいいのでしょうか?」 と聞かれたものです。
秘書検定に関しては、3級から1級までかなりの数の過去問題や例題を解いてきましたが、
何回なら正解とか、何回では間違いというような回数に関する出題は、私の知る限り有りませんし、
就職試験においても 「他の点は申し分ないが、ノックが2回だから不合格」 ということはないでしょう。
ただ、これは強く印象に残っているのですが、秘書検定1級の面接試験を受けた際、
面接室まで私たちを案内してくださった係の方は、ゆっくりはっきり 3回ノック していました。
0回 つまりノックせずに開けるということ。
これでは中に居る人を驚かせてしまいますので、 もし空室と分かっていても、必ずノックしましょう。
中に人が居て
が開いている場合は、「失礼いたします」 と声を掛けて入室するのもよいでしょう。
1回 ではノックなのか物音なのか分かりませんし、聞き逃してしまうかも知れません。
としますと、日本人同士の感覚では、2回~3回 が良さそうですが、
私は、叩く回数よりも、間の空け方と音の方が、ノックの印象を決める と考えています。
たとえば同じ2回にしても、1回目と2回目の間を空けずに立て続けに叩きますと、
中に居る人も、そして叩いた本人も気が急いてしまいますし、それが3~4回なら尚更です。
かと言って間を空け過ぎては、何だか不気味に聞こえてしまいます。
音が小さすぎては聞こえませんが、逆に叩き方が強すぎますとイライラしているように聞こえます。
指1本の第二関節で叩くのと、4本指を折って
指先の第一関節で叩くのとでも音は変わります。
もちろん、ドアの材質や厚さによっても、音の大きさや伝わり方に違いがあるでしょう。
職場の応接室や会議室などに、お客様を案内したり
を運ぶ機会のある方は、
どのくらいの強さや間隔で、ドアのどの位置を、どの指で何回くらいノックすれば、
お客様に良い印象を持っていただけるか、同僚の方と確かめてみてはいかがでしょうか?
お読みくださいまして、ありがとうございます。
ドア(先日の前川國男邸です)を1回ノックしていただけますと嬉しいです![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heartss_pink.gif)
![](http://qualification.blogmura.com/secretary_shiken/img/secretary_shiken88_31_femgreen_3.gif)
国語辞典で 「ノック」 と引きますと、「入室の許可を求めて戸を叩くこと」 と載っています。
「ノック」 を一言で表わす熟語はないものかと探しましたが、見当たりません。
たしかに、襖にしても障子にしても、日本の建具は紙と木で出来ていますから、
同じ箇所を何度も叩きますと、紙が傷み、やがて穴があいてしまいますので、
昔から 「ノック」 に該当するような言葉や所作は無かったのでしょう。
その代わりと言いますか、西洋の
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0185.gif)
襖や障子を開けるときには、「失礼します」 「入ります」 などと 声を掛けますし、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0077.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hakushu.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0240.gif)
子供の頃に住んでいた家の玄関は、木の枠にすりガラスがはめ込んである引き戸でした。
2枚の引き違い戸の重なる部分に鍵穴があり、鍵を差し込んでグルグル回して施錠
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0116.gif)
出入りする度に鍵をかけるのも面倒で、戸締りするのは、家族全員が外出する時と夜のみ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0172.gif)
当時は呼び鈴もありませんでしたので、来客や友人はガラガラと開けながら 「ごめんください」
そんな昭和の子供が 「ノック」 を知ったのは、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0227.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0049.gif)
中の人も外の人も、2回叩くだけで質問と答えを伝え合える、シンプルで合理的な合図。
それがいつの頃からか、「2回はトイレ」 「国際的には4回」 「間を取って3回」 などと言われ始め、
専門学校の授業でも、「秘書検定の筆記試験に、ノックの回数に関する出題はありますか?」 とか、
「就職試験では、面接室のドアを何回ノックすればいいのでしょうか?」 と聞かれたものです。
秘書検定に関しては、3級から1級までかなりの数の過去問題や例題を解いてきましたが、
何回なら正解とか、何回では間違いというような回数に関する出題は、私の知る限り有りませんし、
就職試験においても 「他の点は申し分ないが、ノックが2回だから不合格」 ということはないでしょう。
ただ、これは強く印象に残っているのですが、秘書検定1級の面接試験を受けた際、
面接室まで私たちを案内してくださった係の方は、ゆっくりはっきり 3回ノック していました。
0回 つまりノックせずに開けるということ。
これでは中に居る人を驚かせてしまいますので、 もし空室と分かっていても、必ずノックしましょう。
中に人が居て
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0185.gif)
1回 ではノックなのか物音なのか分かりませんし、聞き逃してしまうかも知れません。
としますと、日本人同士の感覚では、2回~3回 が良さそうですが、
私は、叩く回数よりも、間の空け方と音の方が、ノックの印象を決める と考えています。
たとえば同じ2回にしても、1回目と2回目の間を空けずに立て続けに叩きますと、
中に居る人も、そして叩いた本人も気が急いてしまいますし、それが3~4回なら尚更です。
かと言って間を空け過ぎては、何だか不気味に聞こえてしまいます。
音が小さすぎては聞こえませんが、逆に叩き方が強すぎますとイライラしているように聞こえます。
指1本の第二関節で叩くのと、4本指を折って
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0086.gif)
もちろん、ドアの材質や厚さによっても、音の大きさや伝わり方に違いがあるでしょう。
職場の応接室や会議室などに、お客様を案内したり
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/drink_hottea.gif)
どのくらいの強さや間隔で、ドアのどの位置を、どの指で何回くらいノックすれば、
お客様に良い印象を持っていただけるか、同僚の方と確かめてみてはいかがでしょうか?
お読みくださいまして、ありがとうございます。
ドア(先日の前川國男邸です)を1回ノックしていただけますと嬉しいです
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heartss_pink.gif)
![](http://qualification.blogmura.com/secretary_shiken/img/secretary_shiken88_31_femgreen_3.gif)