尊敬語 に始まり、謙譲語Ⅰ と 謙譲語Ⅱ、そして 丁寧語 へと進めて参りました敬語シリーズ。
5種類の最後は、以前は 丁寧語 に含まれていた 美化語 です。
その名の通り、ものごとを美化して述べるときに用い、特に女性が多く使うのが特徴です。
名詞の前に 「お」 または 「ご(御)」 を付けて、ものごとを美化することにより、
それを述べている自分まで上品に見せる効果があるのですから、上手に取り入れたいものです。
さて今日は、美化語 と、尊敬語 や 謙譲語Ⅰの 「お」 や 「ご(御)」 との違いを確認しましょう。
1 尊敬語 の 「お」 「ご(御)」 は、行為者や所有者を立てる ときに用います。
(1) お ・ ご(御) + 名詞 「(お客様からの)お電話」 「(先生からの)ご挨拶」
「(お客様の)お名前」 「(先生の)ご住所」
(2) お ・ ご(御) + 動詞
① お ・ ご(御) ~ になる 「お読みになりますか?」
② お ・ ご(御) ~ なさる 「ご出席なさるそうです」
③ お ・ ご(御) ~ くださる 「ご了承くださいませ」
(3) お + 形容詞 ( 形容詞 に、ご(御)は付きません)
「お美しい方ですね」
「お忙しいことでしょう」
2 謙譲語Ⅰ の 「お」 「ご(御)」 は、向かう先を立てる ときに用います。
(1) お ・ ご(御) + 名詞 「(お客様への)お電話」 「(皆様への)ご挨拶」
(2) お ・ ご(御) + 動詞
① お ・ ご(御) ~ する 「お持ちしましょうか?」
② お ・ ご(御) ~ 申し上げる 「ご案内申し上げます」
③ お ・ ご(御) ~ いたす 「ご説明いたします」 ( 「いたす」は 謙譲語Ⅱも兼ねています)
以上は 尊敬語 や 謙譲語Ⅰ に付く 「お」 や 「ご(御)」 であり、美化語 ではありません。
それでは、どのような 「お」 や 「ご(御)」 が 美化語 に該当するのかと言いますと、
もともと 「お」 や 「ご(御)」 が付いている、あるいは自然と付けてしまう、、とでも申しましょうか。
たとえば、 ごはん おにぎり おでん お茶 お酒
これらは 尊敬語 でも 謙譲語Ⅰ でもなく、どちらかといえば 丁寧語 に近いように思えますが、
丁寧語 ( です ・ ます ・ ございます ) が、相手に対して丁寧に述べるもの であるのに対して、
美化語 ( お ・ ご(御) )は 、ものごとを美化して述べるもの と位置づけられています。
「丁寧に述べる相手」 の有無に関わらず使えるという違いが 丁寧語 から分類された所以なのかも知れません。
お読みくださいましてありがとうございます。 クリックしていただけますと励みになります。
5種類の最後は、以前は 丁寧語 に含まれていた 美化語 です。
その名の通り、ものごとを美化して述べるときに用い、特に女性が多く使うのが特徴です。
名詞の前に 「お」 または 「ご(御)」 を付けて、ものごとを美化することにより、
それを述べている自分まで上品に見せる効果があるのですから、上手に取り入れたいものです。
さて今日は、美化語 と、尊敬語 や 謙譲語Ⅰの 「お」 や 「ご(御)」 との違いを確認しましょう。
1 尊敬語 の 「お」 「ご(御)」 は、行為者や所有者を立てる ときに用います。
(1) お ・ ご(御) + 名詞 「(お客様からの)お電話」 「(先生からの)ご挨拶」
「(お客様の)お名前」 「(先生の)ご住所」
(2) お ・ ご(御) + 動詞
① お ・ ご(御) ~ になる 「お読みになりますか?」
② お ・ ご(御) ~ なさる 「ご出席なさるそうです」
③ お ・ ご(御) ~ くださる 「ご了承くださいませ」
(3) お + 形容詞 ( 形容詞 に、ご(御)は付きません)
「お美しい方ですね」
「お忙しいことでしょう」
2 謙譲語Ⅰ の 「お」 「ご(御)」 は、向かう先を立てる ときに用います。
(1) お ・ ご(御) + 名詞 「(お客様への)お電話」 「(皆様への)ご挨拶」
(2) お ・ ご(御) + 動詞
① お ・ ご(御) ~ する 「お持ちしましょうか?」
② お ・ ご(御) ~ 申し上げる 「ご案内申し上げます」
③ お ・ ご(御) ~ いたす 「ご説明いたします」 ( 「いたす」は 謙譲語Ⅱも兼ねています)
以上は 尊敬語 や 謙譲語Ⅰ に付く 「お」 や 「ご(御)」 であり、美化語 ではありません。
それでは、どのような 「お」 や 「ご(御)」 が 美化語 に該当するのかと言いますと、
もともと 「お」 や 「ご(御)」 が付いている、あるいは自然と付けてしまう、、とでも申しましょうか。
たとえば、 ごはん おにぎり おでん お茶 お酒
これらは 尊敬語 でも 謙譲語Ⅰ でもなく、どちらかといえば 丁寧語 に近いように思えますが、
丁寧語 ( です ・ ます ・ ございます ) が、相手に対して丁寧に述べるもの であるのに対して、
美化語 ( お ・ ご(御) )は 、ものごとを美化して述べるもの と位置づけられています。
「丁寧に述べる相手」 の有無に関わらず使えるという違いが 丁寧語 から分類された所以なのかも知れません。
お読みくださいましてありがとうございます。 クリックしていただけますと励みになります。
美化語は意外と混乱しますよね。
ところで、「おでん」の「お」は美化語なんですか?
おでんの美味しい季節がやってきましたね。
この「おでん」ですが、漢字では「御田」と書き、「田楽」に「御」を付けたものです。
ルーツを辿れば、遡ること400~500年。
当時は串に刺して焼いた「焼き田楽」と、茹でた「煮込み田楽」があり、
やがて江戸時代になって、焼いた物を「田楽」、煮込んだ物を「おでん」と呼ぶようになったそうです。
味噌を塗ってじっくり焼いた「田楽」は、香ばしくて美味しいのですが、
せっかちな江戸っ子には、その場ですぐに食べられる「おでん」も魅力的。
今で言うところの「ファストフード」だったのかも知れませんね。
さて、ご質問の件ですが、なぜ「田楽」に「お」を付けて「おでん」となったのか?
これは、次回の「予告編」とさせてくださいね
次回楽しみです!
昔、名古屋で美味しくいただいた、味噌田楽を思い出していました。
次回は「おでん」の、、いえいえ、「美化語」のルーツをお話しいたします。