同窓会

大学の学部同窓会があった。これがなかなか良かった。

　東京駅近くのレストラン。場所がわからなくて迷子になる。ビジネス街で働いていないのでこういう場所には弱い。ようやくたどり着いてみるとちょっとひるんだ。見知らぬオヤジにおばはんたちがうろうろしていたからだ。
　名前を呼ばれた方向をみると、見知らぬおばちゃんが笑っている。心の中であなたは誰？と思っていると「○○です、おひさしぶり」。一気に記憶がよみがえる。ちょっとした感動の瞬間だった。この感動を一人一人の近況紹介約40人分で味わうことになった。25年前の記憶完全復活である。

　薬学部卒業生なので、その場の大半は製薬業界に勤務あるいは大学教官だ。金融や出版など畑違いも数名いた。自己紹介を聞くと、日本を代表する研究者や企業で出世したもの、意にかなわぬ人生のものなどいろいろ。そして、みんな若い頃と違って自己主張や自慢めいた発言は少なくなった。
　おかげで他をうらやましく思ったりねたんだりする気持ちも起こらず、自分としては純粋に友人との交流を楽しめた。同窓会出席前は元同期の成功を知って自分にねたみ心が顔を出すのでは・・と懸念していたのだが、この年になるとその思いはみんな同じなのだろう。各人の発言にはかなり配慮があったようだ。

　笑えたのは近年になって薬剤師試験にトライしたものが2名もいたこと。近々制度が変わるので駆け込み受験してみたそうだが、かつての秀才も記憶力低下の現実は厳しかったようだ。

クイズ大会では感が冴えて優勝。商品に「うさき」という泡盛をいただく。