子供の頃からサルビアとゼラニュームは赤い花だと思っていました。
母が庭の隅にいつも植えたいたからです。
同居するようになっても赤いゼラニュームが植木鉢で咲いていました。
涼しくなると娘と三人で株分けをしました「花はいくら可愛がってもすぐ咲いて散ってしまうけれど、ゼラニュームは一年中咲いてくれる」というのが口癖でした。
面白いことに「猫や犬はいくら可愛がってもお茶一ついれてくれない」ともいう人でした。
お茶を淹れてくれなくても肩をもんでくれなくても可愛いのにと思って聞き流して居ましたが、愛情は薄くなくむしろ弟などは甘やかしすぎではないかと思っていました。
花が好きなのは話を黙って聞いてくれるところがいいのかなと思いつつ、挿し木したり株分けした後で、みんな元気に育っているか、三人でそれぞれ気にかけていました。
今頃になって不詳の娘はやっと花を育て始めています、お店でゼラニュームやサルビアを見ると赤い花を探します。
花が咲き終わると、こんな母の言葉を思い出します。いつも絶えずに咲いて、応えてくれる花が好きだったのは、実は無類の寂しがり屋だったのかもしれません。
晩年は「死ぬのは夜眠るのと同じよね」と繰り返していました。苦痛を考える畏れよりも、また朝が来て目が醒めると、家族がいる変わりない暮らしが続くと思いこみたかったようです。
幸いなことに廊下で倒れて車で病院に着くとすぐコトンと亡くなりました。
そこで花の話ですが、私はサルビアやゼラニュームも買ってきます。でも赤い色ではなく品種の違う色です。
赤いサルビアを植えて母に見せに行こうかと思うのですが、すぐ咲き終わる花ばかり育ててと笑われそうな気がします。
それでも私は花は儚いのが身上だと思っているのです(__)
また咲いてくれるように世話はしますが、四季折々の花を愛でながら、褒めたりけなしたり、励ましたりしながら、(長く咲く-_-;)花好きだった母を思い出しています。
私が好きなサルビアはこんな色です。
サルビアファリナセアウルギノーサ
白い穂に青い花が咲いています
ブルーサルビアフェリナセア
青というより紫ですが青い花の仲間に入っています。
花の少し下から切って脇芽を沢山咲かそうと思っています。
欲張って育てながら母のことは言えませんが。
もう少ししたら赤いサルビアを植えペットも飼うかもしれません。