43年2月7日生まれ・現在71歳。
和歌山出身。
公式プロフィール…光石研もオダジョーも居るし、しかも園子温まで居て、すごい事務所だなぁ
大杉漣や川谷拓三と同じ、つまり、長~~~~~いこと端役が続き、それでも腐らず俳優を続ける・・・うちのかーちゃんも大好きだった小林稔侍(こばやし・ねんじ)さんには、そんなイメージがあります。
NHKの連続テレビ小説『はね駒』(86)の父さん役で知ったひとも多いでしょう、
自分もそうで、斉藤由貴の大ファンだったものだから、学校を遅刻しそうになりながら毎日観ていましたが、中1のガキのクセして「この巧いオッサン俳優は、誰なんだろう」なんて思っていました。
実際、このドラマをきっかけにしてテレビ・映画で大活躍、ユーモラスな一面も持ち合わせていたことから好感度もアップ、多数のCMにも出演することになったのです。
確かに、こういう感じ? のひとを嫌うっていうのはヘソマガリだと思いますしね、
それにしても、もう71歳なんですね。名が知れ渡ったのが40代なのですから、もうそれだけで、なにかを目指しているひとの励みになりませんか。
<経歴>
東映ニューフェイス(第10期)の試験を受け合格、
63年、20歳のころに『警視庁物語 十代の足どり』で映画俳優デビューを飾るも、ここから長~~い下積み生活が始まる。
『忍者部隊月光』(64)から『人生劇場 飛車角と吉良常』(68)、『組織暴力 兄弟盃』(69)、『やくざ刑事』(70)、『戦後秘話 宝石略奪』(70)、『昭和残侠伝 死んで貰います』(70)、『女囚701号/さそり』(72)、『唐獅子警察』(74)、『仁義なき戦い 頂上作戦』(74)、『新幹線大爆破』(75)、『トラック野郎 爆走一番星』(75)、『暴走パニック 大激突』(76)、『ドーベルマン刑事』(77)、『サーキットの狼』(77)、『柳生一族の陰謀』(78)にいたるまで、タイトルだけで物語が想像出来る「特定のジャンル」に連続出演・・・というのは、当時の東映の主流がそうだったということでもあります。
上に挙げた作品は、ほんの一部に過ぎません。
敢えて挙げなかった作品で『網走番外地』がありますが、稔侍さんは第三作目『望郷篇』(65)からこのシリーズの常連となり、監督だけでなく、主演の高倉健からも全幅の信頼を得ていたのだとか。
さらにもう一本、売れてからネタにされたテレビのシリーズ『キャプテンウルトラ』(67、TBS)という珍作があります。
このなかで演じたのがキケロ星人で、
こんな感じだったものだから
とんねるずとかに、いじられまくっていましたねぇ。
そこで照れながらも、自身のキャリアを恥じることなくセルフパロディを演じられるところが、このひとのよさ・強み、、、なのかもしれません。
さて転機の80年代。
『わるいやつら』(80)、『ええじゃないか』(81)、『駅 STATION』(81)、『疑惑』(82)、『楢山節考』(83)などのビッグタイトル、
『狂い咲きサンダーロード』(80)、『十階のモスキート』(83)、『生きてるうちが花なのよ 死んだらそれまでよ党宣言』(84)、『火まつり』(85)などの野心的なインディーズで「きっちり」仕事をこなし、
徐々に端役ではなく、「主要」のキャラクターを演じることが多くなっていきました。
『ア・ホーマンス』(86)もそうでしたが、刑事がほんとうに似合います。
厳しさと優しさを絶妙なブレンドで表現してくるところなんか、自分が被疑者だったらやっていないことまで「やった」と自供してしまいそうですが(いかんいかん、、、)、
『夜汽車』(87)や『四十七人の刺客』(94)、『学校3』(98)、『のど自慢』(99)など、いくつも好演している80年代後半~90年代のキャリアのなかで、自分が最も感心したのが95年の『マークスの山』です。
MARKSの「R」、クセのある弁護士役で、イメージにはない「黒い感じ」を不気味に演じて見事でした。
そのほかの作品に、『鉄道員』(99)、『ホタル』(2001)、『たそがれ清兵衛』(2002)、内容はともかく主演の一青窈がモノスゴきれいな『珈琲時光』(2003)、山田洋次組の常連として『隠し剣 鬼の爪』(2004)と『武士の一分』(2006)、『母べえ』(2008)に連続出演、
『沈まぬ太陽』(2009)を挟み、映画における最新作は、やはり山田さんの『おとうと』(2009)。
山田作品の稔侍さんも悪くないですが、
ちょっと当たり前過ぎるので、三池監督あたりがオファーしてくれないかしら。
本気に弾けたおじいちゃん役で。
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
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明日のコラムは・・・
『にっぽん男優列伝(175)小日向文世』
和歌山出身。
公式プロフィール…光石研もオダジョーも居るし、しかも園子温まで居て、すごい事務所だなぁ
大杉漣や川谷拓三と同じ、つまり、長~~~~~いこと端役が続き、それでも腐らず俳優を続ける・・・うちのかーちゃんも大好きだった小林稔侍(こばやし・ねんじ)さんには、そんなイメージがあります。
NHKの連続テレビ小説『はね駒』(86)の父さん役で知ったひとも多いでしょう、
自分もそうで、斉藤由貴の大ファンだったものだから、学校を遅刻しそうになりながら毎日観ていましたが、中1のガキのクセして「この巧いオッサン俳優は、誰なんだろう」なんて思っていました。
実際、このドラマをきっかけにしてテレビ・映画で大活躍、ユーモラスな一面も持ち合わせていたことから好感度もアップ、多数のCMにも出演することになったのです。
確かに、こういう感じ? のひとを嫌うっていうのはヘソマガリだと思いますしね、
それにしても、もう71歳なんですね。名が知れ渡ったのが40代なのですから、もうそれだけで、なにかを目指しているひとの励みになりませんか。
<経歴>
東映ニューフェイス(第10期)の試験を受け合格、
63年、20歳のころに『警視庁物語 十代の足どり』で映画俳優デビューを飾るも、ここから長~~い下積み生活が始まる。
『忍者部隊月光』(64)から『人生劇場 飛車角と吉良常』(68)、『組織暴力 兄弟盃』(69)、『やくざ刑事』(70)、『戦後秘話 宝石略奪』(70)、『昭和残侠伝 死んで貰います』(70)、『女囚701号/さそり』(72)、『唐獅子警察』(74)、『仁義なき戦い 頂上作戦』(74)、『新幹線大爆破』(75)、『トラック野郎 爆走一番星』(75)、『暴走パニック 大激突』(76)、『ドーベルマン刑事』(77)、『サーキットの狼』(77)、『柳生一族の陰謀』(78)にいたるまで、タイトルだけで物語が想像出来る「特定のジャンル」に連続出演・・・というのは、当時の東映の主流がそうだったということでもあります。
上に挙げた作品は、ほんの一部に過ぎません。
敢えて挙げなかった作品で『網走番外地』がありますが、稔侍さんは第三作目『望郷篇』(65)からこのシリーズの常連となり、監督だけでなく、主演の高倉健からも全幅の信頼を得ていたのだとか。
さらにもう一本、売れてからネタにされたテレビのシリーズ『キャプテンウルトラ』(67、TBS)という珍作があります。
このなかで演じたのがキケロ星人で、
こんな感じだったものだから
とんねるずとかに、いじられまくっていましたねぇ。
そこで照れながらも、自身のキャリアを恥じることなくセルフパロディを演じられるところが、このひとのよさ・強み、、、なのかもしれません。
さて転機の80年代。
『わるいやつら』(80)、『ええじゃないか』(81)、『駅 STATION』(81)、『疑惑』(82)、『楢山節考』(83)などのビッグタイトル、
『狂い咲きサンダーロード』(80)、『十階のモスキート』(83)、『生きてるうちが花なのよ 死んだらそれまでよ党宣言』(84)、『火まつり』(85)などの野心的なインディーズで「きっちり」仕事をこなし、
徐々に端役ではなく、「主要」のキャラクターを演じることが多くなっていきました。
『ア・ホーマンス』(86)もそうでしたが、刑事がほんとうに似合います。
厳しさと優しさを絶妙なブレンドで表現してくるところなんか、自分が被疑者だったらやっていないことまで「やった」と自供してしまいそうですが(いかんいかん、、、)、
『夜汽車』(87)や『四十七人の刺客』(94)、『学校3』(98)、『のど自慢』(99)など、いくつも好演している80年代後半~90年代のキャリアのなかで、自分が最も感心したのが95年の『マークスの山』です。
MARKSの「R」、クセのある弁護士役で、イメージにはない「黒い感じ」を不気味に演じて見事でした。
そのほかの作品に、『鉄道員』(99)、『ホタル』(2001)、『たそがれ清兵衛』(2002)、内容はともかく主演の一青窈がモノスゴきれいな『珈琲時光』(2003)、山田洋次組の常連として『隠し剣 鬼の爪』(2004)と『武士の一分』(2006)、『母べえ』(2008)に連続出演、
『沈まぬ太陽』(2009)を挟み、映画における最新作は、やはり山田さんの『おとうと』(2009)。
山田作品の稔侍さんも悪くないですが、
ちょっと当たり前過ぎるので、三池監督あたりがオファーしてくれないかしら。
本気に弾けたおじいちゃん役で。
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『にっぽん男優列伝(175)小日向文世』