や「く」→「く」び
43年の人生で、いちどだけクビになったことがある。
仕事が出来ないとか、人員削減とかの理由ではなく、自分が不祥事を起こしたため。
その日―勤務時間より1時間早く来てくれないか、ちょっと書いてほしい書類があるからと上司から電話があった瞬間に、「あ、クビになるんだな自分は」と理解した。
つまり、自分の不祥事について自覚的であったということ。
きちんとした? 会社であれば、クビではなく懲戒解雇だろう。
ただ、小さな会社であったから「一般的な、自己都合による退職」としてくれた。
自分の去り際に上司が放ったヒトコト、「ほかのところでも、2度目はないということを自覚してね」が忘れられない・・・。
さて。
ハリウッド映画で、よく耳にする台詞がふたつ。
「お前を逮捕する」=「You are under arrest」
「お前はクビだ」=「You are fired」
前者はほとんどの場合が、(聞いているほうは)痛快だが、後者はときとして胸が痛い。
それは発するほうもそうで、そのあたりを題材にした映画が、ジョージ・クルーニー主演の『マイレージ、マイライフ』(2009)だった。
いわゆる「リストラ宣告人」の物語。
誰かにクビをいい渡す瞬間に居合わせたいなんて、そんなひとは稀だろう。
それは自分のときだってそうだったはずで、上司ほか仲良くしてもらっていた関係者みなが渋い顔をしていた。
この映画と同じように語るのはまちがっているが・・・
だからこそ、「リストラ宣告人」が重宝されるのだろうなって。
以下、個人的に印象に残る「映画のなかの、クビ宣告」シーン3傑。
『フィラデルフィア』(93…トップ画像)
能力の(ひじょうに)高い弁護士であるにも関わらず、エイズ患者であることが原因でクビにされた男の闘争の物語。
スプリングスティーン兄ぃの曲が、しびれる。
『ボディ・ダブル』(84)
B級ホラー映画の俳優は、ドラキュラなどを演じる機会が多いというのに「閉所恐怖症」、それが原因で出演作を降板させられてしまう。
このころの監督デ・パルマって、ほんとうにどうかしていて素敵だ。

『ビバリーヒルズ・コップ2』(87)
こちらは、痛快なクビ宣告。
悪いヤツが職を失う場面というのは、ほとんどのひとにとって溜飲が下がるということなんだろうね。
あすのしりとりは・・・
く「び」→「び」ーる。
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『シネマしりとり「薀蓄篇」(226)』
43年の人生で、いちどだけクビになったことがある。
仕事が出来ないとか、人員削減とかの理由ではなく、自分が不祥事を起こしたため。
その日―勤務時間より1時間早く来てくれないか、ちょっと書いてほしい書類があるからと上司から電話があった瞬間に、「あ、クビになるんだな自分は」と理解した。
つまり、自分の不祥事について自覚的であったということ。
きちんとした? 会社であれば、クビではなく懲戒解雇だろう。
ただ、小さな会社であったから「一般的な、自己都合による退職」としてくれた。
自分の去り際に上司が放ったヒトコト、「ほかのところでも、2度目はないということを自覚してね」が忘れられない・・・。
さて。
ハリウッド映画で、よく耳にする台詞がふたつ。
「お前を逮捕する」=「You are under arrest」
「お前はクビだ」=「You are fired」
前者はほとんどの場合が、(聞いているほうは)痛快だが、後者はときとして胸が痛い。
それは発するほうもそうで、そのあたりを題材にした映画が、ジョージ・クルーニー主演の『マイレージ、マイライフ』(2009)だった。
いわゆる「リストラ宣告人」の物語。
誰かにクビをいい渡す瞬間に居合わせたいなんて、そんなひとは稀だろう。
それは自分のときだってそうだったはずで、上司ほか仲良くしてもらっていた関係者みなが渋い顔をしていた。
この映画と同じように語るのはまちがっているが・・・
だからこそ、「リストラ宣告人」が重宝されるのだろうなって。
以下、個人的に印象に残る「映画のなかの、クビ宣告」シーン3傑。
『フィラデルフィア』(93…トップ画像)
能力の(ひじょうに)高い弁護士であるにも関わらず、エイズ患者であることが原因でクビにされた男の闘争の物語。
スプリングスティーン兄ぃの曲が、しびれる。
『ボディ・ダブル』(84)
B級ホラー映画の俳優は、ドラキュラなどを演じる機会が多いというのに「閉所恐怖症」、それが原因で出演作を降板させられてしまう。
このころの監督デ・パルマって、ほんとうにどうかしていて素敵だ。

『ビバリーヒルズ・コップ2』(87)
こちらは、痛快なクビ宣告。
悪いヤツが職を失う場面というのは、ほとんどのひとにとって溜飲が下がるということなんだろうね。
あすのしりとりは・・・
く「び」→「び」ーる。
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明日のコラムは・・・
『シネマしりとり「薀蓄篇」(226)』