86年2月10日生まれ・31歳。
東京出身。
公式サイト
劇場を埋めた観客の、独特な雰囲気―それを、市川由衣(いちかわ・ゆい)さんが熱演する映画、『海を感じる時』(2014)で感じました。
もちろん映画が好きであることは大前提なのですが、それだけではない、なんというか「クセの強さ」を感じさせるという。
それが、女優の「初脱ぎ」映画であったからでしょう。
そのなかに「当然」自分も入っているわけですが、同じ雰囲気は、小島聖の初脱ぎ映画『完全なる飼育』(99)、星野真里の初脱ぎ映画『さよならみどりちゃん』(2005)でも感じました。
いつもいっていることですが、そういう側面に期待する映画があってもいいと思います。
そのほうが健全、
もちろん脱げばいいってものではない・・・というのも正解で、たとえば京野ことみも頑張って(北野映画で)脱ぎましたが、武が迷走していた時期なので、はっきりいえば「脱ぎ損」だったと思います。
市川さんは、どうだったか。
そんなことばはありませんが、「脱ぎ得」でした。
監督が細心の注意を払って、身体を美しく捉えていた気がしますし、
共演した 池松壮亮の魅力にも助けられましたしね。
<経歴>
旦那は、演出家の戸次重幸。
中学のころの同級生に、柳原可奈子が居るそうです。
10代前半のころから読者モデルとして活躍、
99年にナムコ主催のオーディションでグランプリを取る。
自分は女優さんとしてよりもまず、グラビアアイドルとして市川さんを知りました。
また、映画の3倍ちかくテレビドラマのキャリアがありますが、そっちには明るくないので例によって割愛。
ただひとつだけ、きっちり観ていたわけではありませんが、なんとなく覚えているのは反町隆史が主演した『ホットマン』(2003、TBS)くらいですかね。
映画俳優デビュー作は、2003年の『呪怨』。
同年に「素早く」制作された続編にも出演、
『ゼブラーマン』(2004)、『about love アバウト・ラブ/関於愛』(2005)、『スクールデイズ』(2005)、
人気ゲームを映画化した『サイレン』(2006)で初主演を果たすも、こけおどし演出を含め誰も褒めなかった失敗作に。
長澤まさみの水着姿だけ価値があると評された『ラフ ROUGH』(2006)、
宮﨑あおいが演じたキャラクターを引き継いだ『NANA2』(2006)などなど、本人のやる気とは反比例した低評価作品がつづきます。
正直、自分もこのころは「由衣ちゃん可愛いけど、映画には向かないのかもな…」と思っていました。
それでもめげずに、映画キャリアを築きつづけます。
『音符と昆布』(2008)、『映画 クロサギ』(2008)、『ひゃくはち』(2008)、『罪とか罰とか』(2009)、『初夜と蓮根』(2013)、『TOKYO TRIBE』(2014)、
そして、『海を感じる時』に主演。
これまで成功作というものに恵まれていなかった点からいって、まさに起死回生の作品だったかと。
中沢けいが10代のころに発表した同名小説の映画化。
すでに市川さんは20代後半でしたが、やや童顔だからか、違和感なく女子高生を演じることが出来ました。
この熱演が功を奏し、本年公開の『愚行録』(2017)と『アリーキャット』(2017)も興行面はともかく批評面では悪くない評価を受けています。
劇場を埋めた「クセの強い観客たち」は市川さんをずっと推していくでしょうし、映画女優として、これからもっと化ける気がしますね。
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『にっぽん女優列伝(32)市原悦子』
東京出身。
公式サイト
劇場を埋めた観客の、独特な雰囲気―それを、市川由衣(いちかわ・ゆい)さんが熱演する映画、『海を感じる時』(2014)で感じました。
もちろん映画が好きであることは大前提なのですが、それだけではない、なんというか「クセの強さ」を感じさせるという。
それが、女優の「初脱ぎ」映画であったからでしょう。
そのなかに「当然」自分も入っているわけですが、同じ雰囲気は、小島聖の初脱ぎ映画『完全なる飼育』(99)、星野真里の初脱ぎ映画『さよならみどりちゃん』(2005)でも感じました。
いつもいっていることですが、そういう側面に期待する映画があってもいいと思います。
そのほうが健全、
もちろん脱げばいいってものではない・・・というのも正解で、たとえば京野ことみも頑張って(北野映画で)脱ぎましたが、武が迷走していた時期なので、はっきりいえば「脱ぎ損」だったと思います。
市川さんは、どうだったか。
そんなことばはありませんが、「脱ぎ得」でした。
監督が細心の注意を払って、身体を美しく捉えていた気がしますし、
共演した 池松壮亮の魅力にも助けられましたしね。
<経歴>
旦那は、演出家の戸次重幸。
中学のころの同級生に、柳原可奈子が居るそうです。
10代前半のころから読者モデルとして活躍、
99年にナムコ主催のオーディションでグランプリを取る。
自分は女優さんとしてよりもまず、グラビアアイドルとして市川さんを知りました。
また、映画の3倍ちかくテレビドラマのキャリアがありますが、そっちには明るくないので例によって割愛。
ただひとつだけ、きっちり観ていたわけではありませんが、なんとなく覚えているのは反町隆史が主演した『ホットマン』(2003、TBS)くらいですかね。
映画俳優デビュー作は、2003年の『呪怨』。
同年に「素早く」制作された続編にも出演、
『ゼブラーマン』(2004)、『about love アバウト・ラブ/関於愛』(2005)、『スクールデイズ』(2005)、
人気ゲームを映画化した『サイレン』(2006)で初主演を果たすも、こけおどし演出を含め誰も褒めなかった失敗作に。
長澤まさみの水着姿だけ価値があると評された『ラフ ROUGH』(2006)、
宮﨑あおいが演じたキャラクターを引き継いだ『NANA2』(2006)などなど、本人のやる気とは反比例した低評価作品がつづきます。
正直、自分もこのころは「由衣ちゃん可愛いけど、映画には向かないのかもな…」と思っていました。
それでもめげずに、映画キャリアを築きつづけます。
『音符と昆布』(2008)、『映画 クロサギ』(2008)、『ひゃくはち』(2008)、『罪とか罰とか』(2009)、『初夜と蓮根』(2013)、『TOKYO TRIBE』(2014)、
そして、『海を感じる時』に主演。
これまで成功作というものに恵まれていなかった点からいって、まさに起死回生の作品だったかと。
中沢けいが10代のころに発表した同名小説の映画化。
すでに市川さんは20代後半でしたが、やや童顔だからか、違和感なく女子高生を演じることが出来ました。
この熱演が功を奏し、本年公開の『愚行録』(2017)と『アリーキャット』(2017)も興行面はともかく批評面では悪くない評価を受けています。
劇場を埋めた「クセの強い観客たち」は市川さんをずっと推していくでしょうし、映画女優として、これからもっと化ける気がしますね。
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明日のコラムは・・・
『にっぽん女優列伝(32)市原悦子』