~10.15、『RIZIN』総評~
自分が専門とするMMA総合格闘技は、可能なかぎり「生」観戦したい―とはいえ、この日は福岡なので、その思いは叶えられず、都内の某スポーツバーでテレビ観戦することになった。
大晦日でもないのに、全16試合という、どうかしているボリューミーな興行。
結論からいってしまえば、「質より量」という考えかたを変えたほうがいいかな、、、ということ。
昔、PRIDEで全8試合という、平均より下回るカード数があったと思うが、1試合目から濃密で、福岡大会の3倍くらい満足出来た記憶が残っている。
とはいえ出だしは、悪くなかった。
MMAの興行だが、最初の3試合はキックボクシング。
(地上波では、すべてカットだったねもったいない)
知名度と実力に差があると思われたマッチメイクだったが、「負けるのでは」と予想したファイターたちがみんな健闘してくれて、ひじょうに見応えがあった。
しかし。
会場を温めてくれたキックボクサーたちの努力もむなしく、MMAに入った途端、ゆっくりと「お寒い」空気に。
なかなか有言実行とはいかないKINGレイナ、
デビュー戦だけは可能性を感じさせてくれたものの、最近ぜんぜん振るわない山本アーセンなどなど、主催者や放送局、観客の期待に応えられない試合がつづく。
このまま「大」失敗の興行として幕を閉じるのか・・・とイヤな予感だけしか抱けなかったこの日を、ぎりぎり及第点にまで引き上げたのは、地上波生中継された最後の2試合だった。
なぜ2試合だけ、しかもMMAファイターとしては大して実績もないふたり(厳密には4人)が? と疑問に思うところはあったが、この若者たちが繰り広げた熱戦に触れれば納得せざる得ない。
セミファイナル「那須川天心VS藤田大和」
後者はアマボクシングの王者なので、てっきり打ち合いが展開されると思っていた。
が、舞台はMMA。
藤田は(たぶん)敢えてボクシングスタイルを封印し、グラウンドに持ち込んだ。
作戦としては面白いが、舞台慣れしている天心のほうがハートが強かった。
ともあれスピードのある15分間の戦いは、ふだん格闘技を観ないひとにもアピール出来る面白さに溢れていたのではないか。
ファイナル「RENA VS アンディ・ウィン」
対戦相手の計量オーバー問題など、いろいろ論じなければいけないところも多いが、メインを任されるだけのことはある、RENAはやっぱり「持っている」。
鮮やかなボディで貫禄のTKO勝ち。
ボディで試合終了とか、MMAではあまり観られないからね。
若いからか。
そんなことではなく、アスリートとしての自信からなのか。
生中継というプレッシャーをはねのけるところ、いやむしろプレッシャーは好きだ。 といってしまいそうな強さに、おっさんもしびれた夜だった。
ありがとう、4人のファイターたち。
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『にっぽん女優列伝(31)市川由衣』
自分が専門とするMMA総合格闘技は、可能なかぎり「生」観戦したい―とはいえ、この日は福岡なので、その思いは叶えられず、都内の某スポーツバーでテレビ観戦することになった。
大晦日でもないのに、全16試合という、どうかしているボリューミーな興行。
結論からいってしまえば、「質より量」という考えかたを変えたほうがいいかな、、、ということ。
昔、PRIDEで全8試合という、平均より下回るカード数があったと思うが、1試合目から濃密で、福岡大会の3倍くらい満足出来た記憶が残っている。
とはいえ出だしは、悪くなかった。
MMAの興行だが、最初の3試合はキックボクシング。
(地上波では、すべてカットだったねもったいない)
知名度と実力に差があると思われたマッチメイクだったが、「負けるのでは」と予想したファイターたちがみんな健闘してくれて、ひじょうに見応えがあった。
しかし。
会場を温めてくれたキックボクサーたちの努力もむなしく、MMAに入った途端、ゆっくりと「お寒い」空気に。
なかなか有言実行とはいかないKINGレイナ、
デビュー戦だけは可能性を感じさせてくれたものの、最近ぜんぜん振るわない山本アーセンなどなど、主催者や放送局、観客の期待に応えられない試合がつづく。
このまま「大」失敗の興行として幕を閉じるのか・・・とイヤな予感だけしか抱けなかったこの日を、ぎりぎり及第点にまで引き上げたのは、地上波生中継された最後の2試合だった。
なぜ2試合だけ、しかもMMAファイターとしては大して実績もないふたり(厳密には4人)が? と疑問に思うところはあったが、この若者たちが繰り広げた熱戦に触れれば納得せざる得ない。
セミファイナル「那須川天心VS藤田大和」
後者はアマボクシングの王者なので、てっきり打ち合いが展開されると思っていた。
が、舞台はMMA。
藤田は(たぶん)敢えてボクシングスタイルを封印し、グラウンドに持ち込んだ。
作戦としては面白いが、舞台慣れしている天心のほうがハートが強かった。
ともあれスピードのある15分間の戦いは、ふだん格闘技を観ないひとにもアピール出来る面白さに溢れていたのではないか。
ファイナル「RENA VS アンディ・ウィン」
対戦相手の計量オーバー問題など、いろいろ論じなければいけないところも多いが、メインを任されるだけのことはある、RENAはやっぱり「持っている」。
鮮やかなボディで貫禄のTKO勝ち。
ボディで試合終了とか、MMAではあまり観られないからね。
若いからか。
そんなことではなく、アスリートとしての自信からなのか。
生中継というプレッシャーをはねのけるところ、いやむしろプレッシャーは好きだ。 といってしまいそうな強さに、おっさんもしびれた夜だった。
ありがとう、4人のファイターたち。
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明日のコラムは・・・
『にっぽん女優列伝(31)市川由衣』