クエンティン・タランティーノ(以下、QT)
映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ疑惑について・・・
「ただのウワサやゴシップじゃない。人伝いに聞いた話でもない。
ワインスタインが数回、こういったことをしていたのを僕は知っていた」
…………………………………………
自分には、映画と格闘技とエロ、、、しかないと思っているので、日常会話も大体、この三大要素を軸にして展開されていく。
ただ、映画や格闘技に興味がないとしても黙って聞いていられるが、エロに関しては黙っていられない、というか、不愉快な思いを抱くひとも多い―ということは自覚している。
だから自分は、性的な言動の刃(というと大袈裟か)を、自分に向けるよう努めている。
あれはアバズレ、これは風俗狂い・・・みたいな噂話をするひとも多いが、そうではなく自分は短小で早漏で包茎であると。
それでも性欲は人一倍あるから無問題、こっちは回数で勝負だとかなんとか。
目標は、ひとを傷つけないセックスジョーク。
それが、うまくいっているかどうかはべつの話だけれども。。。
当然、不必要と思われるボディタッチはしないし、
ハニーに土下座してエッチを懇願したことはあっても、誰かに性的関係を強要したこともない。
そもそも強要出来るような立場にないってか。
…………………………………………
アンジェリーナ・ジョリー「若い頃、ハーヴェイ・ワインスタインとの間に嫌なことがあった。だから、彼とは絶対に仕事をしないと決めたし、彼と仕事をする人たちには警告した」
…………………………………………
強要出来るような立場―つまり権力を持っていたとしたら、自分はどうなるんだべか。
ワインスタインのように、女優だったら誰でもいいから関係を持ちたい―少なくとも報道を目にしていると、そう思う―と考え、実際にそういう行動を起こすのだろうか。
いまさら記す必要もないほど、ワインスタインのセクハラが問題になっている。
彼はハリウッドを事実上「追放」されたうえに、司法までが動き出している。
悪口をいおうと思えば、いくらでもいえるよ「あぁ、しそうな顔しているもんな」とか。
いっぽうで映画史を紐解き、そもそも映画をやろうとするものなんか「基本的にクズだから」と開き直ることも出来る。
ヒッチコックがいい例だろう。
あれほどの名作を次々と生み出し、しかもお茶目な風貌をしている、、、から映画ファンは騙され易いが、彼との性的関係を拒んだティッピ・ヘドレンの女優生命が断たれたのは事実である。
ロマン・ポランスキーはどうだ。
10代少女に性的関係を迫り、その罪を問われると国外逃亡を図った。
ウディ・アレンや、韓国の鬼才キム・ギドクにも疑惑があるし、
ベルトリッチなんか撮影中のレイプ(幇助)疑惑まで持ち上がった。
ソープランドが気に入ったからしょっちゅう来日している(と、されている)オリバー・ストーンは、それだけなら罪はないが、撮影現場でのセクハラ行為までもが明るみに出始めている。
「そういう世界だから、いいんじゃない?」という気はない。
気はないが、ワインスタインの映画キャリアを消滅させ「これでハリウッドはクリーンになった」と宣言するような流れは、ちょっとおかしのではないか? と思うんだ。
ひとついっておきたいのは。
グウィネス・パルトローはワインスタインのセクハラに耐えたからオスカーをもらえた、
『恋に落ちたシェイクスピア』(98)は、いわゆる忖度が働いてオスカー作品賞に輝いた。
・・・そんな風に認識され始めていること。
それがなかったとしても優れた映画、にも関わらず。
QTとともに大躍進を遂げたプロダクション、ミラマックスの功罪の「罪」ばかりが語られ、栄光の歴史はなかったことになっている。
我々映画ファンにしても、かつて感動した作品に「ワインスタインが関わっていた」というだけの理由で、それを嫌いになるだろうか。
そんなことはないよね?
そういうひとも居るかもしれないが。
ドストエフスキーを例に出すまでもなく、極悪人が傑作を放つことだってある。
「だから赦せ」とはいわないが、ワインスタインのほとんどビョーキな性的嗜好を叩くだけで「めでたし、めでたし。」とするのは、ミラマックスが関わる映画に感動してきたものにとっては、腑に落ちないところがあるのだった―。
※米オスカー賞、助演男優賞のプレゼンターだったブリー・ラーソンが、受賞者ケイシー・アフレックに「冷たかった」のは、彼のセクハラ疑惑にあったといわれている…彼女の態度と同様に、ワインスタイン問題で被害を告白した女優さんたちの勇気は素晴らしいというのは、自分も思いますよ当然。
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『赤と緑』
映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ疑惑について・・・
「ただのウワサやゴシップじゃない。人伝いに聞いた話でもない。
ワインスタインが数回、こういったことをしていたのを僕は知っていた」
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自分には、映画と格闘技とエロ、、、しかないと思っているので、日常会話も大体、この三大要素を軸にして展開されていく。
ただ、映画や格闘技に興味がないとしても黙って聞いていられるが、エロに関しては黙っていられない、というか、不愉快な思いを抱くひとも多い―ということは自覚している。
だから自分は、性的な言動の刃(というと大袈裟か)を、自分に向けるよう努めている。
あれはアバズレ、これは風俗狂い・・・みたいな噂話をするひとも多いが、そうではなく自分は短小で早漏で包茎であると。
それでも性欲は人一倍あるから無問題、こっちは回数で勝負だとかなんとか。
目標は、ひとを傷つけないセックスジョーク。
それが、うまくいっているかどうかはべつの話だけれども。。。
当然、不必要と思われるボディタッチはしないし、
ハニーに土下座してエッチを懇願したことはあっても、誰かに性的関係を強要したこともない。
そもそも強要出来るような立場にないってか。
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アンジェリーナ・ジョリー「若い頃、ハーヴェイ・ワインスタインとの間に嫌なことがあった。だから、彼とは絶対に仕事をしないと決めたし、彼と仕事をする人たちには警告した」
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強要出来るような立場―つまり権力を持っていたとしたら、自分はどうなるんだべか。
ワインスタインのように、女優だったら誰でもいいから関係を持ちたい―少なくとも報道を目にしていると、そう思う―と考え、実際にそういう行動を起こすのだろうか。
いまさら記す必要もないほど、ワインスタインのセクハラが問題になっている。
彼はハリウッドを事実上「追放」されたうえに、司法までが動き出している。
悪口をいおうと思えば、いくらでもいえるよ「あぁ、しそうな顔しているもんな」とか。
いっぽうで映画史を紐解き、そもそも映画をやろうとするものなんか「基本的にクズだから」と開き直ることも出来る。
ヒッチコックがいい例だろう。
あれほどの名作を次々と生み出し、しかもお茶目な風貌をしている、、、から映画ファンは騙され易いが、彼との性的関係を拒んだティッピ・ヘドレンの女優生命が断たれたのは事実である。
ロマン・ポランスキーはどうだ。
10代少女に性的関係を迫り、その罪を問われると国外逃亡を図った。
ウディ・アレンや、韓国の鬼才キム・ギドクにも疑惑があるし、
ベルトリッチなんか撮影中のレイプ(幇助)疑惑まで持ち上がった。
ソープランドが気に入ったからしょっちゅう来日している(と、されている)オリバー・ストーンは、それだけなら罪はないが、撮影現場でのセクハラ行為までもが明るみに出始めている。
「そういう世界だから、いいんじゃない?」という気はない。
気はないが、ワインスタインの映画キャリアを消滅させ「これでハリウッドはクリーンになった」と宣言するような流れは、ちょっとおかしのではないか? と思うんだ。
ひとついっておきたいのは。
グウィネス・パルトローはワインスタインのセクハラに耐えたからオスカーをもらえた、
『恋に落ちたシェイクスピア』(98)は、いわゆる忖度が働いてオスカー作品賞に輝いた。
・・・そんな風に認識され始めていること。
それがなかったとしても優れた映画、にも関わらず。
QTとともに大躍進を遂げたプロダクション、ミラマックスの功罪の「罪」ばかりが語られ、栄光の歴史はなかったことになっている。
我々映画ファンにしても、かつて感動した作品に「ワインスタインが関わっていた」というだけの理由で、それを嫌いになるだろうか。
そんなことはないよね?
そういうひとも居るかもしれないが。
ドストエフスキーを例に出すまでもなく、極悪人が傑作を放つことだってある。
「だから赦せ」とはいわないが、ワインスタインのほとんどビョーキな性的嗜好を叩くだけで「めでたし、めでたし。」とするのは、ミラマックスが関わる映画に感動してきたものにとっては、腑に落ちないところがあるのだった―。
※米オスカー賞、助演男優賞のプレゼンターだったブリー・ラーソンが、受賞者ケイシー・アフレックに「冷たかった」のは、彼のセクハラ疑惑にあったといわれている…彼女の態度と同様に、ワインスタイン問題で被害を告白した女優さんたちの勇気は素晴らしいというのは、自分も思いますよ当然。
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明日のコラムは・・・
『赤と緑』