Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

ちゃんとしたひと笑

2017-11-13 03:11:49 | コラム
「―おにいちゃん、おはよう」
「おはようございます」
「引っ越してきた2階Cのひと、会った?」
「あ…先週、朝5時くらいですかね、階段ですれ違いました」
「どんな感じのひと?」
「感じは悪くなかったですよ、たぶんガテン系じゃないですかね。つなぎ、着てましたから。朝早い出勤ですし」
「あら、そう。…自治会、入ってくれると思う?」
「…どうですかね、たぶん、独り暮らしですよね」
「だと思う」
「歳は、自分と同じくらいですから…」
「そうなの!? ウチの旦那は、俺と同じくらいっていってた。だから60前後だって」
「(苦笑)」
「おにいちゃんと同じくらいだとすると、自治体には入ってくれないかな」
「微妙ですね」
「…でも、新聞を取っているみたいだから、ちゃんとしたひとだろうし」
「(苦笑)」

同じ棟に住む、おしゃべりおばさんと展開した会話。

悪意がないとはいえ、偏見が前時代的であり、思わず笑ってしまった。

そうか新聞を取っていれば、ちゃんとしたひとなのかって。


じゃあ1日中AVばっかり観ている自称キチガイの自分は、「それでも」ちゃんとしたひとだったのか。

下の階のヤンママは、新聞取ってないし自治会に未加入だから、ちゃんとしてない界? のなかでも最下層というわけだ。


新聞奨学生時代のコネと習慣、それから映画の記事が沢山載っている「金曜の夕刊」目当てで取っているだけだが、
30代では購読率なんて20%切りそうだし、20代なんて10%以下なんじゃないか。

だから若いひとにとっては、新聞を購読している同世代なんて「ちゃんとしたひと」ではなく、「変わったひと」になることだろう。


(1)ふつうにあいさつが出来て、

(2)まずいラーメン屋だったとしても、きっちり「ごちそうさま」がいえて、

(3)喫煙者だとしたら、煙草のポイ捨てをせず、、、というか、路上喫煙せず、

(4)いきがらず、

(5)つまらない映画でも、エンドロールが終わるまで席を立たない


・・・ほとんどのひとがクリア出来そうだが、

これが、自分にとっての「ちゃんとしたひと」。


これは自分が心がけていることでもあり、
つまりキチガイを自称している割には、「ちゃんとしたひと」でありたいのだなぁと自分でも驚く。


まぁ、もういい歳だしね!!


※映画と新聞―で最初に想起するのは、新聞少年の投げた新聞が、ストップモーションで網戸に当たる描写が印象的な『ブラッドシンプル』(84)。

コーエン兄弟のデビュー作ね、
けっこう強烈なシーンなので動画がありそうなものだが、見つからなかった・・・。




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明日のコラムは・・・

『初体験 リッジモント・ハイ(244)』
コメント (3)
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