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にっぽん女優列伝(34)伊藤歩

2017-11-08 00:10:00 | コラム
80年4月14日生まれ・37歳。
東京出身。

公式サイト


30代にしてキャリア20年超、ハダカにもなれば坊主にもなる、表現に貪欲な姿勢をみせる伊藤歩(いとう・あゆみ)さん、その割には映画女優としての認知度が低いと思うんです。

こういうひとこそ、もっと持ち上げられるべきでしょうに。

演技をやるには英語も―と考えて語学留学を果たしていることから、いつか菊地凛子や裕木奈江のように、海外で活躍するかもしれません。


※吉高由里子ばかり褒められたけど、歩さんも悪くなかった




<経歴>

ミュージシャンとしての顔も持ち、YUKIやCHARAと組んだことも。


小学生のころにモデルとして業界に入る。

映画俳優デビュー作は、93年の大林宣彦監督作『水の旅人 侍KIDS』。

『女ざかり』(94)、
岩井俊二のヒット作『スワロウテイル』(96)でキーパーソンとなるアゲハを印象的に演じ、映画ファンの目にとまる。




『三毛猫ホームズの推理』(98)、『SADA~戯作・阿部定の生涯』(98)、『カンゾー先生』(98)、『のど自慢』(99)、
再び岩井監督に起用された『リリイ・シュシュのすべて』(2001)では、レイプされるも坊主になることで自我を守ろうとする中学生を熱演。

『さよなら、クロ~世界一幸せな犬の物語~』(2003)、『ふくろう』(2004)、『花とアリス』(2004)、『きょうのできごと』(2004)、『MASK DE 41』(2004)、『下弦の月~ラスト・クォーター』(2004)、『雨鱒の川』(2004)、『理由』(2004)、『ホールドアップダウン』(2005)、『カーテンコール』(2005)、『陶器人形』(2006)、『チェケラッチョ!!』(2006)、『親指さがし』(2006)・・・という具合に、切れ目なく出演作が発表されてはいるものの、前述したように、歩さん本人に焦点があてられることは「岩井作品を除くと」ないに等しい、、、のでした。

個人的に映画女優としての幅が出来てきたな・・・と思うのは、2000年代後半から。

『キトキト!』(2007)、『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』(2007)、
教師を演じた『遠くの空に消えた』(2007)と『青い鳥』(2008)、
EXILE・AKIRAの恋人を演じた『ちゃんと伝える』(2009)、
『BANDAGE バンデイジ』(2010)、『花のあと』(2010)、『ソラニン』(2010)、
『GANTZ』と『GANTZ PERFECT ANSWER』(2011)、
『スープ~生まれ変わりの物語~』(2012)。

流れとしては・・・本人は熱演していてもっと注目されていいはずなのに、それらの映画には、宮崎あおいや小西真奈美や北川景子など、映画的に派手で目立つ女優が主演しており、いつも陰に隠れてしまう傾向にあると。

それでも2013年は、なかなかに目立ちました。

珍しく主演を果たした『渾身 KON-SHIN』(2013)、
そして『横道世之介』(2013)、『シャニダールの花』(2013)。

まぁ自分が思うほどに、彼女本人は「目立ちたい」という意識がないのかもしれませんが、努力は、やっぱり正当に評価されるべきじゃないですか!

最近作に・・・
『ジャッジ!』(2014)、『昼顔』(2017)、『関ヶ原』(2017)など。


この業界は不思議なもので、「急に目立ち始める」ということもありますからね。

今後の飛躍に期待しています。


次回のにっぽん女優列伝は、伊藤かずえさんから。

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明日のコラムは・・・

『戦略に乗るという快楽』
コメント (3)
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