Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(338)

2020-07-18 00:10:00 | コラム
うちゅう「じん」→「じん」ぎなきたたかい(仁義なき戦い)

深作欣二は量産系? の職人監督だったと思うし『仁義なき戦い』シリーズ(73~74)のほかにも多数の代表作があり、熱心なファンが挙げる最高傑作は必ずしも同シリーズではない。というか、同シリーズを挙げるファンのほうが少ないかもしれない。

ただ、映画史的な視点で深作欣二を捉えた場合、真っ先に取り上げるべきは同シリーズでしょう。


美能組の元組長・美能幸三が獄中で書きためた手記をもとに、飯干晃一がまとめた原作の強度。
めまいを覚える手持ちカメラのインパクト。
反復によるシンプルな構成だが、いちど聞いたら忘れない津島利章のテーマ曲。

そして、ホンモノにしか見えない俳優たちの熱い演技。

物語の中心には居るが、はっきり主人公とはいえない菅原文太をはじめ・・・

金子信雄、松方弘樹、田中邦衛、渡瀬恒彦、梅宮辰夫、川谷拓三、千葉真一、北大路欣也などなど。

個人的に最も怖かったのは「眉毛のない」梅宮の兄ぃかな、

梶芽衣子などの女優陣も熱演はしているものの、このシリーズにかぎっては「男がすべて」でしょう。

73年1月に第1作が公開、
驚くのは、その3ヶ月後には第2作『広島死闘篇』が公開、
9月に第3作『代理戦争』、翌年の正月映画として『頂上作戦』、そして6月に『完結篇』が公開される。




2年で5本だよ、労働基準法ガン無視であることは想像に難くないが、すんごい映画的体力だと思う。

最高傑作『広島死闘篇』を除けば、


物語は「あって」「ないようなもの」。
AとBが喧嘩してどっちかが死んで、でも生き残ったほうもCに殺され、CもDとEに殺されたり。
正直、誰がどの組のヤクザなのかはっきりとは分からなくなっていく。

小池朝雄によるナレーションによって誰でも気づくように構成されているのが、回を追うごとに強調される「死に急ぐ若者たち」という主題。

それはもちろん分かる。
分かるけれど、それ以上に「あの熱気」にやられてしまうというのが本音よね。


2000年の阪本順治監督作『新・仁義なき戦い。』。
これは73年版を「かなり」意識した創りだが、それでいて21世紀の視点をも獲得していた。


世評は「かなり」悪かったが、自分は嫌いじゃないです。


そしてテーマ曲も、前世紀版に負けてなかったよね!!




次回のしりとりは・・・
じんぎなきたたか「い」→「い」しいたかし。

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明日のコラムは・・・

『こころのなかで叫ぶぜ、虎党じじいにならないために。。。』
コメント (1)
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