Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

この「撮影」監督に注目しよう~現在進行形篇~

2020-07-06 00:10:00 | コラム
いきなりだけど。
映画において撮影監督の役割って「超」大事なはずなのに、受け手に蔑ろにされている感じがすごくイヤで。

だって映画って、映像ありきでしょう。
スターがワンサカ集結しようが彼ら彼女らを捉えるキャメラがなきゃ始まらないし、天才脚本家が傑作を書き上げようがそれを映像化しないと意味がない。

ない。
のに、この映画のあのシーンの映像が素晴らしい。

とかいうと、そんな専門的なこといわれても・・・みたいに返されたりする。

ちょっと待てって。

「あのベースのひとの超絶テクニックが」
「あのマンガの決闘シーンが迫力あって」

というのと同じことだぜ?

なぜ日本アカデミー賞が認められないかというと、120分のうち100分をスターにあてて技術部門をダイジェストで済ませてしまうところ。

スターなんてドラマや映画で充分目立っているし、CMだってばんばん出ているでしょう。

そりゃ長澤まさみのシースルーは素敵かもしれないが、ここはグッと堪えてカメラマンや編集マンを称えましょうぜ。
縁の下の力持ちが、年にいちどだけ目立つ―そんな夜があってもいいんじゃないかな。。。


(1)ロジャー・ディーキンス

オスカー常連、米国映画の「いま」を知りたければ、まずこのひとが撮影を担当する映画を観よう。

コーエン兄弟、サム・メンデスの映画はこのひとの技術があってこそ。


※驚異のワンシーンワンカットを




(2)ヤヌス・カミンスキー

トップ画像。

スピルバーグ映画が「質的」にグンとよくなったのは、このひとと出会ってから。

間違いないです、はい。


(3)ロバート・リチャードソン

スコセッシ、QT、オリバー・ストーンが好んで起用するテクニシャン。




(4)クリストファー・ドイル

豪州生まれだが、デビューしてしばらくはアジア系の映画でキャリアを築く。
とくにウォン・カーワァイとのタッグは有名で、「杜可風」という中国名を有するほど活躍。



(5)エマニュエル・ルベツキ

メキシコ出身。
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、アルフォンソ・キュアロンなど同郷の映画監督による野心作をサポートする頼れる男。


(6)柳島克己

キタノブルーって、このひとが創り出していたともいえるんだよね。



(7)ロドリゴ・プリエト

こちらもメキシコ出身の天才カメラマン。

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013)以降は、スコセッシのお気に入りとなりました。

メキシコって、技術の養成学校とかが充実しているのかな。




(8)神戸千木

2010年代以降の岩井俊二の映画を担当。

デジタルの特性を知り尽くしている感じがあって、そりゃあ岩井さんと相性がよいはずだ。


(9)ロバート・エルスウィット

ポール・トーマス・アンダーソンの相棒。


先端をいくPTAの映画が、それでもクラシカルな雰囲気を纏っているのは、このひとの存在ゆえでしょう。


(10)フィリップ・ル・スール

仏国出身。

長い下積みのあとに『グランド・マスター』(2013)で知名度があがる。

最近になってソフィア・コッポラと組みだし、キャリアが一気に花開きそう。

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明日のコラムは・・・

『この「撮影」監督に注目しよう~過去篇~』
コメント
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