Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

この「撮影」監督に注目しよう~過去篇~

2020-07-07 00:10:00 | コラム
きのうにひきつづき、覚えておくべき名カメラマンの10選。

きょうは故人、あるいは存命ではあるものの映画界から退いたひとたちが対象。


(1)ヴィットリオ・ストラーロ

誰がなんといおうと、映画史上で最強最高のカメラマン。

『1900年』(76)に『地獄の黙示録』(79)、『ラストエンペラー』(87)・・・大作が似合うひとだった。

というか、存命ですけど!!




(2)ヴィルモス・スィグモンド

トップ画像、右側のひと。

その隣りに居るデ・パルマ、それからマイケル・チミノなどの無理難題に真正面から立ち向かい、それに応えた秀才。


(3)宮川一夫

ぎらつく太陽を捉えた『羅生門』(50)、幽玄の世界を見事に表現した『雨月物語』(53)、そして「銀のこし」という手法を編み出した『おとうと』(60)。

日本映画の発展に最も貢献した技術者だと思う。



(4)マイケル・チャップマン

『タクシードライバー』(76)のニューヨークのネオン、『レイジング・ブル』(80)のファイトシーンなどなど、スコセッシ映画の初期作品に何度も携わる。

『逃亡者』(93)の追いかけっこシーンを観たとき、ぜんぜん衰えていないのだなぁと感心した。


(5)ゴードン・ウィリス

『ゴッドファーザー』3部作(72~90)やウディ・アレンの映画を手がける。

映画って光と影。なんだぜぇ!! ということを教えられた。



(6)ミヒャエル・バルハウス

90年代前後のスコセッシ作品を支える。

『グッドフェローズ』(90)も『ギャング・オブ・ニューヨーク』(2001)も素晴らしいのだけれど、ここは敢えて『ファビュラス・ベイカー・ボーイズ』(89)を。




(7)ラウール・クタール

仏国映画の黄金期を、技術面で支えた才人。


『勝手にしやがれ』(60)や『気狂いピエロ』(65)などのゴダール、『突然炎のごとく』(62)の
トリュフォーなどなど、クセモノ揃いの映画界にあって、誰と組んでも相性がよかった。


(8)フレディ・ヤング

『アラビアのロレンス』(62)や『ドクトル・ジバゴ』(65)などなど、巨匠デヴィッド・リーンが最も信頼したカメラマン。

米粒のように見えた「点」が「ヒト」であることが分かる、長~~~いショットは語り草よね。



(9)ロバート・クラスカー

キャロル・リードが展開させるモノクロームの世界で、光と影を存分に操った映像マジシャン。

『邪魔者は殺せ』(47)もいいけど、やっぱり『第三の男』(49)かな。




(10)ラズロ・コヴァックス

『イージー・ライダー』(69)や『ファイブ・イージー・ピーセス』(70)、『ラストムービー』(71)などなど、アメリカン・ニューシネマ時代に大活躍した。

じつはテクニックがあったのかどうかは、よく分からない。

分からないんだけど、時代の空気にはあっていたし、その空気をきちんとフィルムに焼きつけていた。

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明日のコラムは・・・

『真夜中は純潔』
コメント
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