Cape Fear、in JAPAN

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映画スタッフ別10傑(20)ヴィットリオ・ストラーロ

2021-07-05 00:10:00 | コラム
~ヴィットリオ・ストラーロのキャリア10傑~

いっつも同じことしかいってない気がするけれど、映画は光と影。
しつこいのは、それがすべて! みたいなところがあるから。

そのことを理解してもらう「手っ取り早い」方法が、ストラーロ担当による映画を観ること、、、なのかもしれない。
イタリア出身の81歳、ベルトリッチやコッポラ、ウディ・アレンに起用されオスカーを3度も受賞、自分が映画術を学んだ日活の専門学校でも、撮影コースの学生には「まず最初に」ストラーロの映像を見せていたとか。

目の前に広がる光景を、ただそのまんま撮るのが仕事じゃない。
いかに光と影を操り、印象的な光景を創りだせるのか―ちょっと頭がおかしいくらいじゃないと、カメラマンは務まりそうもありませんね。




(1)『地獄の黙示録』(79)

まさにこれこそ光と影の世界、そしてドアーズの『ジ・エンド』。
コッポラはノイローゼ気味だったというが、このシーンに関しては成功を確信していたのではないかな。




(2)『シェルタリング・スカイ』(90)

映画というものを身体で浴びる快楽―観念的な物語のはずなのに、坂本教授の音楽とストラーロの映像により、そんなことどうでもよくなっていく。


(3)『ラストエンペラー』(87)

知名度という点で頭ひとつ抜きん出ているので、これでストラーロを知ったひとも多いのでは?

世代的に、自分もそうだった。


(4)『レッズ』(81)

ウォーレン・ベイティ、堂々たる大作。
ベイティもそうだが、ストラーロには大作がよく似合う。


(5)『1900年』(76)

異様に長いベルトリッチの代表作、しかし飽きることなく観つづけることが出来る。




(6)『青い体験』(73)

意外だが、こういう作品も担当しているのよね。
観返してみると、あぁなるほどって思える。




(7)『ラストタンゴ・イン・パリ』(72)

いろいろと問題の多い作品で、いま観ようとすると様々な「ノイズ」によって集中することは難しいのでは? と思うが、いやいや、ストラーロの映像がそこを救ってくれます。

作品・演出・演技の是非は、観てからにしましょう。


(8)『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』(2019)

ひょっとしたらアレンにとって「最後に日本公開された」映画になってしまうのかもしれない。

アレンもストラーロも枯れていないことを証明する、よい作品なのだけれども…。


(9)『ワン・フロム・ザ・ハート』(82)

コッポラがスタジオに「呆れるほどデカい」セットを創り上げて撮った実験映画。

いやそんなことより、この映画はキンスキー嬢でしょう。




(10)『ディック・トレイシー』(90)

再びベイティと組み、アメリカン・コミックの世界を忠実に再現している。

見どころは物語よりも、スタッフワークですね。

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明日のコラムは・・・

『大活躍、靴乾燥機』
コメント
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