~鈴木敏夫のキャリア10傑~
狂気の天才・宮崎駿が唯一、全幅の信頼を寄せるプロデューサー。
実際すごいですよ、予算が膨らもうが期間が延びようが、とりあえずはOKを出すのだから。
いっぽうでダメなところも、ちゃんといえるひとだしね。
たとえば『崖の上のポニョ』(2008)を観て、「(宮さんは)確実に老いている」とはっきりいえるのだもの。
73歳、株式会社スタジオジブリの代表取締役。
雑誌『アニメージュ』から頭角を現し、徳間書店や日テレと強固な関係を築きながら宮崎爺や高畑勲を徹底サポート。
問題はやはり、後続がきちんと育っていないこと、、、なのだろうな。
※ナウシカやラピュタについては、まだ「製作委員会」のひとりでしかなかったため、省きました
(1)『式日』(2000)
監督・庵野秀明、出演・岩井俊二&藤谷文子。
誰もが1位にしないであろう作品を、敢えて。
なぜなら鬱状態がつづくアンノを創作に向かわせた「とっても重要な」映画なので。
(2)『魔女の宅急便』(89)
プロデューサー補佐。
この映画の成功によって、ジブリは一大帝国を築くことになる。
(3)『風立ちぬ』(2013)
プロデューサーの仕事としては、最高傑作かもしれない。
(4)『かぐや姫の物語』(2013)
企画を担当。
宮崎爺より職人肌で気難しかったっぽい高畑勲をも、ちゃんとコントロールしていたのだとか。
(5)『イノセンス』(2004)
アニメーションの世界において、最もヘンクツであろう押井守を全面サポート。
賛否分かれたが、自分は割と好き。
(6)『千と千尋の神隠し』(2001)
ジブリ史上で最大のヒット作であり、先日のテレビ放映でも高視聴率を記録したのだとか。
うん分かる、だって楽しいのだもの。
(7)『耳をすませば』(95)
名の通った監督ではなかったものの、未だ人気の高い青春映画。
近藤喜文監督、ジブリの将来を担える存在だったのになぁ、47歳の死去はいかにも早すぎた…合掌。
(8)『もののけ姫』(97)
宮崎爺、5年ぶりの長編となった超大作。
鈴木さんは、あのボロボロになった手を間近で見ていたということか…。
(9)『ジブリ実験劇場 On Your Mark』(95)
CHAGE&ASKAによる同名楽曲のイメージビデオーのはずであったが、あまりの完成度に単体としての人気を誇る6分48秒の短編。
そうだよね、監督は宮崎爺だもん、フツーのイメージビデオになるわけがない。
(10)『紅の豚』(92)
ジブリが安定期に入ったことを宣言した快作。
93分という短さも、ちょうどよかったと思う。
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明日のコラムは・・・
『あのひとも、このひとも…』