Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

年末特別企画 この技術がすごい!(2)

2022-12-19 00:10:00 | コラム
特別企画第二夜は、映画の専門学校で必ず「長時間」教わることになる「モンタージュ」。

似て非なる技術は、エディティング(=編集)。
エディティングが「余計なものを削る」意味なのに対し、モンタージュは「必要なものを積み上げる」の意味。

厳密にはちがうけど、分かり易くいうとこんな感じ。

むかーしむかし、クレショフというひとが「ある実験」をしてみました。

(A)無表情の男のショットを撮る

(B)の①棺のなかの女性のショットを撮る
(B)の②ぬいぐるみと戯れる幼女のショットを撮る

(A)と(B)の①をつなげると、無表情だった男が哀しそうに見える
しかし、
(A)と(B)の②をつなげると、今度は男が微笑んでいるように見える

乱暴にいえば。
大根役者を起用したとしても、絵のつなぎさえ「ちゃんとすれば」優れた映像表現が出来るようになる!という。

この実験を徹底的に実践してみせたのが、旧ソ連のエイゼンシュタイン。

25年、『戦艦ポチョムキン』を発表。
オデッサの階段のシーンは、もう語り草でしょう。


それから50年以上が経過した79年、モンタージュ表現の到達点を迎えます。

『地獄の黙示録』(79)のカーツ殺害シーン、陰影に富んだ映像も効果的で、これを超えるモンタージュは未だ現れていないように思います^^


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明日のコラムは・・・

『年末特別企画 この技術がすごい!(3)』
コメント
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