先日の『怒り新党』(テレビ朝日)の視聴者投稿のひとつに、
「あたしはかつて、夜の商売をやっていた。聞かれたらそのことについて話したいが、旦那はゼッタイに話すなという。あたしは、あたしの過去のことを、墓場まで持っていかなければならないのでしょうか」
というものがあった。
話したいと思う彼女もビミョーではあるが、それよか、そうした(嫁の)過去を知られたくないと考える旦那は古い人間だなぁ、、、などと思う。
イマドキ、夜の商売に偏見を持つひとなど少ないでしょう。
いや、地域によっては多いのかな、ふだんAV嬢やデリヘル嬢を取材しているためであろうか、そこいらへんの感覚がずれているのかもしれない。
犯罪者の過去なら消したいし隠したいが、風俗やっていようがAVやっていようが、彼女たちがセクシー女優―これ、最近生まれたことばだ―として深夜のテレビで活躍するようになった現代では、大した傷にはならないような気がするけれども。
(だから宮沢りえが「秘密」を持っていた『北の国から』のエピソードは、現代だとそれほどのインパクトを放てない)

で、自分の話。
バラエティ番組でヘリウムガスを吸い込み、入院した12歳のアイドルの話を若い子と展開していたときのこと。
事故そのものについてというより、アイドルの低年齢化について話していたのだが、
「いくら自分がロリコンでも、12歳はねぇ、、、」と自分がいうと、
彼はちょっと引いて「そんな、いきなりカミングアウトされても…」と返した。
「あ、いってなかったっけ?」
「えぇ、初耳です」
「まぁ、そうなんだよ、ロリコン。でもあれだよ、社会的に許される範囲内のロリコンだよ」
「なんですか、それ」
「中学1年は無理。3年くらいから、、、かな」
「いやいや、それはでも、ぶっちゃける必要はないんじゃないですか」
「そう?」
「えぇ、隠しておくべきかと」
「べつに、後ろ暗いところはないんだけれどね」
この日、自分は、彼にとっては「隠すべき」とされることを次々と打ち明けた。
ロリコンのほかに、
ぶっかけのAV好き、ブルマ好き、自慰狂い、短小であること、早漏であること。
彼は頭を抱え、「そういうことを嬉々として明かす牧野さんのことが分からない」という。
若いなぁ、アンチャン。
まだまだだなぁ! と思う。
こういう弱点(と、されているもの)も、使いようによっては武器になるのに。
べつの日―。
昔からの友人と呑んでいて、「そんだけアケスケだと、秘密とかないでしょう?」と問われる。
いやいやいやいや。
なにをいっちゃっているんだ。
秘密だらけ、だっつーの。
「ほんとう?」
「いえないこと、沢山あるよ。墓場まで持っていくべきアレヤコレヤは、ダンボールいっぱいに」
「いま、酔っていてもいえない?」
「いえないね」
「金を積まれても?」
「いえないね」
「俺にもいえない?」
「いえないね、親しければ親しいほど、いえない」
過去の悪事や自分の欠点? 弱点? 性癖は明かせても、死ぬまで、いや死んでも明かしたくないことは「ほかに」ある。
ヒトって、そういうイキモノだよね。たぶん。。。
※映画と「秘密」といえば、やっぱり『クライング・ゲーム』(92)だろう。
しかしこの「秘密」は、ほとんどのひとが観る前から知っていた。
知っていたにも関わらず、この映画のストーリーテリングの巧みさに驚き、慄いた映画小僧なのであった。
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『にっぽん男優列伝(270)根津甚八』
「あたしはかつて、夜の商売をやっていた。聞かれたらそのことについて話したいが、旦那はゼッタイに話すなという。あたしは、あたしの過去のことを、墓場まで持っていかなければならないのでしょうか」
というものがあった。
話したいと思う彼女もビミョーではあるが、それよか、そうした(嫁の)過去を知られたくないと考える旦那は古い人間だなぁ、、、などと思う。
イマドキ、夜の商売に偏見を持つひとなど少ないでしょう。
いや、地域によっては多いのかな、ふだんAV嬢やデリヘル嬢を取材しているためであろうか、そこいらへんの感覚がずれているのかもしれない。
犯罪者の過去なら消したいし隠したいが、風俗やっていようがAVやっていようが、彼女たちがセクシー女優―これ、最近生まれたことばだ―として深夜のテレビで活躍するようになった現代では、大した傷にはならないような気がするけれども。
(だから宮沢りえが「秘密」を持っていた『北の国から』のエピソードは、現代だとそれほどのインパクトを放てない)

で、自分の話。
バラエティ番組でヘリウムガスを吸い込み、入院した12歳のアイドルの話を若い子と展開していたときのこと。
事故そのものについてというより、アイドルの低年齢化について話していたのだが、
「いくら自分がロリコンでも、12歳はねぇ、、、」と自分がいうと、
彼はちょっと引いて「そんな、いきなりカミングアウトされても…」と返した。
「あ、いってなかったっけ?」
「えぇ、初耳です」
「まぁ、そうなんだよ、ロリコン。でもあれだよ、社会的に許される範囲内のロリコンだよ」
「なんですか、それ」
「中学1年は無理。3年くらいから、、、かな」
「いやいや、それはでも、ぶっちゃける必要はないんじゃないですか」
「そう?」
「えぇ、隠しておくべきかと」
「べつに、後ろ暗いところはないんだけれどね」
この日、自分は、彼にとっては「隠すべき」とされることを次々と打ち明けた。
ロリコンのほかに、
ぶっかけのAV好き、ブルマ好き、自慰狂い、短小であること、早漏であること。
彼は頭を抱え、「そういうことを嬉々として明かす牧野さんのことが分からない」という。
若いなぁ、アンチャン。
まだまだだなぁ! と思う。
こういう弱点(と、されているもの)も、使いようによっては武器になるのに。
べつの日―。
昔からの友人と呑んでいて、「そんだけアケスケだと、秘密とかないでしょう?」と問われる。
いやいやいやいや。
なにをいっちゃっているんだ。
秘密だらけ、だっつーの。
「ほんとう?」
「いえないこと、沢山あるよ。墓場まで持っていくべきアレヤコレヤは、ダンボールいっぱいに」
「いま、酔っていてもいえない?」
「いえないね」
「金を積まれても?」
「いえないね」
「俺にもいえない?」
「いえないね、親しければ親しいほど、いえない」
過去の悪事や自分の欠点? 弱点? 性癖は明かせても、死ぬまで、いや死んでも明かしたくないことは「ほかに」ある。
ヒトって、そういうイキモノだよね。たぶん。。。
※映画と「秘密」といえば、やっぱり『クライング・ゲーム』(92)だろう。
しかしこの「秘密」は、ほとんどのひとが観る前から知っていた。
知っていたにも関わらず、この映画のストーリーテリングの巧みさに驚き、慄いた映画小僧なのであった。
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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
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明日のコラムは・・・
『にっぽん男優列伝(270)根津甚八』