Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

にっぽん女優列伝(36)伊東美咲

2017-11-20 00:10:00 | コラム
77年5月26日生まれ・40歳
福島出身

公式ブログ


個人の好き嫌いであることを強調しておきますが・・・
北川景子とか、本日の主役、伊東美咲(いとう・みさき)さんのことを、魅力的だとは「どうしても」思えないのですね。

血が通っていないように見える、、、というか。

いわゆるクールビューティーとはちがいます。
美人であることはたしか、、、なのでしょうけれどね。

そんなイメージを覆してくれるような、映画の主演作がある―それが理想的なのですが、それもないという。

お前は助平なんだから、『海猫』(2004)なんかどうだ?

とは、よくいわれるんです。




・・・うーむ。

天才モリタ×脚本・筒井ともみという名コンビの作品としてみると、はっきり失敗作だと思います。

冷静に捉えればモリタの演出的失敗であることは分かるのですが、「ぱっと見」で判断すると、正直、美咲さんの演技に問題がある気がしてしまうのです。

ほんとうに、ごめんなさい。

<経歴>

旦那は、パチンコ機器メーカー「京楽産業」社長の榎本善紀。

短大で幼児教育を学び、幼稚園教諭2種免許資格や社会福祉主事任用資格を取得。
子育てを優先するために、一時休業したのも頷けるキャリアです。
(貶し過ぎたからって、無理して褒めているわけではありません笑)

スカウトされて芸能界入りを果たし、専属モデルとして雑誌『CanCam』などで知名度を広げていく。

映画俳優デビュー作は、ある意味ではケッサクだったかもしれない珍作『模倣犯』(2002)。

美咲さんは殺人事件の被害者役で、演技そのものは悪くないと思いました。
が、作品が持つ「負」のインパクトに文字どおり負けてしまっていて、観終わると、美咲さんのキャラクターそのものを「あまり、よく覚えていない」のです。

モリタは震えるような名作をいくつも放っているのに、ふたつの作品に起用され、双方とも一般的評価が芳しくないとは、美咲さんもついていません。

ただ、作品の評価に無関係で、美咲さんはこのころ上り坂、いくつかのドラマをこなしつつ、
『黄泉がえり』(2003)、『呪怨』(2003)、『ナインソウルズ』(2003)などの映画にも出演しました。

前述した『海猫』ではベッドシーンに挑戦、
『いぬのえいが』(2005)、『釣りバカ日誌16 浜崎は今日もダメだった♪♪』(2005)、
映画版『電車男』(2005)では小さな役を、それと連動するような形で始まったテレビ版の『電車男』(2005、フジテレビ)ではヒロインを演じています。

・・・あ、また文句いいそうになってしまいました、やめておきます苦笑

『椿山課長の七日間』(2006)、『ダメジン』(2006)、『ラストラブ』(2007)、『Life 天国で君に逢えたら』(2007)。

翌年の2008年に結婚を発表し、まもなく子どもが生まれました。
ここで一時休業に入り、久し振りに公の場に姿を現したのは、所属事務所が企画した「東日本大震災の復興支援ファン合同チャリティーイベント」だったそうです。

2015年に第2子が誕生したこともあり、演技の世界からは遠ざかったまま。

うるさい映画ファンを黙らせるような演技を期待してはいるのですが、しばらく、そういうアクションはなさそうですね。


誰かを貶すコラムは目指していないので、もっと褒めたかったのですけれど・・・

いろいろ、ごめんなさい苦笑


次回のにっぽん女優列伝は、伊藤蘭さんから。

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明日のコラムは・・・

『カイザー・ソゼも、よくしゃべっていた』
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にっぽん女優列伝(35)伊藤かずえ

2017-11-19 00:10:00 | コラム
66年12月7日生まれ・50歳
横浜出身

公式ブログ


ガキのころ、誰々が好きとかではなく、単に面白いからという理由で『スクール☆ウォーズ』(84、TBS)を代表とする大映系ドラマを観ていた・・・「つもり」でしたが、
いま思うと、あれ自分、伊藤かずえ(いとう・かずえ)さんのことを好いていたのかもなぁ、、、と。



かずえさんが画面に登場する度、ちょっとした緊張感を覚えていたからです。

いまの自分の感覚でいうと、ばりばり? 好みですし。





肌が白くって。
ヤンキーやったとしても、なんとなくお嬢様ぽくって。

現在では無類のシーマ好き―「体の一部。40万kmまで一緒に走る」―として知られるかずえさん、なんとなくバラエティ寄りにはなっていますが、ときどき映画にも出演してくれます。

<経歴>

元夫は、バンド「SIAM SHADE」のベース担当NATIN。


親のすすめで東映児童部研修所に入る。

78年に歌手デビュー、
翌79年には子役として『花街の母』で映画俳優デビューも果たしましたが、まだこのころは「伊藤和枝」名義でした。

81年、「伊藤かずえ」として『燃える勇者』で真田広之と共演。
元々運動神経がよく、アクションをこなせる女優さんに憧れていたようで、この共演はたいへん刺激になったとか。

しかしブレイクは映画ではなく、テレビドラマから。

84年―ツッパリの「剃刀マコ」を好演した『不良少女とよばれて』(TBS)、謎のお嬢さん? 「富田圭子」をやはり好演した『スクール☆ウォーズ』と立て続けにに大映ドラマに出演、性少年のリビドーを刺激し人気者に。
(翌年も『乳姉妹』、『ポニーテールはふり向かない』が好評を博す)

この流れで映画出演も増え・・・
坂上忍が「ちゃんと演技している」ことが新鮮な『月の夜・星の朝』(84)、
羽賀研二(!)の相手役を務めた『BE FREE!』(86)、市川準のデビュー作にして最高傑作と支持する声も多い『BU・SU』(87)、
こうやって並べてみるとコミックの映画化って、この時代から始まったのか、、、と思える『本場 ぢょしこうマニュアル 初恋微熱篇』(87)、
『アイドルを探せ』(87)、『彼女が水着にきがえたら』(90)。

主演を張ってもいいはずなのに、富田靖子や原田知世、工藤夕貴がメインで、助演のポジションが多いです・・・

が、『ハネムーンは無人島』(91)では堂々の主演、このころの映画に引っ張りだこだった尾美としのりと共演しています。


30代に入ると芸の幅が広がり・・・
『PiCNiC』(96)や『お日柄もよくご愁傷さま』(96)、『大安に仏滅!?』(98)、『イノセントワールド』(98)、『ナースのお仕事 ザ・ムービー』(2002)、『天まであがれ!!』(2006)などなど、少ない出番でも確実に印象に残る演技を披露するようになりました。

面白いのが、
『電影版 獣拳戦隊ゲキレンジャー ネイネイ!ホウホウ!香港大決戦』(2007)や『炎神戦隊ゴーオンジャーVSゲキレンジャー』(2009)などに出演したこと。

アクションをやりたいという夢は、この歳になっても抱きつづけていたのですねぇ。

10年代の近作に・・・
『PIECE~記憶の欠片~』(2012)、『空の境界』(2013)、『埼玉家族』(2013)、『媚空 ―ビクウ―』(2015)など。


アクション系の女優さんを集めて、日本版+女版『エクスペンダブルズ』(2010~)みたいな映画を撮ったら、とっても面白いのではないでしょうか。

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明日のコラムは・・・

『にっぽん女優列伝(36)伊東美咲』
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俳優別10傑 海外「ら行」女優篇(2)

2017-11-18 00:10:00 | コラム
~ロザンナ・アークエットのキャリア10傑~

キュートな妹パトリシアと、コケティッシュな姉ロザンナ。

ある意味で、最強の姉妹だと思う。

両者とも脱ぎっぷりもいいし、けれども「お飾り女優」ではなく、「ものがいえる女優」つまり独自の主張があるひとだし。
(妹はオスカー受賞スピーチで「女優の権利向上」を要求、姉は自ら監督したドキュメンタリーで「女優論」を展開している)

現在58歳、個人的には2本目の監督作を期待しています。
女優としては、そうだなぁ、またスコセッシの映画に出てほしいかな。


(1)『クラッシュ』(96)

特殊な性癖を持つものたちのコミュニティを覗く、、、ような映画。

自称「社会的に許される範囲内のヘンタイ」でも引くような内容ではあるが、ロザンナがとにかくエロいので、最後まで観ていられる―のかも。



(2)『ニューヨーク・ストーリー』(89)

オムニバス映画。
ロザンナは、スコセッシが演出した『ライフ・レッスン』に出演。

キュートな美大生を演じ、アート界の巨匠ニック・ノルティのリビドーに火をつける。

(3)『グラン・ブルー』(88)

一般アンケートでは、これが1位にくるかもしれない。




(4)『パルプ・フィクション』(94)

ピアス・キチガイを好演。

舌ピアスは、「フェラチオにいい」そうだ。



(5)『アフター・アワーズ』(85)

スコセッシのカメラワークを堪能してちょうだい。

無駄にカメラを動かす監督も多いが、こういうことですよ。

しかしロザンナは、声もいいなぁ。




(6)『デブラ・ウィンガーを探して』(2002)

初監督作品。

エンディングのクレジットも洒落ていた。
これを観たとき、いずれソフィア・コッポラのようになるのでは―と予想したのだけれども。。。

(7)『マドンナのスーザンを探して』(85)



(マドンナの第一次絶頂期に公開されたため)こんな邦題になってしまっているが、当時マドンナに夢中だった自分でさえも、ロザンナのほうが輝いていたと思うんだ。

(8)『愛の拘束』(93)

脱ぎっぷりのよさを堪能しよう!!

(9)『ライアー』(97)

豪華な出演陣とミスリードを多用する脚本・演出が話題になったが、この監督、その後どうした??

(10)『ウェンディの見る夢は』(90)

ロザンナのキュートな魅力「だけで」突っ走る映画。

それ以上でも、以下でもないのだった―。

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電球以上に輝きたい人種(松尾スズキ)

2017-11-17 00:10:00 | コラム
【17年度総括、その七】

~17年の芸能~

本年度の総括、第7弾は芸能ニュースについて。

大きなインパクトを伴うものって、どうしてもネガティブ方向のニュースになりがち。

ひとの不幸やら下半身事情やらで楽しむのもどうかと思うけれど、それでも芸能人になりたいひとは減ることがない。

その理由は、それが一瞬だったとしても輝けるから、、、かな。

かつて松尾スズキは「芸能人の輝きたいという思いの強さは、電球以上だ」と評した。

納得。

輝けるのであれば、「その代償も甘んじて受け入れる」ということなのでしょうかね。


※ハリウッドのセクハラ問題は、映画の総括にまわします
※※あと自分が助平な男子だからか、女子寄り? のランキングになりました


(1)千眼美子(旧・清水富美加)の出家騒動…2月

ファニーフェイスの好きな顔だったので、シンプルに惜しい! と思った。



芸能界に嫌気が差した理由のひとつに、「気持ち悪いファンの存在」を挙げたのは完全に失敗だったのでは?

(2)小出恵介の淫行問題…6月

上映中止になる映画や、撮り直しを余儀なくされたテレビドラマがあって、事務所アミューズも大混乱。

示談後にペラペラ喋る被害者には、疑問も抱いたけれど・・・。

(3)坂口杏里の恐喝事件…4月

AVの世界をつづけるなら、こっちも応援することをやめないよ―みたいなことを本ブログでも記したのだが、キャバ嬢になったのち、そこのキャバクラを警察に通報―時間外営業―したりと、なかなか一筋縄ではいかないアナーキーぶり。

と思ったら、芸能界を引退した。

そのほうが、精神的には安定するのかもしれない。

まぁ、よかった。

さて、集めたAVをどうするべか。

(4)上原多香子のいろいろ…8月

一文で表現することは不可能なので、「いろいろ」とした。

知らないひとは各々で調べてほしが、はっきりいって、この感じだよ、、、



男は、放っておかないというのが真理だろう。

それにしても、あの遺書はインパクトがあった・・・。

(5)きりたんぽ問題…3月

まゆゆ渡辺麻友の主演ドラマに冠せられたタイトル、『サヨナラ、きりたんぽ』に性的な意味合いが含まれているとして秋田県が抗議、制作するテレビ朝日が謝罪しタイトルを変更した件。

これに関しては、批判派とは真逆の感想を持った。

やればよかったんだよ、そのまま。

クレームが出て、すぐ引っこめるようなタイトルや内容だったら、はじめからそんなことするな・・・と、いつも思う。

(6)斉藤由貴のパンツ不倫問題…8月

アイドルのころから好きだったし、現在でも好きな女優さん。

であることを前提としていえば、なんら批判されることはないでしょうよ。

受け手にとっては、「さらに」エロい感じがして、とってもありがたい(?)

こっちもおっさんだからね、ショックを受けるほどヤワじゃないんだよ。

由貴ちゃんの支持者が10代であったら、またべつの話かもしれないけれど。
でも由貴ちゃんは、すずちゃんじゃない。

よって、無問題。

むしろ、こっちだってパンツかぶりたいくらいだった。

(7)チェスター・ベニントンの自死…7月

ひたすら哀しかった、合掌。

やっぱり、いい曲だなぁ・・・。




(8)石原真理子のコンビニ万引き事件…7月

久し振りのメディア登場が、これっていうね。

(9)安室奈美恵の引退…9月

特別ファンというわけではなかったが、すごいひとだと思うので、辞めたいと思った理由は興味がある。

(10)小倉優子の離婚…3月

芸能人の結婚・離婚に反応するタイプではないけれど、昔、いろんな意味で世話になったし、ゆうこりんが家に居て浮気するひとが居るのか、、、と軽い眩暈を覚えたわけで。



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駄作と失敗作は、ぜんぜーんちがう!!

2017-11-16 06:40:55 | コラム
【17年度総括、その六】

~17年の映画、番外篇~

本年度の総括、第6弾は「ワースト映画」。

「ベスト映画」を挙げる(来月上旬予定)のは気分がいいもの、こっちだって好きでワーストを挙げてるわけじゃあない。

訂正、少し良識派ぶった。
50%くらいは、面白半分でやっている。

ただメインテーマは、残り50%というか。

駄作も失敗作もワーストと同義語のように用いられるが、自分のなかでは「ぜんぜーん」ちがうもの。

それを「はっきりさせる」ためにも、「狭義の意味におけるワースト映画10」つまり、今年の駄作10本を展開させなければいけないよ、、、と。


あくまでも、自分のなかの定義だが。

失敗作とは「おおいなる野心に躓いてしまった」「純然たる映画」を指し、

駄作とは「映画になっていない」「映画、もどき」を指している。

つまり、

『ゴースト・イン・ザ・シェル』は失敗作ではあるものの、映画。




『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』だって、



以下の10本に比べれば「ちゃんと映画している」のだった―。


(1)『ミックス。』…トップ画像

「いま、コミカルやっています」という俳優の演技ほど不愉快なものはない。

これは俳優ではなく、監督の責任なんだけど。。。

(2)『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』

制作過程に「いくらでも」口を出せるはずのトム・クルーズが、破綻した脚本に文句いわなかったのはなぜか。

(3)『...and LOVE』

作品の存在さえ知らぬひとのほうが多いだろうが・・・グラビアやっている杉原杏璃の処女小説を自らの主演で映像化したもの。



なにをもったいぶっていやがんだ? みたいな創りで、ストレスMAX。

身体で売っているひとなのだから、もっと堂々と脱いでほしい。

(4)『メアリと魔女の花』

アニメーション作家としての「個」が観たかった。

しかしこれほどの「ジブリ的」既視感を覚えた作品もない。

ひたすら残念だった。

(5)『ジョジョの奇妙な冒険』

真面目に観ることが出来なかった。

3部作である以上、「あと2作も」創らねばならないわけだが、この状況を逆転出来るのだろうか。




(6)『たたら侍』

いわゆるEXILE系の時代劇。



プロの仕事をやり切るプロダクションデザインの面々が気の毒になるほど、演技が学芸会レベルで、そういう意味では? 笑わせてもらった。

(7)『PとJK』

バッカじゃないの!? としか思えぬ空疎な恋物語。

この作品を監督したのが廣木隆一であることに、最も衝撃を受けた。

なぜなら本年の日本映画ベストは、このひとが撮ったべつの作品なのだから。。。

(8)『ザ・サークル』

公開中のハリウッド産だが、トム・ハンクスとエマ・ワトソンが組んだ以上、こんなに薄っぺらな作品でいいわけがない。

(9)『氷菓』

「学園モノ」花盛りの日本映画、しかし感心した作品は「ほぼゼロ」にちかい。

妹ばかり作品に恵まれて、広瀬アリスがなんだか可哀想、、、と思ってしまったよ。

(10)『新宿スワンII』

面白くなりそうな題材を、面白くすることが出来る監督が撮った・・・のに、なぜこれほど面白くならなかったのか。

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明日のコラムは・・・

『電球以上に輝きたい人種(松尾スズキ)』
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