Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

やっぱり「ここ」が好き(12)

2017-12-21 00:10:00 | コラム
~年末特別企画、その四~

※まだ年末とはいえないけれど、仕事が立て込んでいるため「早めに」この企画をスタートさせます。
数多くの映画のなかから、個人的にお気に入りのシーンを「動画つき」でご紹介!

『3-4X10月』(90)

監督名の表記がまだ「ビートたけし」だったころの、北野武・監督第2作。

個人的には、この映画こそ北野映画の最高傑作だと思っている。


無気力、おまけに「ひ弱そう」に見えるのに、チンピラに殴りかかろうとする不思議キャラを、軍団の柳ユーレイが好演。


いちばん好きなシーンは、おそらく異業種の監督でなければ撮れなかったであろう、スナックでの暴力シーン。


調子っぱずれのダンカンのカラオケ(=『悪女』)をBGMに、俳優ビートたけしが暴力を振るい、その後始末を渡嘉敷トカちゃんが引き受ける―しかも、ユーモアを交えて。




ATGがあったころの野心的な監督であれば撮りそうな絵かもしれない・・・と一瞬思うが、いやいや、やっぱり、映画をきちんと学んだひとであれば、こんなことはしないと思うんだ。

だからみんな、北野武にびっくりしたんだよ。

『アウトレイジ』も充分面白いんだけれどね、ただ、オドロキはありません。

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明日のコラムは・・・

『やっぱり「ここ」が好き(13)』
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こまること

2017-12-20 00:10:00 | コラム
以前、初対面のひとに「よくいわれること」をテーマにしたコラムを書いたことがある。

(1)やさしそう

(2)笑顔が素敵

(3)福耳だね

(4)格闘技が好きそう


(1)や(2)は自分で記すのは恥ずかしいが、実際に「よくいわれる」んだから、しょうがない。


それへの返しかたというと・・・

(1)やさしそう

「実際は、そんなことないんですけどね」

(2)笑顔が素敵

「ヘラヘラしているだけですよ」

(3)福耳だね

「・・・ですかね?」

(4)格闘技が好きそう

「実際、そうなんです」


まぁこんな感じ。


人間関係の基本だが―しばらく付き合っていくと、もう少し突っ込んだ話をするようになる。


※だから、トラビスのように初対面で「君は孤独だ」といっちゃえるのはすごいね




さて。
「映画と格闘技とAVが大好きなおっさん」という情報を与えられたひとは、次にどんな話を振ってくるのか。

十中八九、これだろう。


「どんな映画が好きなんですか」


興味を抱いてくれたことはうれしいが、これが、なかなかに困る質問。

どんな世界でもそうかもしれない、相手が「どの程度、その世界について知っているか」によって、答えが変わっていくものだから。


※「君は孤独だ」といわれたにも関わらず、デートの誘いに乗ったベッツィもすごい




というわけで、返しかたとしては・・・

「映画、詳しいですか?」となる。


それで「うん詳しい!」と満面の笑みを浮かべるひとほど「じつは」怪しいのだが、そういうひとには実際の作品名や監督名を挙げてみる。

「そうでもない」というひとにはジャンルで説明、、、したいのだが、ここがいちばん難しいんですよ。


ごっりごりの作家主義で、ミニシアターで上映しているような作品―という答えじゃ通じないでしょう。


かといって「社会派」ともちがうし。

遠くはないが、近くもないっていう。


「シリアス」とか「人間ドラマ」とかも、ぼんやりし過ぎていてピンとこない。


だから最近は、「ロマコメ以外」と答えるようにしている。

実際、そういうところがあるし。


ただやっぱり、いちばんに好きなものが「はっきりと伝わらない」というのは、ちょっと哀しかったりもするわけですよ。

ゆえに、困る質問であると。


でもまぁたぶん、前述したように、どの世界でもそういうことがあるのだから、お互い様なんだよね。

飲兵衛と自負しているからワイン通にワインの話を振ることがあるけれど、500円ワインしか呑んでいないわけで、そんなレベルじゃ通と会話を展開することなんて不可能なんだもの。

それでも通のひとは、なんとかこっちのレベルに話を合わせてくれるものだ。

そういうのが、人間関係ですよと。


・・・あれ、けっこう当たり前のことが結論に来てしまった。



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明日のコラムは・・・

『やっぱり「ここ」が好き(12)』
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初体験 リッジモント・ハイ(249)

2017-12-19 00:10:00 | コラム
「生まれて初めて、自分の部屋に貼ったポスターの思い出」の、つづき。

というより、きょうもまた? 画像祭りみたいなものだけれども。。。


トップ画像は、前アパートに住んで8年くらい経ったころかな。

なんかもう、掃除=ポスターの貼り替え、、、みたいなことになっていて、「汚れたら掃除する」ではなく「ポスターに飽きたから掃除する」感じだったかも。

貼っていたのはポスターだけでなく、新聞広告・雑誌の切り抜きも多い。
ポスターは700円くらいしたから、そういくつも買えるものじゃないしね。
(しかし。ポスターより「はるかに」安いとはいえ、画鋲代だってバカにならんでしょう)


これは、その1年後。




前アパートは木造だったので、これだけのポスターを「デコれた」というのもある。


団地はコンクリ仕様だからね、画鋲が使えない。

でも、ポスター好きはやりますよ! ってなことで、団地に引っ越して1週間後には、こうなっていた。




そんな自分が、「生まれて初めて、自分の部屋に貼ったポスター」とは。


小学4年の、秋くらいのことだったと記憶する。

実写映画でもアイドルでもなく、『機動戦士ガンダム』の劇場版ポスターだった。



かっけー!

大、満、足。

したはずなのに、その1週間後には、斉藤由貴のポスターも貼ったのだった。




たしか小学3年までは姉と一緒の部屋であり、自分の趣味を押し殺していた? ようなところがあった。

だから、ひとりになった途端、好きなもの貼ってやるぜ! みたいな。


この2枚は、お年玉を使い通信販売で購入したことまで覚えている。

筒状のダンボールで送られてくるからか、送料がポスター1枚の価格と同じくらいで、とっても驚いたんだっけか。


雑誌の付録もあるが、8割がた、ポスターは買う。
残り2割は、CD購入(あるいは予約の)特典などだと思う。

ただ、1枚だけ頼み込んでもらったものがある。

誰にって、町の本屋の店長さんに。

「―あの、このポスター、買うことって出来ますか」
「…これを?」
「はい」
「映画、好きなんだ?」
「あ、はい」
「いま、公開中だよね。公開が終わったら、あげるよ」
「いいんですか!?」

それが、これ。




『ランボー3』(88)は、作品としては「どうかな」と思ったが、肉体派に憧れていたガキにとって、このポスタービジュアルは刺さるものがあったわけですよ。


ポスター好きは、小学生のころからだった―というのが、今回のテーマの結論です。


おわり。

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明日のコラムは・・・

『こまること』
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初体験 リッジモント・ハイ(248)

2017-12-18 00:10:00 | コラム
先日、「来年度のカレンダーを4種も購入した」ことを記した時点で分かると思うが、ポスターなどの類が好きな人間である。

シンプルな部屋では落ち着かない、とにかくベタベタ貼りたがる男なのだった。

霊感の強い友人によると、ポスター1枚で霊が通り抜け出来なくなる可能性があるため、「出来れば貼らないほうがいい」そうである。

ほんとうかよ!? と、いちおうは突っ込んでおいたが、アドバイスは一切無視している。

だってやっぱり、寂しいのだもの!!


そんな自分が選出する、気に入りのポスターをいくつか。

(1)モハメド・アリ…トップ画像

(2)もちろん、『タクシードライバー』(76)




(3)キューブリックの『ロリータ』(61)




お洒落だなぁ! と思うが、ポスターだけでいうと、エイドリアン・ラインのリメイク版(97)も悪くない。




(4)五味隆典…大晦日、頑張ってほしいところだけど、でも、対戦相手の矢地ちゃんが勝たなければいけない試合




これらのポスターは「当然」自宅に貼ってあるが、たとえば(2)はこんな感じで。
(前アパートに住んでいたころ)




というわけで。
本年最後の初体験シリーズは、「生まれて初めて、自分の部屋に貼ったポスターの思い出」でいってみたい。

ん?

覚えているのか、、、って??

うん、なんとなくだけれどね。


それは明日に展開するとして・・・

最後に、映画のなかの「気になったポスター」の3傑を展開しておこう。


(1)『ダイ・ハード』(88)

ナカトミビル。
スタッフしか通らないであろう通路に、セクシーなピンナップが貼ってあって、それを気にかけるマクレーン。



余裕だな、しかし!

(2)『初恋の来た道』(99)

時代設定は問題ないものの、物語にはそぐわない? 映画『タイタニック』(97)のポスターが貼ってあるんだよね、家に。

(3)『HANA-BI』(97)

たけしオリジナルの絵画。

とくに、写楽のパロディが素敵だった。


つづく。

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明日のコラムは・・・

『初体験 リッジモント・ハイ(249)』
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やっぱり「ここ」が好き(11)

2017-12-17 00:10:00 | コラム
~年末特別企画、その参~

※まだ年末とはいえないけれど、仕事が立て込んでいるため「早めに」この企画をスタートさせます。
数多くの映画のなかから、個人的にお気に入りのシーンを「動画つき」でご紹介!

『ダイ・ハード』(88)

これをつまらん、といっちゃえるひとは、なにを面白いと感じるのか―そんな、20世紀後半を代表するアクション映画。

練られた脚本とキレのある演出、ヤン・デ・ボンによるカメラワークも抜群であり、名シーンは沢山あるが、ひとつ選べといわれたら「迷いつつ」ここを挙げる。

悪役ハンスと、マクレーンの最終決戦。




背中に隠された銃もいいけど、それで悪役ふたりを撃ったあとの所作が、最高に格好いい。


※このシリーズは一旦途切れますが、また週末より再開します

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明日のコラムは・・・

『初体験 リッジモント・ハイ(248)』
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