Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

にっぽん女優列伝(128)後藤久美子

2019-07-21 00:10:00 | コラム
74年3月26日、おおっと同年だったのね自分と・・・45歳。
東京出身・スイス在住。

公式プロフィール


ぶっきらぼうな感じが好きになれなかったゴクミこと後藤久美子(ごとう・くみこ)さん、

国民的美少女?

自分は認めてなんかないぞ! いったいどの程度の総意なの!? などと思ってました。

そんな感覚はしばらくつづいていたのですが、
成龍ジャッキーが日本の人気漫画を「勇気を持って」実写化した珍作『シティーハンター』(93)で、おぉ! なんだどうした、(不適切発言を承知でいいますが)男を知ったのか!? と驚くような変貌ぶりを見せてくれました。

繰り返しますが作品そのものは珍作でしかありません、けれども、ゴクミさんからいちども感じたことのなかったエロスがスクリーンから溢れ出ていて、心底ビビりました。

異論はあるでしょうが、共演した「お色気ねぃさん」ジョイ・ウォンよりセクシーでした。




その後、F1で活躍したアレジと事実婚を果たし、さらに驚かせてくれました。




ひとって、分からんものですよねぇ。。。


※同年のりえちゃんと共演したCM




<経歴>

現在はジュネーブで暮らす、3児のママ。

小学校高学年のころからモデルとして活動、86年にテレビドラマで女優デビューを飾る。

映画の話に行く前に、印象的なテレビドラマをひとつだけ。

みぽりん中山美穂が主演した『ママはアイドル!』(87、TBS)は、みぽりん目当てではありましたが欠かさず観ていましたね。

冒頭で記したとおりのぶっきらぼうな感じでしたが、このドラマではそれが逆に個性となって光っていたと思います。


映画俳優デビュー作は、仲村トオルと共演した『ラブ・ストーリーを君に』(88)。

※おそるべき棒読み、それもご愛敬!!




『ガラスの中の少女』(88)、
翌89年からは『男はつらいよ ぼくの伯父さん』で、満男(吉岡秀隆)の恋人役として準レギュラー出演を果たす。

『寅次郎の休日』(90)
『寅次郎の告白』(91)
『寅次郎の青春』(92)
『寅次郎紅の花』(95)


そのほかの作品に・・・
前述した『シティーハンター』、
『ひめゆりの塔』(95)、『キャンプで逢いましょう』(95)。


アレジと事実婚以降、女優としては「ほぼ休業状態」でしたが・・・

去年10月、23年ぶりに女優復帰することを発表。

山田洋次の熱烈なラブコールにより、本年12月公開予定の『男はつらいよ』50作目に出演することが決定しています。


もう撮影は済んだのかしら?

ナンダカンダで、気になりつづける存在ではあります。

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明日のコラムは・・・

『にっぽん女優列伝(129)小西真奈美』
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holiday

2019-07-20 00:10:00 | コラム
きらきら輝く、いくつもの才能の原石が一瞬にして黒焦げになってしまったニュースに、落ち込んで落ち込んで。

ずっとそのことについて考えてしまうので、強引に楽しい話を。。。


休日の過ごしかた、、、ってやつです。

オメーになんか興味ない?

どーせ1日中、シコってんだろ??

まぁ当たらずといえど遠からずですようるせー。


(1)帰宅

昼夜逆転の生活なので、この時点で、だいたい正午。

洗濯機を回しながら部屋の掃除を始める。

ほぼ毎日掃除しているけれど、休日は念入りにね。

とくに、液晶画面のホコリとか気になるのでテレビやパソコン、テレビ台などをぴかぴかにする。

BGMは、録音しておいた有吉ちゃんのラジオを流していることが多い。

(2)2時間後、風呂を沸かしながら新聞を読む。

この時期、いつもはシャワーで済ますが休日だけは熱湯に浸かりたい。

で、入浴直前に自慰を「きっちり」済ます。

・・・ね、想像どおりでしょう。

(3)入浴タイム

ほんとうはじっくりねっとりすっぽり? 浸かりたいが、熱湯過ぎてすぐに出てくることになる。

(4)クーラーでキンキンに冷えた部屋に寝ころび、肌がすべすべの状態になるまでボーっとしている。

(5)酒を呑みながら、大好きな映画や格闘技を思う存分に鑑賞する。

新作も「たまに」観るが、初見時はシラフで居たいので、基本は過去に観た映像。

つまり、いつもどおり笑、

『タクシードライバー』
『天国と地獄』
『桜庭和志VSホイス・グレイシー』

あたりになるわけだ。

(6)最近はトシなのか、そのままソファーで寝入ることも多し。

ふと我に返り、ベッドに移動して就寝。

(7)起床

(8)もういちど風呂に入って、やっとのことで執筆作業に入る、、、と。


だいたいは、こんな感じ。

もしハニーとの休日があえば、これがガラリと変わって(2)と(4)あたりをカット、ひたすら、ただひたすらにイチャイチャしている―そんな感じですな。


心の底から思うよ、不平不満が「0」とはいわないけれど、自分はそーとーな幸福者であると。




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明日のコラムは・・・

『にっぽん女優列伝(128)後藤久美子』
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『拝啓、〇〇様』(20)

2019-07-19 00:10:00 | コラム
~秋山成勲の巻~

第一夜:秋山成勲のキャリアを我流紹介
第二夜:秋山成勲への手紙

きょうは、その第二夜。

…………………………………………

「間違えちゃいけないのは、別に芸人さんはコカインをやったわけでもないし、誰かをあやめたわけでもないんですね。

犯罪しているんではなく、犯罪者集団が脅して週刊誌に色々なことを告げ口して、俺たちのところに来たぜっていってるのに振り回されると、彼ら行ってしまった芸人さんたちは、善良な市民として生きていこうとしているのに、私たちが社会から排除してしまったら本当によくないんですね。だからそこはセカンドチャンスを与えるべきだと思います」

※三浦瑠麗、『ワイドナショー』(フジテレビ)での発言

…………………………………………

拝啓、秋山成勲様。

映画では黒澤とスコセッシ、
音楽では坂本龍一、
文学では夏目漱石と松尾スズキ、
そしてスポーツではモハメド・アリと桜庭和志。

自分が愛してやまないひとたちです。

ですから、格闘技に詳しいひとからは「じゃあ、秋山とか大っ嫌いでしょ」といわれます。

本人への手紙でこう記すのは気が引けますが、もちろん好きではありません。

ではありませんが、大っ嫌いでもありません。

あの一件「直後」は、たしかに拒否反応が出ましたけれど。

三崎和雄のことばのとおりです、
「スポーツマンシップもなければ、武道の精神もない男を、なぜ…」と。


あなたを「未だ」大っ嫌いとする格闘技ファンはひじょうに多いです。
格闘技とは無関係のネット記事―奥様とのことや、バラエティ番組のこと―でさえ、「ぬるぬる野郎」とコメントされるのですから。




あなたの行為は褒められたものではありませんが、あの一件を俯瞰して眺めてみると、やはり、相手が悪かったのだと思います。

当然ですが、誰にやっても批判は受けていたでしょう。

ただ相手がちがっていれば、ここまで尾を引かなかったと思います。

いちばんやってはいけなかったひと―だって桜庭和志って、我々のレジェンドだったわけですから!!


それと、もうひとつ。

あまり反省しているように見えなかった点も、ブーイングにつながったような気がします。

あなたは謝罪のことばを口にしたものの「そんな、悪いことだったんやろか」と考えていたふしがあります。

もちろんこれは推測です、
ただ、『ジャンクスポーツ』での発言や、カメラの前でボディクリームを「悪びれずに」塗っていたところを見ると、「これだって戦術のひとつでしょ」と本気で思っていたような気がするのです。

現在だって日本のMMAは競技化されていませんが、当時はもっと「なんでもあり。」でした。

柔道着のまま戦ってもOK、レスリングシューズを履くものも居たし、ロングスパッツだって禁止ではありませんでした。

誰が見たって、公平とはいえない―彼らは無問題で、俺だけ問題? なんで?? みたいな。

冗談っぽく書きますが、反省するには肌を焼き過ぎていたし、その後のバラエティ番組における活躍も火に油を注いだようなものです。


大っ嫌いであると同時に、あなたの強さを認めている格闘技ファンも多かったはず。

強いのに、なぜそんな姑息な手を・・・そんな風に捉えるひとが大多数だったのではないでしょうか。

これじゃああの強さも、「ぬるぬる。があってこそ」と思ってしまうじゃないか! と。


あなたの強さは、「UFC」に渡ってからの数々の激闘が証明しています。

それで見直した格闘技ファンも、多くはありませんが存在したことは事実です。

内訳でいうと・・・
あの一件直後は「0-10」で、あなたの支持者は「ほぼゼロ」だった、

しかし現在は、たぶん「3-7」くらいにはなっていると思います、あくまでも予想ですが自分の予想はけっこう当たるので信用していいです。

悪くない数字だと思いますよ、レジェンドとの試合で、あんな失態を犯したひととしては。

そして自分は、驚くべきことに(!)「3」に含まれる人間なんですよ。

なぜか。

ここで、冒頭の三浦さんのことばがカギになってきます。

芸人の闇営業/反社会的勢力との関係性と、格闘技における反則の「余波」をいっしょくたにするのはいろいろ問題がありそうですが、セカンドチャンスが与えられるべき、、、という意味では同じだと思うんです。


ネット社会になって以降、とりあえず自分自身のことは置いておいて、、、というか、置きっ放しにしておいて、失態を犯したものを徹底的に叩き抹殺しようという悪意が暴走する世の中になりました。

抹殺されたものにセカンドチャンスを与えようとする考えは、少なくともネット社会にはありません。

それでいいんだろか?

という考えがあったとしても、そう発言しただけで袋叩きに遭ってしまうからです。


自分は他者を断罪出来るほど立派な人生を歩んでいません。

何度も失態を犯してきたし、そのために会社を解雇になったこともあります。

けれども、そんな自分に手を差し伸べてくれるひとが居ました。

だから思うんです、

あなたには前科があって、あの一件は初犯ではなかったかもしれませんが、充分な社会的制裁を受けたのではないかと。

母親も観に来ている会場で、あれほどの敵意・ブーイングを浴びれば、そりゃあ日本を抜け出したくなるでしょう、
望んでヒールを演じるひとも居ますが、あなたはそうではなかったはず。

柔道代表に選ばれ、メダルをかがけて英雄視されたかったのですよね?

「UFC」の挑戦は、だからあなたにとってのセカンドチャンスでした。

オクタゴンのなかで戦うあなたの雄姿に、米国の格闘技ファンは「出自などを持ち出すことなく」喝采を送りました。


ほんとうは、これを日本や韓国で実現したかったのだろうな・・・そう思うと、あなたを嫌う理由が見つからなくなったというわけなのです。


だから。
あなたが現役ファイターであるかぎり、自分は応援をつづけますよ。


敬具。


※佐藤Dが手がけた煽りVのなかで、五指に入る完成度。音楽の使いかたも最高。



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明日のコラムは・・・

『holiday』
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『拝啓、〇〇様』(19)

2019-07-18 01:14:41 | コラム
~秋山成勲の巻~

第一夜:秋山成勲のキャリアを我流紹介
第二夜:秋山成勲への手紙

きょうは、その第一夜。


インタビュアー「―試合は観ましたか」
桜庭和志「いや、観てません」
インタビュアー「なぜ?」
桜庭和志「…いや、観たいと思わなかったから」

※秋山VS三崎について

…………………………………………

秋山成勲(あきやま・よしひろ)は元柔道家であり、現役の格闘家。

格闘家としては世界の視点で捉えると評価は高い。
しかし、ある一件(後述する)により日本ではA級戦犯的な扱いを受けており、どう挽回しようが正当な評価は得られないと思われる。

妻はモデルのSHIHO。



在日韓国人四世。
柔道家時代、代表選出を狙って韓国に渡るが叶わず。
それでも代表の夢を諦めきれず、日本国籍を取得する。

秋山「韓国でも日本でも認められず、だから結果に飢えていたのかもしれません」

なんとしてでも認められたい、結果がほしい―その思いからの発想か、

「道着を滑り易くして有利に試合を進めるために、母親が柔軟剤のハミングを使って洗っている」と発言(=フジテレビ『ジャンクスポーツ』)、

実際に世界選手権において、秋山と対戦した選手が口々に「柔道衣が滑る」と抗議した。

つまり秋山には、本人が認めるとおり「前科」(=柔軟剤を使ってはいけない、、、という規則はないけれど)があった。


2004年―それでも柔道の世界でトップにはいけないことを悟った秋山は、総合格闘技に参戦する。

階級無視の対決などでは敗北するも、ずば抜けた身体能力でHERO’Sライトヘビー級トーナメントで優勝を飾る。

「―チャンピオンになってしまいました。桜庭さん、じっくり治して、大晦日!」

2006年、大晦日。
桜庭和志との対戦が実現、TKO勝ちをおさめるも、桜庭側が「足がすべる」と猛抗議。
(VTRで検証すると、桜庭は試合中から中断を要求していることが確認出来る)



「汗とオイルの滑りのちがいくらい分かりますよ!」



1月11日、試合結果はノーコンテストに覆される。

元日には「自分はひどい多汗症で、ウォームアップをすると握った手から汗が滴り落ちるほど汗が出る」とコメントしていた秋山だったが、
11日の会見では「全身にアメリカ製のスキンクリームを塗っていた」ことを認めている。

「無期限出場停止」の身となったものの、翌年10月に韓国で復帰戦をおこなう。

同年大晦日、「禊マッチ」と位置づけられるであろう三崎和雄戦がおこなわれ、顔面を蹴られてマットに沈む。

20数年間の格闘技観戦史において、あれほど一体感を覚えた試合はなかった。


それ以降も日本で試合をつづけるが、やまぬブーイングと(意に反する)マッチメイクに不満を抱き、2009年に米団体「UFC」に参戦。

いくつものファイト・オブ・ザ・ナイト(=最高試合)に輝き評価を受けるも、2018年にリリースされ現在にいたる。


それではあす、秋山への手紙をつづってみよう。。。


※一体感! 秋山を応援していたのは、セコンド以外に存在しないかのようで・・・。



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明日のコラムは・・・

『『拝啓、〇〇様』(20)』
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retirement

2019-07-17 04:14:20 | コラム
ブラッド・ピット「10本で引退。真剣なんだなと思った。賞味期限なのだろうが、映画、監督、俳優。彼ほど勉強しているひとは居ない。でも小説や舞台など他にもやると聞いている」

QT「まもなく30年。30年やっている監督自体が稀で、いってしまえばこのレベルで。ここで締めくくっていい」

…………………………………………

一番搾り「カス」になるまで、そのいきざまを見せつけるのか。
あるいは、一番搾りのままでこの世界を去るのか。


アーティストと格闘家の引退は信用するな・・・よくいわれることだが、どうやらQTにはそれが通用しないようだ。

どうやらというか、このひとに関しては、ずっとそんな気がしていた。


QTを愛称に持つクエンティン・タランティーノ、56歳。

じつは彼は3本目の監督作で「10本撮ったら引退する」と発言していた。
そのときから、「このひとの場合は、たぶんほんとうだろう」と思っていた。

まもなく日本公開される『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』で、彼の監督作は9本を数える。
(そういや予告編にも、わざわざ「6作目」「7作目」「8作目」と記していたものな、これはQTの指示だったのかもしれない)



次回作が10本目、すでに引退作の題材はなにか? みたいな議論が始まっており、R指定版の『スタートレック』になるのではないか―なんていう話も。


新作があと2本しか観られない、、、というのは「ほぼ確定」と思ってまちがいなさそう。

映画ファンとしては純粋に寂しいが、QT好きとしては「らしいな」というか、自分の思い描いてきたビジョンをそのまま突き進もうとする姿に格好よささえ覚える。


印象的な引退。

千代の富士もイチローも浅田真央も素晴らしいが、最も印象的だったのは、世代的におニャン子クラブの「なかじ」だったりする。




哀しいのは。
必ずしも、ちょっぴり切なく、それでいて清々しい引退になる―とはかぎらないってこと。

不祥事を起こしたりしてね。

晩節を汚すなっていうのは至言だなぁとは思うけれど、生きてりゃいろいろあるもの、
強姦やひとごろしのレベルは庇いようがないが、結果を残したひとであれば、やっぱりその栄光を称えてあげたいよね。

そういう意味でちょっと心配なのが、ウディ・アレン。

性的疑惑などで思うように映画が撮れない状況がつづいているが、だからといって、彼の過去作まで否定してしまうのはどうなのか。


引退へのカウントダウンが始まっているQTは「むしろ安心」、それよか、晩節を汚してしまったアレンが不憫でならない・・・というと、怒るひとも居るだろうな。



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明日のコラムは・・・

『『拝啓、〇〇様』(19)』
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