たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

ヤブの連続・於呂倶羅山から金田峠

2009年06月25日 | 日光周辺の山
◎2009年6月25日(木)―1人

 前日の夜11時半に赤沼茶屋の駐車場で車泊した。こんなウィークディでも車を駐めて寝ているのが結構いる。翌朝には10台くらいに増えていた。カッコーの声で目覚めた。5時15分。トイレに寄って山王峠に向かう。曇り空。男体山は見えない。晴れのはずだからと休暇をとったのに。雨の心配はないだろうからまだいいとするか。高薙山に行くか、於呂倶羅山に行くかまだ決めかねていた。両方ともは体力的に無理。気分は高薙山だから、とりあえずは峠を越えて西沢金山跡に向かったが、左に見える高薙山は、どう見てもあれでは自分には無理といった感じ。高薙山は早々に断念した。登り口だけは確認してUターン。登る機会もあるだろう。林道治山記念碑のある広場からも、1982mピークを経由して於呂倶羅山に向かう尾根に取り付けるらしい。展望台への案内板があった。ここから登るのだろうが、今回はパス。ポピュラーな鉄塔経由にする。

 路肩に車を駐め、6時25分歩き出し。ここから1789mの岩峰までは過去に1回行ったことがあるから、迷わずに行けるはず。問題はそこから先だ。10分で岩峰に着いた。前は、雪の中、もっと手こずった記憶がある。展望がいい。下に涸沼、林道、向かいに山王帽子山が臨める。男体山は山頂が雲の中。向かう正面には於呂倶羅山が見える。見るからに、面白みを感じないきつい山といった風情。岩峰から一旦、下りなきゃならないが、その先のアテはない。とにかく下りてみる。いきなり、薄暗い林の中。そこかしこにテープがある。氾濫しているといった感じ。これじゃ、地図もコンパスも要らない。5m置きくらいに続いている。踏み跡もある。いきなり笹ヤブに突入。膝くらいだからまだいいが、急斜面のため滑る。露で濡れることはないが、下の土がぬかるみやたらと滑る。左右の手で笹の束をつかんで登るしかない。展望なし。風通しも悪い。

 1850mあたりから、傾斜も緩くなり、ちょっとした広い所に出た。コースから離れた北側の木にテープが巻かれているから、ここが、さっき見てきた、1982m尾根との合流ではないか。再びヤブが始まる。テープは何となく少なくなった。左手(南側)が開け、三岳が正面に見える。地形図ではごちゃごちゃしてピークがいくつもあるように見えるが、本当に3つのピークだ。山王帽子山の先には太郎山。あの山もいい山だったけど、1回行ったきりで縁がない。もう大分前のことで、今では禁止されているハガタテがポピュラーなコースだった。7時35分、山頂。ヤブの中にあるピーク。山名板が2枚。栃木県内の山、どこに行ってもお目にかかる方の表示板だ。男体山はまだ山頂を隠している。ここはヤブ山にしては携帯が通じる珍しい山。サンドイッチを食べる。この山は、やはり、残雪の時期に来る山だな。今は特別な感慨がわかない。

 さて、ここからどうするか。温泉経由で帰るにしても、下山するには時間がちと早過ぎる。金田峠まで行ってみよう。場合によっては、峠から刈込湖に下りればいい。ちょっとした不安がある。天気が相変わらずぱっとしない。万一、雨が降ったら、戻るしかないが、あのヤブは下りでもきついな。ここから先は、急にリボン、テープが激減した。散発に見かけるだけ。踏み跡も心細く、ちょっと笹の中を別方向に行くと、ヤブこぎになってしまう。ヤブも濃くなり、腰位置。場所によっては背丈になる始末。先ず、めったに人が歩かないということだ。今までに見なかったシャクナゲが邪魔をするようになり、その都度迂回する。左手先に日光白根が見えてくる。

 1949mピーク、8時28分。ここも笹のヤブ山。腰を掛けるところがない。景色は於呂倶羅山よりは良い。延長線上にある高薙山に至る稜線、温泉ヶ岳。やはり、高薙山は、このルートではかなり手強い。ネットで易々とここを歩いてレポをしている方には敬服する。掲載した写真はこのピークから見た於呂倶羅山。あの薄暗い林とヤブの中を下りて来たのかとつい感心してしまった。あれを見たら、もう戻る気にはなれなくなった。

 金田峠に向かう。早速、方向を間違えてしまった。やけに刈込湖が近く感じるようになり、変だなとコンパスと地図を確認すると、1949mから北西に進路変更すべきところを、そのまま西に下っていた。獣道だったのだろうか、踏み跡らしきものを追ってしまっていた。ここからは尾根が広がって不安になる。後で知ったことだが、結果的に、方向を間違わない限りは、どこを辿っても金田峠で集結する形になるようだ。てんでに下るからだろう、テープがあったとしても、決して、明瞭な踏み跡にはなっていない。幾分、平地になりかけ、ここいらが金田峠なのかなと思ったが、それらしい目印の表示や石祠も見かけないままに尾根は上りになった。知らずに峠を過ぎていたということか。また、ここも戻る。

 赤テープが2本の木に付いたのを発見。1本は刈込湖方面に導いている。ということは、ここが峠なのだろうか。少し休憩して下る。9時10分。ヤブを越えて林に入る。突然、明瞭な太い道に出会う。これが例の峠越えの古道か。ラッキーなんて思いながら、ジクザグの道を下ると、これが倒木やら、ヤブに覆われたりで、自然に消滅。ここまで来たら、ヤブを強行に下るしかない。たまに道に出会っても、その先がない。滑って転んだのが2回。靴の中は笹の葉と土だらけ。ようやく、平らな沢に出た。遠くから人の声。それも大人数の声。沢伝いに行くと、視界が明るくなり、一気に刈込湖の湖岸に出た。9時45分。

 団体さんは小学校の林間。湖岸を歩いて向こう岸に渡る。ここから山王峠まで遊歩道を歩く。正直のところ、この団体の喧噪がうっとうしい。さらに陽が出てきて、ジリジリと暑くなってきた。小学生は10人くらいのグループで行動しているのだが、低学年の子が後ろを歩いていると、後ろからぴったりとくっついて歩いていても物怖じしない。高学年の子が気づいて全員を待機させる。教師も同様に、女教師は我関せずの顔をしているが、男の教師は、大方、生徒を一列にして通してくれる。こんなことを思っているのも今のうちで、山王峠に近づいたら、疲れ出し、先に行かせてもらわないように、後尾の生徒からある程度離れて歩く始末だった。林道に出たのは10時45分。刈込湖からちょうど1時間。林道からはいきなりの静寂。ここも夏ゼミの世界。於呂倶羅山が正面にある。何という山でもなかったなぁ。歩いてみないと分からないものだ。高薙山もこんものかな。いずれは確かめてみないと。11時に駐車地に到着。

 気温がどんどん高くなってきている。林道で22℃だったのが、いろは坂を下りたら26℃になっていた。竜頭ノ滝の近くに入浴できるホテルがあり、立ち寄ろうかなと思ったが、やしおの湯もあるからと、やしおの湯に向かう。休館だった。他の入浴できる施設は知らない。水沼まで我慢するか。ところが水沼も休館だった。桐生の湯ららまで行くのも何だし、結局、汗だくのままで帰ることになった。もう30℃を超えていた。

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1 コメント

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Unknown (ぶなじ゜ろう)
2009-07-23 22:24:23
今晩は。
お久しぶりです。
あいかわらずのご活躍ですね。

私も、7月に入り、於呂倶羅山に行ってみました。金田峠まで行きたかったのですが、気力が充実せず於呂倶羅山から山王林道へ戻りました。
なんとか刈込湖へ下れそうな様子なので、いつか行ってみたいと思いました。
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