たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

三国峠から大源太山、平標山

2009年10月31日 | 谷川岳周辺
◎2009年10月31日(土)―1人

 本当のところは日光の山に行きたかったが、先日の、あの平日の渋滞を体験して、今日あたりもまだ無理だろう。身近にも、今日、日光の紅葉見物ドライブに出かける予定の人がいる話を聞いたばかりだ。上越方面に方向転換してみる。三国峠から三国山、そして大源太山。帰りは三角山から浅貝に抜けるコース。歩いたことはない。余力があれば平標山まで足を伸ばす。なぁんて、出発時点では不透明。明日から丸一週間の出張だから、準備もあるし、今日は、出来れば早く帰宅したいところだ。

 三国トンネルの新潟側に車を駐める。トンネルの脇に登山口がある。ここまで高速利用で1時間半かかった。日光よりは近いか。車は他に1台。もう出払った後だろうか。6時50分に歩き始める。幅広の林道崩れっぽい道を歩く。枯葉がうっそうと積もり、歩きづらい。石が隠れていてつまずくことしきり。今日の靴は、先日、出張靴を調達した際に衝動買いしたハイキングシューズ。GTホーキンス。今のところ、特に違和感はなく歩けるが、中が固い。もっと厚手の靴下を履いてくるべきだった。クネクネした道。紅葉はもう終わりか、もしくは映えないところなのか。結局、下以外は紅葉に接することはなかったから、もう終わりだろう。三国権現・三国峠着7時14分。詳しく下調べをしてきたわけではないので、神社の由来は知らないが、謙信がからんでいるみたい。三国とは信濃、越後、上野のことらしいが、どうもこの場所では違和感がある。暇な時に調べてみよう。

(三国神社から三国山)


 ここから木の階段になる。歩幅はちょうどいいから、歩きづらくはない。ただ、山頂付近になると、階段が斜めになっていて、濡れていたら滑るだろうな。三国山7時48分。先行のジイサンがいた。さっきの車かな。このジイサン、気が回らないのか、山頂標示の周囲に荷物を広げて座っているので、写真が撮れない。どうしても、ジイサンの姿、形が入ってしまう。しばらく待って、立ち上がったすきに撮ったが、杖を標示板に立てかけていたので、ジイサン所有の杖とザックが入ってしまった。まったく。「幸福の鐘」というのがあるが、どんないわれがあるのだろう。展望もさしてないので、さっさと三角山に向かう。そういえば、峠に稲包山の標示があった。南東の方に見えるあの山がそうだろうか。行ってみたい山だ。雪山ルートなら、その時期がいいかも。

(三角山)


 急に登山道らしくなってきた。木の階段はない。ここからはずっとアップダウンが続く。それが証拠に、昭文社マップには上り、下りとも同タイムが続いている。風が心地よい。笹原が続く。三角山はすぐに分かる。名前のように三角の山だ。三角山8時43分。三角形だから、山頂も狭い。正面に大源太山。左手に平標山が見える。この時点で、平標山に足を延ばすことはすでに決めていた。ここまでの標準コースタイムは3時間弱。まだ2時間弱しか経っていない。足の運びはいい。GTホーキンスのせいかどうかは分からない。冒頭の写真は三角山に向かう途中で撮った大源太山。

(大源太山山頂)


 アップダウンが続き、いささかバテてきた。食事もしていなかったのでウイダーインを1つ含む。大源太山はこのまま直登するのかと思ったが、道は左に迂回して行く。ちょっと気になって戻ってみたが、直登するらしき道はない。そのまま行ったら、壊れた標示板があった。何だか、大源太山コースはついでに造った道みたいな感じを受ける。幅広のいい雰囲気の道。しかし分岐からは結構、距離がある。小ピークを2つ程過ぎて山頂。9時3分。ここからの展望はいい。仙ノ倉山が正面に見える。おにぎり1個食べていたら、話し声がする。登って来る人。下る時にすれ違った。青年2人。オレが駐車場を離れる時、車が1台入って来たけど、あれだろうか。「三国からですか?早いですね」なんて言われた。そっちの方が早いだろう。三国山から見下ろした時にはだれもいなかったのだから。分岐で、例のジイサンに会う。大源太山に向かうところだ。三国山でも気になったが、この方、絶えず口笛を吹いている。何のまじないなのだか。

(仙ノ倉山とエビス大黒ノ頭)

(山ノ家から平標山)


 またずっと下る。帰りが嫌だなと思いながら歩く。間もなく平標山ノ家に到着。9時41分。標準タイムより1時間半程度先行している。調子はいい。ただ、ここからの階段が問題。もう10年も前だろうか、「山に連れて行け」とせがまれ、ズブの素人を平標山に連れて行った。彼はこの階段でやられてしまった。山から下りて、翌日から1年、整骨院に通うハメになった。以来、山のことは二度とお互い口にしない。

(天国への階段)


 小屋で小休止して出発。ここからは平元新道が合流するが、人は少ない。視界には3人だけ。例のではなく別のジイサンがフラフラ登っている。先ずは追い越し。今のところはまだいい。問題はこれからだろう。延々とした木の階段は本当にきつい。最初は力任せでよかったが、だんだん休むようになってきた。そこで、工夫してみた。50段を一気に登ってみる。緩いところは100段。そして小休止。なかなか効率的で、後ろを振り返ると、さっき抜いたジイサンがどんどん小さくなって行く。上を見れば、先にいる2人との距離もどんどん詰まっている。ダラダラと登るよりはいい。これから応用したい。1人を抜いて平標山。10時21分着。山頂には2人。風が強い。この風では100円ライターも火がつかない。仙ノ倉山への下り階段のヘリに座って休憩。2~3人歩いている姿が見える。

(仙ノ倉山に続く道)


 この歩程では、仙ノ倉山往復も無理ではないかもしれない。確かにそう思った。だけど、一つ、気がかりなことがあった。極めて生活臭の漂うこと。それは、体調が良くとも、平標山だけにしておこうとしていた理由にもなるのだが、明日からの出張に持参する替下着がないこと。急いで帰って、洗濯をしないことにはどうにもならない。女房に期待は出来ない。言い残しやら依頼をして出て来たわけでもない。自分のことは自分でやるシステムになっている。仙ノ倉山往復2時間を加味すれば、いくら天気がよくとも、時間的に厳しくなる。まして、上り渋滞に巻き込まれる可能性も高い。目をつぶって下山する。

(平標山の下りから大源太山)


 大源太山で出会った青年2人とジイサンにはとうとう出会うことはなかった。きっと、三国・大源太山往復だったのだろう。山ノ小屋を過ぎ、大源太山に向かっても、だれにも会うこともなかった。土曜日なのに寂しいコース。やはり、戻りはきつかった。アップダウンは均等かと思っていたが、戻りコースの負荷が大きい。気分的なものも手伝う。ようやく三角山11時23分。ここからは、予定通りにルートを変更し、毛無山に向かう。ここで足のトラブル。しばらく急な下りとなったが、靴先に足指があたって痛い。それを保護しようと、足裏に力を移す歩きをしたものだから、今度は足裏が痛くなった。そのうち傾斜も緩くはなったものの、足指先と裏にかなり負担がかかった。足裏には、確実にマメが出来ているはず。新しい靴は、とりあえず厚い靴下を履いて、様子を見るべきなのだ。失敗。下るに連れて紅葉に出会うようになったが、ここのは赤が無く黄色の世界。

(毛無山への道)


 鉄塔のすぐ先に毛無山。11時59分。ただの小高いピーク。足の痛みもあって、しばらく休憩。本当に、だれにも会わない不気味さ。こんなに陽気がいいのに。やがて、右下にスキー場のリフト施設が見えるようになった。また傾斜も急になった。痛みは限界。トラロープを伝って下りると「平標山登山口」の標示。そして、少し行くと「三角山登山道」。ゲレンデを歩き、国道に出たのが12時36分。草の上に座り込んでしまった。三角山からの下りがかなり効いた。車がひっきりなしに通っている。つま先はともかく、足裏が痛い。ここを三国トンネルまで歩かないといけない。3kmはない。2.5kmくらいか。やや上り坂気味のうえに向かい風。スノーシェルターの脇道を歩いてようやくトンネル前の駐車場に着いた。13時11分。車が10台くらいに増えていた。車の窓には、ちゃっかり日帰り温泉のチラシがあった。600円の湯沢温泉は逆方向。いずれにせよ行く時間もない。ここも目をつぶる。猿ヶ京の紅葉は今が盛りだった。

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2 コメント

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確かに天国への階段ですね。 (I男)
2009-11-02 18:34:58
今日は帰宅途中の電車でブログを覗いてます。私の知り合いも週末に日光に行き散々な目にあったと嘆いてました。

話は替わりますが…確かに天国への階段ですね。携帯から見た画像でもキツい感じが伝わります。50歩ルール気になりますね。次回は私もトライしてみます!
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Unknown (ぶなじろう)
2009-11-02 23:27:52
11/2に日光に行って来ました。山中の紅葉は終わりだというのに、すごい人出でだつたようです。私は、マイナーな所に行ったので、人影は殆ど見ませんでしたけど。バスは国道の渋滞で来ませんでした。日光駅まで歩きました。
だから、平標山は正解だったんじゃぁないでしょうか。
平標山は、かつて何度も行きました。最近は行っていません。なので、天国への階段は初めて知りました。ギターの音色が聞こえてきます。
ギターの音色とは裏腹に、明るい心地よさが伝わってきます。最後の下りは正にギターの音色の如くでしたね。
平標山を思い出し、なんだか行きたくなってしまいました。
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