たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

ナメ歩きを求めて今度は中之条町の反下川。まさか余興に泳ぎが加わるとは…。

2020年09月09日 | 近所の群馬県の山
◎2020年9月5日(土)

駐車地(8:56)……黄金の滝(10:44~10:58)……大戸谷の滝(11:44~12:18)……林道(12:21)……駐車地(12:57)

 相変わらずの暑さが続く。ずっと事務所にいるのが苦痛で、エアコンを効かせて車を走らせれば少しは快適かと、不要な外出の用事をつくる。だが、自分に割り当てられた社用車は17万キロ近くも走っている軽ワゴンだからなのか、気温が高過ぎなのか、エアコンはさっぱり効かず、日陰を見つけて入り込んでも汗は引かず、結局は、さっさと涼しい事務所に戻ってウダウダと過ごすことになる。こうなると、もう外には出たくなくなる。外は無風でどんどん暑くなっていく。こうして終業時間まで内勤スタイルで過ごすが、これもまたやる仕事がそんなにないから精神的につらくて長い。この暑さ、今月いっぱいは続くらしい。今年の紅葉はいったいどういうことになるのだろう。今季も東北の山の紅葉を見たいと思っているのだが、少なくとも関東の山の紅葉は、この日照り続きでは木々の葉も焼けてきたないかもしれない。そもそもいずれ冷え込む日があるのかどうか。
 紅葉の見通しは不透明として目先の涼しさをまずは追う。30日の日曜日は碓氷川のチョイ沢歩きのつもりでいたが、前日に自宅の荷物運びと草むしりで腰痛にやられ、翌日の歩きはやめにした。その後、中之条町の反下川という川がナメ続きで、チョイ沢どころか名前の付いた滝がいくつかあるのを知り、5日の予定は碓氷川から反下川に変更したが、名前がある滝があってもたかが知れた川だろう。滝マークもない。これまでいずれはと考えていたわけでも何でもない。少ないネット記事を見て、川の淀みがコバルトブルーとはいかずとも薄ブルー系なのが気に入って決めた。反下川の名前も初めて知った。尻焼温泉の方にあるらしい。ただ、読みがどうなのかはいまだにわからない。ハンシタ、ハンゲ、タンシタ、タンゲのいずれかとは思うが。現地にある美術館が「たんげ温泉美術館」だからタンゲ川なのかもしれない。

 駐車地探しに手間取った。手ごろな駐車地はなく、あっても、たんげ温泉美術館の駐車場のようで、ここに駐車するのはどうかと、林道に入り込んでみた。路肩もないすれ違いのできない林道は舗装からガタガタ道になり、進入禁止のゲートで終わる。先には荒れた林道が続いている。このゲート前だけがいくらか広い。すぐに目についたのが「黄金の滝」の看板と滝そのもの。これでは意味がない。反下川を下から歩くつもりでいた。引き返す。
 美術館を通り過ぎ、かなり下まで行き、何度も行ったり来たりして、結局、廃屋の敷地に止めた。これで20分はロスした。帰ってから下って「反下の滝」も見る予定でいたから、ここからなら遡行途上で見ることができる。「反下の滝」は俗称のようで、正式な名称なのかは知らないが、ここでは「反下の滝」ということにする。駐車地は地図上では北東から反下川に入り込む滑沢との合流点の下で、帰ってから元気なら滑沢も考えているが、ここから見る滑沢はコンクリート続きの用水路でしかなく、敢えて行きたいとは思わなかった。

(反下川に入渓する)


(前回の赤倉渓谷とは随分と違った渓相だ。動きのある川だ)


 前回の赤倉渓谷と違って、ここはヤマヒルの危険度が高いようだ。沢タビに脚絆を巻き、ヒル除けスプレーを塗りたくり、衣類にはハッカ油調合スプレーを入念に吹き付ける。幸いにもアブはいない。車道を少し歩き、手ごろなヤブの窪みから入渓する。
 赤倉渓谷同様にただの川だったが、きれいなナメ床があったりする。流れは急で水深もヒザ高だ。深みもところどころにあって、コースを選んで歩かないと川にはまることになる。同じナメ歩きでも赤倉渓谷よりもレベルが高いようだ。小滝を横断しようとすると、身体が流れでぐらつく。

(反下の滝)


(手前の橋を入れると。距離的には手頃な滝になるのだが)


 早速、反下の滝。大岩に挟まれた二股の筋。落差は4mあるかどうかだが、勢いがあって見ごたえはある。欠点は、上に橋が通っていること。収まりの良い写真を撮ろうとすると橋が入り込んでしまう。ともあれ、すぐに滝を見られて幸先が良い。ここはそのまま直進できず、橋を渡って右岸から回り込んで上流に下る。やはり歩いている人はいるのか踏み跡はあった。

(うっとりと)


(眺めながら行く)


(段状の小滝)


 どうも渓相が甘く考えていた予想と違う。水が深くて急流だ。確かにナメが続き、ブルー系の淀みはあちこちに見えている。浅いところは水に入ったが、深めのところは川岸を歩いたり、大岩を乗り越えて行く。きつい感じはするが、清らかな水の流れを眺めているだけでも気持ちは良いし、赤倉渓谷と違って、ゴロ石は少なくフェルトソールの沢靴でもあまり滑らない。魚影はまったく見えない。当然、釣り人もいない。ただ、この先とも、こんな状況が続いているとしたら、徒渉して行く自信はない。何となく安心しきれない危うさを感じる。さっさと車に戻って、車で黄金の滝を見に行った方が賢明ではと安易な考えが頭をよぎる。赤倉渓谷と同じレベルと思っていたから、ヘルメットは車の中だ。しばらくは様子見がてらの渡渉だ。

(宿屋兼務の美術館だが、どんな秘宝が収蔵されているのか)


(宿屋はこの後ろにある。確認したわけではないが、おそらくそこに露天風呂もあったのだろうか。奥の二段滝越えに手こずった)


 前方右岸の高台に「たんげの湯美術館」の建屋が見えた。よくは知らないが、秘湯を守る会とかで、宿屋も兼ねているようだ。美術館の脇を通って行くとその先にきれいな二段瀑。手前には2mほどの石積みがある。美術館なら、何かのモニュメントか。しばらく眺めていた。きれいな水の色だ。黄金の滝は見ずとも、これだけでも一見の価値はある。

(左から向かって溺れかかった。一段目に這い上がって、左上に登り、右にトラバースして二段目の上に出た)


(二段目から宿を見る。後でアップで見ると、確かに風呂場っぽいのが見える)


 この先でとんだハプニング。ここの滝下のブルーは深かった。川底は見えていない。左岸は切り立って巻きは不可。右岸側から巻くと先で行きづまりそうだ。取りあえずは一段目までは上がらないと巻くにも巻けない。腰まで浸かるのを覚悟してブルーに入り込むと、腰どころではなく胸まで没した。こうなったらやむを得ない。泳ぐしかない。こんなことを知っていたら、戻って車道を歩いて先から復帰する。突然のことで、もはやこれまでと泳いで先に行くことしか頭になく、後退の選択肢は浮かばなかった。
 水流の抵抗が強くてさっぱり先に進まず、ようやく岩に手をかけても元に戻されてしまう。どうしようかと立ち上がろうとしたら、すでに足が着かない状態になっていた。後ろから怒鳴り声が聞こえた。気にしていられない。何とか手がかりになる岩の突起に手をかけて水流に抵抗しながら力づくで一段目に上がった。振り向くと、宿の部屋からオッサンがオレに大声で叫んでいる。「アブナイ!」とでも言っているようだ。ごもっとも。危ないことをしている。好きでやっているわけではない。行きがかりでこうなった。オッサンには聞こえているというサインを手で送った。怒涛の水流音で大声を出しても聞こえるわけがない。
 さて、二段目越えにはヘツリが必要だった。ヘタするとまたドボン。自信はない。岩の真上に細い木が数本あったから、あまり体重はかけないようにそっとつかみ、かなりの傾斜の斜面を慎重に攀じ登り、トラバースして二段目上に出た。ここでかなり体力を使った。全身はずぶ濡れ。かろうじてザックは浮袋の役目になったが、出だしよりも重く感じた。まさかこんなことはあるまいと、個々の荷物を防水袋に入れていたわけではない。帰ってから中を見ると、ザック底に入れた細いロープと、いまだに使い方もしかと分かっていないままに持ってきているスリングは水を含み、合羽も濡れていた。トイレットペーパーは使い物にならず、紙の団子になっていた。幸いにも、ザックに入れていた方のカメラはチャック袋に入れていたから事なきを得た。ポケットに入れたカメラは水をかぶったが、これは防水カメラ。
 帰ってからネット記事を調べると、上流はともかく、この辺りを遡行した記録はなく、ヤマレコに「美術館の敷地らしく行かない方がいいと思う」とあった。だから通過記録はないのか。オッサンが「アブナイ」と言ったように聞こえたのは、実は「人の土地の川に勝手に入って泳ぐな」だったのかもしれない。大きな水音でまっとうに聞こえはしなかった。宿屋でここを立入禁止らしき形にしたのにはそれなりのわけがあろう。あの石積みのモニュメントとその先の滝を眺めながら露天風呂に浸かる。それしかあるまい。それを知っていたら林道で回り込む。とんだ出歯亀にされたようだ。怒鳴るくらいなら、立入禁止の看板でも設置すればいい。少なくとも目には入らなかった。

(ちょっと明るすぎたか)


(きれいな渓相が続く)


(上から)


 そんなハプニングがあって、宿の視界からは離れたのでほっとして上流に遡行する。相変わらずに水量は豊富で水流は強い。濡れたからにはわざわざ腰まで入ってみたりする。これが気持ち良い。右上には林道が見えている。赤倉渓谷同様に、バカなことをやっているなとつくづく思う。この先も水没して泳ぐ可能性はあるかもしれない。その時は林道に上がることにしよう。
 しばらくすると渓相も落ち着いてきて、なかなか快適な歩きになった。これまでは先が読めないといった状態だったが、大きな岩も点在状態になり、かなり先も見えている。そして、ところどころにナメとブルーが出てきて、甌穴も見られる。ただ、流れは相変わらずに速く、深さもヒザ前後。以前からやけにこだわっているが、こういうのを楽しいというのだろう。ところどころにある小滝が何ともいえないし、その下の薄いブルーもまた神秘的な色彩だ。赤倉渓谷とは雲泥の差を感じて歩いている。ただ、駐車地探しで林道を走った感覚からすれば、黄金の滝までは2kmほどのものだったか。それからすると、この楽しさも長くは続かないはず。ところが、最後の大戸谷の滝から林道歩きをして35分で駐車地に着いたものの、この川歩きでは大戸谷の滝まで3時間近く費やしている。いくら休憩を入れたとはいえ、時間がかかり過ぎだ。理由はいろいろと考えられる。あちこち楽しみながらゆっくり歩いたこと。後で見るとピンボケだらけではあったが、写真を撮りまくったこと。そして、随所で休憩をしては川をボーっと眺めていたといったところだろうか。つまらない川や沢だったら、さっさと先に行く。
 以降、ダラダラと記しても致し方ないので、風景写真でごまかすことにする。

(その1)


(その2)


(その3)


(その4)


(その5)


(その6)


(その7)


(そして堰堤)


 堰堤を通過。こんなところに堰堤があるのは驚きだが、ここは右から簡単に先に行ける。この堰堤を過ぎると、渓相もさらに穏やかになってくる。

(無名の美滝。右からの流れもある)


(反対側から)


 遡行を開始して1時間20分ほど経過。前方に美滝が見えた。近づく。3mほどの落差だが、これが黄金の滝かと思った。しげしげと眺めていると、何だか違うような気がする。ネット記事の写真で見た黄金の滝は右肩の岩が高くなっていたと記憶していたが、ここはなで肩になっている。さらに、滝下で二股が合流するようになっていて、滝は左俣の落ち込みだ。黄金の滝とは違うか。右俣を通って、上で本流に合流した。

(まだまだ続く)


(長いナメ床)


(最高の気分だ)


(流れは速い)


(深いところもなくヒザ高でジャボジャボ行ける)


(黄金の滝に近づいている)


 石がゴロゴロし出したが、特に歩きづらいといったほどでもなく、大理石の廊下を歩いているようなナメ床も現れる。これがずっと続く。自分には、ここの渡渉が今回のハイライト部分だったかもしれない。水流があるからこそ、水流の抵抗を受けていても気持ちが良く、穏やかな流れでくるぶし程度だったら、ナメもいいもんだで終わって飽きも早いだろう。

(ナメで親子が戯れていた)


(黄金の滝)


(滝つぼは深い)


(しつこいとお思いでしょうが…。まぁ、ブログは自己満足ですから)


(上から)


 突然、視界が広がったと思ったら、女性3人の姿が目に入り込んだ。こんなところでと驚いた。正確には若い母親と小学校低学年そうな娘が2人。向こうも驚いたろう。自分らは手ぶらなのに、下からザックを背負って、水をかぶってヨレヨレの格好をしたジジイが上がって来たわけだから。あのファミリーはすぐ上まで車で来たに違いない。3人ともにサンダル履きだ。ナメ床だからそれもまた可能だ。結局は、その手の滝なのだ。がっかりしてもはじまらない。ここまで川を渡渉してきただけでも楽しいものがあった。まさか泳ぎが加わるとは思いもしなかったが。
 ここで、黄金の滝に着いたのを知った。記憶にあった滝だった。落差は3.5mあるかどうか。滝つぼは深いブルーというよりもグリーン。これもなかなかの美滝。ゆっくりと休憩しながら楽しみたいが、ファミリーがいるのでは落ち着かない、そそくさとあちこちから写真を撮って切り上げる。
 さらに上流にあるのが大戸谷の滝だ。今回は、その大戸谷の滝を越えて(とはいっても林道巻き歩きのつもり)、先の様子を確認しておきたい。大戸谷の滝の先の情報はネット記事では確認できていなかった。黄金の滝は左から越えたが、ファミリーには、そんなことをしているオレの姿は奇異に見えているかもしれない。

(ゴロ沢っぽくなってきたか)


(依然、きれいな流れ)


(お休みか警戒中のカエル)


(まだ続く)


(こういう階段状も水量と水流次第か)


(こんな小滝もあった)


(アップで)


(大戸谷の滝になかなか着かない)


(面倒なのでその他1)


(その他2)


(その他3)


(その他4)


(その他5)


(その他6)


(河原になって轟音が聞こえてくる)


 相変わらずきれいな景色が続く。一人で歩いているのがもったいないくらいだ。段差のある小滝もナメの延長に続いている。小ぶりの段瀑もある。まったく飽きることがない。景色を眺めてはゆっくりと深呼吸をする。タバコを吸っては景色と澄んだ空気を汚す。石の上で休んでいるガマガエルがいた。邪魔しては悪いなと、無理な体勢で大石に乗ったら滑ってドボン。これはこれで楽しい。乾きかけた衣類がまた濡れた。

(大戸谷の滝1)


(大戸谷の滝2)


(大戸谷の滝3)


(大戸谷の滝4)


(大戸谷の滝5)


(大戸谷の滝6)


(大戸谷の滝7)


 轟音が近づいてきた。大戸谷の滝か。やはりそうだった。かなり豪快だ。周囲には細かい飛沫が気中に漂っている。落差は10mとか。さすがに、ここにはだれもいない。この滝の写真をネット記事で見た時、水際を右から上に行けやしないかと思ったものだが、その写真よりも水量が多過ぎで、それは無謀というもの。ここで、30分以上、ボーっと滝を眺めていた。その間に食事をして、タバコを吸ったが、一服が何とおいしかったことか。
 残念なことがある。滝の写真を何枚も撮ったのに、まともに撮れている写真は一枚もなく、ただの白いレースのカーテンでしかなかったこと。中には、岩に何か紙のような白い物がへばりついたように写っているのもあった。これは、滝の正面から光があたって反射しているからということに過ぎないが、コンデジであっても、少しは絵になるような写真にしたかった。これだけは悔やんでいる。この時点では、良い写真が何枚も撮れたと喜んでいる。

(ここから上の林道へ)


(林道に出る)


(滝の看板。ここまでわざわざ林道を歩いて滝見に来る人はいまい)


 そろそろ引き返す。沢歩きも片道3時間で十分だ。大戸谷の滝を見たら、わざわざ、その上の渓相を覗きに行ってもどうってこともないだろうなと思い、ここで打ち切りにすることにする。つまらないことが気になった。「大戸谷」とは沢の名前だろうか。周辺に分岐している沢はなかった。林道が通っているくらいだから、その昔、この辺には集落もあって、大戸谷地区とでも呼ばれていたのだろうか。現に、林道沿いに物置のようなものがあり、あれは神社だったかもしれない。周囲のヤブが深くて近づくことはできなかった。
 林道に出る明瞭なルートはなかった。一旦引き返して、緩くなったところから林道に出るのだろう。それが面倒で、急斜面ながらも、手がかり、足がかりが安定したところを木につかまって登ると、すぐに平らになって林道に出た。そこには朽ちた「大戸谷之滝」の看板が立っていた。

(荒れた林道)


(通行止めのゲート)


(林道から見た黄金の滝)


(看板)


(舗装になって)


(左に神社らしきものが)


(林道から反下川)


(美術館だか秘湯宿だかの駐車場。水中でもがいてる時に後ろから怒鳴られたから、この宿には好印象はまったくない)


(紅葉スポットの高田山かと思う。駐車地に戻る途中で)


 前回のように足の履き替えはしない。このまま沢靴で下る。駐車場に戻ったら、車で少し下り、「魚止めの滝」を見に行くつもりでいるからだ。同じ反下川の下流の滝だ。
 前述のように、帰路の林道歩きはあっという間で、ゲートを過ぎると黄金の滝。まもなく舗装になって宿屋の前を通過。かなり暑くなり、せっかく乾いた衣類も、今度は汗ばんできた。滑沢を渡渉する気持ちはすでに失せている。

(ここのスペースに車を置いた。2台入れたら、1台は出られなくなる)


(別に、滝の展望台があるわけではないが、金属の囲いがあったから、それらしきスポットから見る魚止めの滝)


(中段部)


(下段と滝つぼ。ハイトスさんなら泳ぐかも)


(ここを下った)


(正面から1)


(正面から2)


(正面から3)


 魚止めの滝も位置がわからなかった。何度も行ったり来たりで、とうとう、スマホの地図を頼りにした。ご丁寧にもGoogleMapには、滝までの破線路が記されている。駐車場というよりも、道路の開通碑があるだけの路肩スペースに車を置く。滝の看板も何もない。石碑には町長小渕某の名前が記されていた。そういえば、ここは小渕の地盤だったか。踏み跡があったので辿ると展望台のようなものがあった。そこから見える魚止めの滝はほんの一部で、豪快な滝というイメージだけは感じる。ここで我慢できるわけはなく、川まで降りた。降り口には棒が横たえてあったから、下るなという警告なのかもしれない。
 これも見事な滝だった。落差はないが勢いがすごい。こんな滝を最後にも見られて、今日は反下川を選択して正解だったかもしれない。
 車に戻ると、青空なのに間近に絶え間なくゴロゴロ音が聞こえている。そのうちに雷雨になるだろう。行動を打ち切るにはちょうどのタイミングだったかも。

 肝心のヤマヒルだが、今回の流域にはいなかった。参考にしたネット記事の一つには「ヒルで有名な反下川」ともあった。スプレーガードが効いたとは思えない。本当にいなかったのだ。それどころか、蚊にもアブにもやられなかった。ヒルにやられていたら、今回の徒渉の印象も違ったものになっていたかもしれない。

(今回の軌跡)

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)、数値地図50mメッシュ(標高)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平24情使、 第921号)」

 今回もまたつまらない、へたくそな写真を羅列してしまった。水の流れがきれいだと、つい写真撮りの量も多くなり、アップする写真も多くなる。自己満足とお思いいただき、それはそれでご容赦のうえでご覧いただきありがとうございました。

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6 コメント

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Unknown (kenny)
2020-09-11 11:57:33
ブログ拝見させていただいています。兎に角写真が奇麗だし、雑誌みたいに構成が緻密にできています、プロですか?写真はスマホではないと思います。
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kennyさん (たそがれオヤジ)
2020-09-11 18:55:53
kennyさん、こんにちは。はじめまして。
何だかきつい冗談を言われているような気がして恐縮しております。
スマホで写真はめったに撮りません。撮り方がよくわからないといった理由ですが(笑)。
私はプロでも何でもなく、レベルの低いアマですよ。カメラが勝手に撮ってくれます。カメラもまた一眼レフではなく、ただのコンデジです。
水の流れはシャッター速度を落として撮っただけのことで、本来なら、三脚で固定して撮れれば、もっと落ち着いた写真ができるとは思うのですが、そこまでは荷物も重くなるし、組み立てに時間がかかるのでやりません。
やはりアマだなと、我ながら思うのは大戸谷の滝の写真です。光が当たっていても、もっとkennyさんのおっしゃる緻密な写真にならないのが、アマでカメラ任せのスタイルの限界といったところでしょう。
いただいたコメント、お世辞でもうれしく思っております。
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Unknown (瀑泉)
2020-09-14 23:57:33
溺れなくて何よりでしたネ(笑)。今年は、それでなくても水難事故のニュースが目につくから笑い事ではありませんが。
まぁ,たんげの湯美術館も「滝見の湯」で売っているみたいだから,風呂の前で沢登りをされても困るのでしょう。
それはさておき,今回の反下川,滝屋さんの何人かは,大戸谷滝や黄金の滝見物に行かれているようですが,自分は,この記事を拝見するまで,まったくのノーマークでしたヨ。それに水も薄いブルー系で,途中からはナメのオンパレードとは興味を惹かれます。
此処は,どうやら単純に滝見をするより,今回のように沢歩きを交えた方が,楽しめるようですネ。
まぁ,その時は素直に,たんげの湯美術館よりも上流から入渓させていただきますヨ。
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瀑泉さん (たそがれオヤジ)
2020-09-15 09:24:12
瀑泉さん、こんにちは。こんな川歩きへのコメントありがとうございます。
瀑泉さんには、この反下川はノーマークでしたか。先んじて偵察に行けた形になって、うれしく思います。ただ、瀑泉さんには物足りない気はしますよ。まして、たんげの湯を回避するのでは、あの川の核心部を体験しないままで終わることになりそうですし(笑)。せめて、風呂場には目を向けずに、二段滝の上までは行ってくださいな。
それから、もし、瀑泉さんが行かれるのでしたら、大戸谷の滝の上流部がどうなっているのか、まだナメが続くのか、あるいは河原状の歩きになるのかも偵察をお願いします。
本当は魚止めの滝から歩くのもいいのではとは思うのですが、たんげの湯まではかなりの距離がありますから、かなりきつくなるでしょうね。
さて、瀑泉さんの大行沢(オオナメ沢の別名もあるようで)の記事ですが、拝見して、かなり興味を持って調べてみました。瀑泉さんほどの力量はないので、せいぜい、裏コースで大東岳。帰路は表コースということになるでしょう。その間にチョイナメとチョイ滝巡りでしょう。しかし、滅茶苦茶に暑く歩かれたようですが、あの沢は紅葉もきれいなようで、できれば、その時季にぶつけたいと思っています。候補として入れましたが、今年の紅葉はどうなんでしょうかね。冷え込みがなければ、きたないだけで終わってしまうし。しばらく東北の紅葉情報を集めないと。できれば早いとこ行きたいなぁとは思っています。
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Unknown (ふみふみぃ)
2020-09-18 22:48:28
旅館のすぐ裏で泳ぎになるとはと思わず笑ってしまいましたが、最近暑さに苦しむ歩きをしている私としては涼しげで羨ましくもあります。
しかしこの沢、そう人里が離れておらず標高も低いのに綺麗で中々良さげな流れですね。木漏れ日で雰囲気もいいですし近場に一つ欲しい流れですが川だけあって水量は馬鹿にできませんね。
暑すぎるとヒルも動けなくなるらしいですが涼しげな沢の横だとそんなに阻害されそうもないですしどうなんでしょう。
反下川、まだ結構上流は道沿いにつづいており気になりますが駐車場所がネックになりそうです。
たそがれさんは今年も東北紅葉見物に行かれますか。去年の栗駒山の紅葉や4年前のたそがれさんの乳頭山の紅葉の記録がずっと気になっており、今年は年明けくらいからずっと岩手から秋田への紅葉縦走を計画して秋を待っていたのですが、コロナのせいで二の足を踏んでいます。
東北にゆかりのあるたそがれさんなら許されそうですが、どうも縁もゆかりもない私はこのご時世岩手辺りまで行くと排除されそうな気がして。許されるのは山形宮城までだなと勝手に線引きしています。
今年の紅葉は遅いらしいですがどうなんでしょうね。まずは晴れてくれないことには始まりませんが。
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ふみふみぃさん (たそがれオヤジ)
2020-09-20 07:56:26
ふみふみぃさん、こんにちは。
泳ぎをしたのは昨年のハイトスさんとの坑夫の滝以来でした。ただ、あの時は曇天で水も冷たかったので、水から出た時には震えたことを覚えています。今回は、確かに陽が出て暑くもあったので気持ちは良かったですね。欲を言えば、もう少し泳ぎたかった。物足りない感じはしましたけど。流れに押し戻されても、そのまま足の着くところに戻れるといった安心感があったかもしれません。
この反下川は、ごく普通の川で、沢屋さんあたりには対象外の川でしょうが、自分クラスには適度に小滝やら淀み、ナメが続いて楽しめました。何といっても、意外にもヒルがいなかったということもありますが、やはり、瀑泉さんのブログにもありましたが、暑さで動きが鈍くなっているといったところもあるのでしょうか。あれでヒルにやられていたら、かなり印象が悪くなりますね。
黄金の滝、大戸谷の滝ともに朽ちかけた標識がありましたから、以前はそれなりに滝見に行く人もいたのでしょう。脇の林道というか作業道はなんのための道なのかよくわかりかねますが、今は黄金の滝までは車で行けても、その先は通行止めで、車の通行は無理といった荒れ具合でした。私も、あの道の先が気になりましたけど、いずれまた、大戸谷の滝には行くこともあるでしょうから、調べてみたいと思っています。要注意は、黄金の滝に車で行くにしても、通行止め地点まで車がすれ違ったり、待機する場所がないということです。
話は変わります。実は今年の四月に沖永良部島に行くつもりでいましたが、予約を早々に入れはしたものの、コロナで六月に延期。そのうちに沖縄の感染が増えて、台風時期が過ぎる10月末に延期。そこまではよかったのですが、考えてみると、今年の紅葉は遅くなりそうで、海よりも紅葉を優先して、沖永良部島は来年に持ち越しました。
東北の紅葉も、具体的にどこに行くのか決めてはいませんが、月山や岩手の三ツ石山あたりもきれいなようですね。
この四連休、コロナ自粛はもう考えなしといったところですね。Go Toで東京の人間も全国に散っているのではないですか。時勢にまかせれば、あまり気にすることもないでしょう。先日、多摩ナンバーの車が県内を走っていて、ボディにはご丁寧に「群馬に転勤で来ています」とシールを貼っていました(笑)。もうそんな気遣いも無用でしょう。それでいて、これから寒くなる時期に向かい、感染者も収まる気配はない。国は今度はどんな無策を出すのでしょうか。自粛しているのはバカ気な感じになってもきます。
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