
◎2020年9月13日(日)
ワークマンからオリジナルの登山靴が秋に出るという話は春頃から知っていた。登山家だかアウトドア屋さんが試し履きをしては改良を重ねたようだ。春の時点で価格はすでに決まっていて、ネット記事には税込み1,900円と記されていた。
発売は9月上旬ということで、9月以降、ワークマンの前を通るたびに入店してはチェックしていたが、9日に寄ってみたら、それが店の棚に並べてあって、店員のネエチャンがおっしゃるには、今日が発売日とのこと。これはラッキーだった。値段相応にちゃちなものでもなく、造りは堅めで、足底の溝形は深く切ってあり、わりとハードな歩きもできそうなスニーカーといった感じで、気に入ったので早速買った。1,900円だしといったところもある。3,000円超えだったら考えてしまう。色はワークマン製品らしい迷彩色と黒の二種。迷彩色の方を選んだ。登山靴は普通、26cmを履いているが、実際に履いてみると、26cmでは何となく窮屈そうなので26.5cmにした。
(ワークマンで買った<登山靴>)

(ぶら下がっていたラベル。読めないか)

余談だが、自分はワークマンで登山用グッズを買うことが多い。むしろ、衣類のユニクロ同様に御用達に近い。そもそも、備前楯に岩場ルートで登ろうと足尾に向かった際、持ってもいないヘルメットがないとまずいのではないかと、道すがら太田の外れで目についたワークマンショップに寄り、安い電工屋さん用のヘルメットを1,200円だかで買って以来の付き合いだ。何も、桁違いの値段の登山グッズを専門店で買うこともない。もっとも、いつまでも電工用のヘルメットでは格好もつかないので、後日、それなりのヘルメットをアマゾンで買いはしたが。
ここで「登山靴」と記してはいるが、ワークマンでは登山靴として販売しているわけではない。ワークマンが扱う一連のブランド名の<FieldCore>に組み込まれ、靴に特別な名称はない。登山靴と銘打って販売して問題が起きたら…といった懸念もあるのだろうか。
家で、本ブログ用にと靴の写真を撮ったりしていると、感触として左右の重さが違う感じがしたので、量ってみると、右足は373g、左329gと44gの差があった。これはほぼ10円玉10個分の重量に値する。1,900円だし、中国製だしと思えばそんなものだろうと思うが、違い過ぎやしないか。片ちんばの歩きまでにはなるまいが、歩き疲れた時には、右足を引きずることになるやもしれない。
さて、早速の試し履きだが、当初の予定ではワークマン登山靴購入の有無に関係なく、嬬恋村の山に行くつもりでいたので、そこで使えるかなと思っていたが、いつの間にか現れた秋雨前線で嬬恋まで行って雨ではなぁと断念。ただの試し履き目的で鳴神山を考えた。だが、これも午後から雨の予報では雨が早まる可能性もあり、結局、無難な地元の金山ということになった。
金山のハイキングマップを眺めていると、三枚橋病院の裏手から続く西山コースなるコースがあるのに気づいた。ここは歩いたことはない。これを歩くことにしたが、西山コースそのものはたいした距離区間でもなく、いずれ、大光院や浅間山神社から登るコースに合流する。浅間山神社からは以前、往復したこともあり、神社に下ることを前提に、神社前の空地に車を置いた。ここに車は2台くらいしか置けないが、ここから登る人は滅多にいない。大方が大光院からか、上の駐車場、せいぜい金山キャンプ場からだ。
ワークマンの登山靴(長いので以下、「ワークマン靴」にする)はここで履いたわけではなく、家を出る時から履いて運転してきた。AT車の運転には問題なし。丈夫なスニーカー、ズック靴レベルと思えばいいし、タウンユースでも違和感はまったくない。ローカットではあるが、くるぶし部分は高くなっていて、靴にぶら下がったラベルには「砂利などの侵入を防ぐ『ガゼットタン』構造」と記されている。ガゼットタンがどういうものか知らないが、脇から石が入りづらいということであるには違いなく、他に「耐久撥水『SplaTECH』加工」、「耐久性に優れた『CORDURA』生地を使用」とあり、税込1,900円にしては何やら意味不明なてんこ盛りの特徴も書かれている。ということで、虫除けスプレーを全身にかけ、軽いザックを背負って、すぐに歩き出す。せいぜい1時間半程度のものだろう。試し履きならその程度で十分で、決して、ワークマン靴に岩場歩きやらザレ地、ガレ場、泥濘での歩きを強いたり期待するつもりはない。ハイキング用として使えることがわかればそれでいい。
(下の金山浅間神社)

(右が病院、左は裏の駐車場に続く道。ここは左に)

(駐車場を横切って)

(西山コース入口)

コースガイドでは、西山コースは三枚橋病院の裏から続いている。ただ、三枚橋病院の事情を知っていると、何となく行きづらくなる。これは普通の感覚だろう。三枚橋病院の前を通って裏に出るのかなと気にはなったが、すぐに道は二本になっていて、右は病院正面に向かい、左は病院裏に行くようだ。ここは当然のように左を選ぶ。そのまま行くと、病院裏の職員駐車場になり、左にはイノシシ除けの柵がずっと続いていて、抜け出せるのかなと思ったが、駐車場の切れ目の左にチェーンを外して出入りするゲートがあった。ここが西山コースの入口だろう。看板も標識もない。
(中に入ると)

(ピンボケだが、こんな路面で滑りまくっている)

チェーンを外して中に入ると、いきなり滑った。路面の状況としては、コンクリートを流しただけの朽ちかけの道が続いていて、コケも付いている。傾斜は緩やかな上り。昨夜来の雨で湿っている。その滑り方はツルツルで、やはり1,900円かとがっかりしたが、いきなり戻るわけにもいかず、草が出ているところを選んで通ってカバーした。ここが、ワークマン靴で一番苦労したところだった。やがて、レンガ状に刻みの入ったコンクリート道になると、滑りは収まった。どうも街中歩き向きのような感じがしてがっかりしたが、常に、頭には、どうせ1,900円なんだからといったものがあるから、オールラウンドな期待は無理というもの。山で使えなかったら、日常の履物にすればいい。しかし、製品化にあたって各種のアドバイスをしたはずのアウトドア屋さんは、どこにでも普通にあるこんなところを歩いてはいなかったのだろうか。
(後は安泰。滑ることはなかった)

(大光院からの道に合流)

(あのオバチャンたちに道を尋ねる)

滑りを気にしながら歩いて行くが、もう滑ることもなく、いつも通りの歩きになった。そのうちに正面に東屋が見えた。看板が置かれ、ハイカーの姿が何人か見え、コース案内の看板もあった。つまり、西山コースはここで終わり。以降は大光院からのコースに吸収される。
ここで迷った。自分の感覚では金山山頂は右だが、コース看板を見てもよくわからず、標識にも新田神社、金山山頂はない。左にモータープールとはあっても、その意味がわからない。山頂下の駐車場がモータープールと知ったのは後のこと。金山には何度もあちこちから歩いているのに、標識頼りに歩いたことはなかったので、頭が混乱した。ここに3人のオバチャングループが右から来たので、恥を忍んで聞いた。「山頂はそちらですか?」。笑われた。「左ですよ。そこに看板あるでしょ。わからない? どっちから来たの?」。「三枚橋の方からなんですけど」。「おかしなところから来たのね」。恥ずかしくて、その場にいられずにそそくさと左に登った。
(振り返って。ここは滑らなかった。半分、粘土質)

(もう、一本道だ)

道は二分し、右は階段で左は階段なし。いずれは合流するだろう。頭には、あくまでもワークマンの試し履きという目的がある。条件の悪い道を歩いた方が、結果もわかりやすい。左を選んだ。悪路といったレベルではないが、水を含んで歩きづらかったが、滑ることもなく、階段道に合流した。ここでグリップがどうこうと難しい表現は使いたくないが、あの足底の溝型からして、土の斜面は滑りづらくなっているようだ。ただ、これは上りであって、下りでどうなるかは先の使用感になる。また、小石を踏んづけて痛いといったことはない。
すでに汗が噴き出している。後ろの3人のオバチャンから少しでも離れたいといった意識もあったからか、急いで登ってしまった。風もなく蒸し暑い。少し平らになった所が浅間神社からのコースとの合流点になり、コースはここから右折する。帰りは、ここに戻って、浅間神社に下る。金山はどこを歩いても同じように短時間で登れる独立峰だが、強いて好きなコースを上げれば、こどもの国から北西の尾根に出て、尾根伝いに行くヤブ交じりのルートだが、好きな理由は、単にハイカーが少ないとだけの理由に過ぎない。金山をバカにしているようだが、「これは捨てがたいコースだ」と言えるのがないのでは仕方がない。
(大手前塹壕碑)

ほとんど平らな道の歩きになって大手前塹壕の石碑。すでに金山城の敷地に入っている。何人かと行き交うが、ほとんどが走っている。話が横道に逸れる。骨折してから2年経った。その間、「走る」ということをしたことはない。早足はある。走ればどういうことになるのか。まだまだ恐くてできない。
見附出丸の小広場は露の付いた雑草に覆われている。ワークマン靴のラベルには「耐久撥水」はあっても「耐水」の文字はなかった。草むらに入ってみた。露が滲んでくる感触はなかったが、このレベルでは何ともいえない。素材がポリエステルである以上は、布靴よりは耐水性はあるだろうが、これをPRするほどでもないということか。
(これがモータープールというのか。知らなかった。「駐車場」ではまずいのかね)

道は広くなり、山を歩いている感じがしなくなる。まだ八王子丘陵の方がアップダウンもあり、道はここほどに広くもないので、山歩きをしているといった感じになる。ただ、八王子は全体として湿っぽく、薄暗い。それを証拠に、わけのわからないキノコが年間を通じて生えている。あそこは、初心者だったら、標識を見逃して道を間違えたら混乱するだろう。右下にモータープール、つまり上の駐車場が見えてきた。車が7~8台見える。ここから新田神社まで行ったらもはやハイキングでもなく、ただの参拝でしかない。と、人様のことは言っても、この金山に最初に来た時は、ここのモータープール起点だった。
(あのご婦人としばらくいっしょに歩く。ショルダーバッグだ)

先に行くと、案内看板をじっと眺めている単独の女性がいた。自分と同じくらいの年で、妙齢とは言いがたい。こちらも並んで看板を眺めると、話かけられた。こどもの国からはどうやって登るのかと聞かれた。そこにはこどもの国に向かって立った標識があるので、この標識の逆から登ることになる。つまり、と、看板の案内図を指でなぞって、こう来て、ああ来て、ここに来ると説明した。それ以上に心配なのが、お住まいの新田の方からこどもの国にどうやって行くのかということのようだった。
こどもの国にこだわりがあるのかと思ったら、来週、市だったかの主催で金山ハイキングツアーがあって申し込んだが、その集合場所がこどもの国だそうで、数か月前まで前橋に住んでいたとのこと。太田のことは詳しくないらしい。どうも、今日の金山はその予行歩きのようだ。それでいて、大光院から登って来たと言っていたし、金山にはよく登るとのことだったが、大光院からしか歩いたことはないのだろう。
(かなり見飽きた風景の中に入った)

(東京方面)

(赤城山は見えない)

彼女を残して先に行こうとすると、いっしょになって歩き出した。これが男ならご遠慮願いたいが、女性だったし、まぁいいかと、しばらくよもやま話をしながら歩くことになった。彼女はブランド物のスニーカーを履いていた。年齢は自分よりも三歳上だった。これは、彼女の方から言い出したことで、別に自分が聞き出したことではなく、答えるような誘導もしていない。山歩きを始めたのはごく最近で、それまではスポーツジム通いが専門だったとか。前橋に長く住んでいながら赤城山に登ったことがないと聞いて驚いた。こういう後発で山歩きを覚える方に限って、エスカレート度が加速する傾向があると自分では思っている。ちなみに、展望台に登る際、これが三角点ですよと教えてやったが、彼女は三角点が何たるものなのかまったくわかっていなかった。今はまだそんなレベルだ。
(ただ何となく写真に収めている)

(山頂の新田神社)

山頂の新田神社から見える桐生や足利の山を説明する。あれは何山だのの半分は適当だ。自分自身がしっかりとわかっていない。山名を並べただけだ。下の休憩舎でベンチに腰かける。ここは風が通っていて気持ちが良い。さっきの展望台からは赤城山が見えなかったが、反対の東京方面はかすかに高層ビル群が見えている。あれが大宮なのか新宿なのかはわからない。少なくともスカイツリーは見えていない。
離れてタバコを吸った。さすがに紙巻きタバコは吸えず、アイコスにした。吸い終わり、私はこれから戻るけどと言うと、彼女はまだここで休んでいくというので、彼女とはここで別れた。下りかけてすぐに西山コースの上で道を尋ねた3人組のオバチャンが登って来た。随分とゆっくりした足取りだが、先ほどはどうも…と言うと、向こうもオレのことは覚えていた。ハイカーの多いところは、それなりに出会いがあるものだ。
(何とかの池)

(帰路で。これも何となく)

(浅間神社への分岐標識)

(滑るかと思ったが…)

分岐から浅間神社の方に下る。ここは金山の中では悪路コースの部類だ。下は石が散乱し、道もクネクネしていることは知っている。それよりも、間もなく、西山コース入口で滑った時と同じ路面が現れた。これが不思議なもので、観念してヨチヨチと慎重に下ったのに、今度はまったく滑らない。これはいったいどういうことなのか。
(上の金山浅間神社)

(こんなのが二基あった)

(道が荒れてくる)

(六合)

(七合五夕とあるが「夕=勺」?)

(そして四合。浅間神社らしく富士山マークが付いている。しかし、上から6→7.5→4となったが、どういう並び方なのか。すべて桐生講中だったが)

中腹の金山浅間神社に到着。駐車地も同じ金山浅間神社だが、こちらは奥社なのだろうか。これを過ぎると、悪路の下りになる。石もゴロゴロしている。途中に小さな神社が二基、合目石をいくつか見かける。ワークマン靴の具合を見るために、わざと石を蹴ってみたり、ズルズル斜面を選んで下ってみたりしたが、不具合になることはなかった。そして、脇から土や石も入り込まない。
(神社に帰着)

駐車地に到着。2時間近く経っている。あの単独女性とのおしゃべり歩きが長すぎたか。課題のワークマン靴。靴を脱いでみたら、左右それぞれから2個ずつの小石が落ちてきた。歩行中に違和感はなかったので、まったく問題なしで済むだろう。少なくとも、今日の短時間歩きで感じたことは、濡れた古い舗装がかった道の上りに滑ったことが欠点として上げられること。それ以外は普通の登山靴感覚で歩けそうだ。これはあくまでも金山のような整備されたハイキングーコースという前提での話。
問題は26.5cmというサイズだった。購入後に家で履いてみると、やはりちょっと大きかったかなと、今日は厚手の靴下を履いて出むいた。それでも下りでつま先が少し擦れた。26cmでちょうど良かったようだ。ラベルにはこうあった。「靴のサイズは目安にすぎません云々」。また、改めて見ると、こうも記されていた。「防水加工は施されておりません」。やはりか。これは、1,900円に対してさらなる要求をするに等しい。低価格のわりには、ちょっとしたところは歩けそうだといった結論になる。ただ、ローカットだから、ヤマヒルがいるところでは、スパッツを巻くとか、それなりの工夫は必要だろう。
帰り道でワークマンに寄って26cmを都合しようか迷ったが、それではこの26.5cmが無駄になり、1,900円といえども、余計な出費になる。息子にメールした。オレよりも足は少し大きい。息子との会話の中で、ワークマンの登山靴の話題が出たこともあった。息子からの返信は「だったら、それもらう」だった。これで無駄銭を使うことはなくなった。ワークマンに寄り、26cmの、今度は黒を買って帰った。家に帰って気がかりだった重さを量ると、右は325g、左は329gだった。これなら許容範囲だ。26.5cmはたまたまの組み合わせミスだったのだろうか。
※今回のワークマン靴については、すべての方に共通して体験できるというものではありません。あくまでも、今回の自分の金山歩きで試し履きをした形での印象で、客観的、かつ総合的な評価ではありません。歩き方、歩く場所、天候、体型、……とさまざまな個人の因果関係も関わってくるでしょう。したがって、私自身、次に歩く時は、また別の印象や弱点、長所を感じることになるかもしれません。最悪の場合は、こんなの山歩きには使えないよといった事態です。ワークマンの登山靴に興味をお持ちの方もいるでしょう。こんな印象を持った人もいるようだ程度で済ませてもらえれば幸いです。
(蛇足だが、今回の歩き)

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)、数値地図50mメッシュ(標高)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平24情使、 第921号)」
ワークマンからオリジナルの登山靴が秋に出るという話は春頃から知っていた。登山家だかアウトドア屋さんが試し履きをしては改良を重ねたようだ。春の時点で価格はすでに決まっていて、ネット記事には税込み1,900円と記されていた。
発売は9月上旬ということで、9月以降、ワークマンの前を通るたびに入店してはチェックしていたが、9日に寄ってみたら、それが店の棚に並べてあって、店員のネエチャンがおっしゃるには、今日が発売日とのこと。これはラッキーだった。値段相応にちゃちなものでもなく、造りは堅めで、足底の溝形は深く切ってあり、わりとハードな歩きもできそうなスニーカーといった感じで、気に入ったので早速買った。1,900円だしといったところもある。3,000円超えだったら考えてしまう。色はワークマン製品らしい迷彩色と黒の二種。迷彩色の方を選んだ。登山靴は普通、26cmを履いているが、実際に履いてみると、26cmでは何となく窮屈そうなので26.5cmにした。
(ワークマンで買った<登山靴>)



(ぶら下がっていたラベル。読めないか)


余談だが、自分はワークマンで登山用グッズを買うことが多い。むしろ、衣類のユニクロ同様に御用達に近い。そもそも、備前楯に岩場ルートで登ろうと足尾に向かった際、持ってもいないヘルメットがないとまずいのではないかと、道すがら太田の外れで目についたワークマンショップに寄り、安い電工屋さん用のヘルメットを1,200円だかで買って以来の付き合いだ。何も、桁違いの値段の登山グッズを専門店で買うこともない。もっとも、いつまでも電工用のヘルメットでは格好もつかないので、後日、それなりのヘルメットをアマゾンで買いはしたが。
ここで「登山靴」と記してはいるが、ワークマンでは登山靴として販売しているわけではない。ワークマンが扱う一連のブランド名の<FieldCore>に組み込まれ、靴に特別な名称はない。登山靴と銘打って販売して問題が起きたら…といった懸念もあるのだろうか。
家で、本ブログ用にと靴の写真を撮ったりしていると、感触として左右の重さが違う感じがしたので、量ってみると、右足は373g、左329gと44gの差があった。これはほぼ10円玉10個分の重量に値する。1,900円だし、中国製だしと思えばそんなものだろうと思うが、違い過ぎやしないか。片ちんばの歩きまでにはなるまいが、歩き疲れた時には、右足を引きずることになるやもしれない。
さて、早速の試し履きだが、当初の予定ではワークマン登山靴購入の有無に関係なく、嬬恋村の山に行くつもりでいたので、そこで使えるかなと思っていたが、いつの間にか現れた秋雨前線で嬬恋まで行って雨ではなぁと断念。ただの試し履き目的で鳴神山を考えた。だが、これも午後から雨の予報では雨が早まる可能性もあり、結局、無難な地元の金山ということになった。
金山のハイキングマップを眺めていると、三枚橋病院の裏手から続く西山コースなるコースがあるのに気づいた。ここは歩いたことはない。これを歩くことにしたが、西山コースそのものはたいした距離区間でもなく、いずれ、大光院や浅間山神社から登るコースに合流する。浅間山神社からは以前、往復したこともあり、神社に下ることを前提に、神社前の空地に車を置いた。ここに車は2台くらいしか置けないが、ここから登る人は滅多にいない。大方が大光院からか、上の駐車場、せいぜい金山キャンプ場からだ。
ワークマンの登山靴(長いので以下、「ワークマン靴」にする)はここで履いたわけではなく、家を出る時から履いて運転してきた。AT車の運転には問題なし。丈夫なスニーカー、ズック靴レベルと思えばいいし、タウンユースでも違和感はまったくない。ローカットではあるが、くるぶし部分は高くなっていて、靴にぶら下がったラベルには「砂利などの侵入を防ぐ『ガゼットタン』構造」と記されている。ガゼットタンがどういうものか知らないが、脇から石が入りづらいということであるには違いなく、他に「耐久撥水『SplaTECH』加工」、「耐久性に優れた『CORDURA』生地を使用」とあり、税込1,900円にしては何やら意味不明なてんこ盛りの特徴も書かれている。ということで、虫除けスプレーを全身にかけ、軽いザックを背負って、すぐに歩き出す。せいぜい1時間半程度のものだろう。試し履きならその程度で十分で、決して、ワークマン靴に岩場歩きやらザレ地、ガレ場、泥濘での歩きを強いたり期待するつもりはない。ハイキング用として使えることがわかればそれでいい。
(下の金山浅間神社)

(右が病院、左は裏の駐車場に続く道。ここは左に)

(駐車場を横切って)

(西山コース入口)

コースガイドでは、西山コースは三枚橋病院の裏から続いている。ただ、三枚橋病院の事情を知っていると、何となく行きづらくなる。これは普通の感覚だろう。三枚橋病院の前を通って裏に出るのかなと気にはなったが、すぐに道は二本になっていて、右は病院正面に向かい、左は病院裏に行くようだ。ここは当然のように左を選ぶ。そのまま行くと、病院裏の職員駐車場になり、左にはイノシシ除けの柵がずっと続いていて、抜け出せるのかなと思ったが、駐車場の切れ目の左にチェーンを外して出入りするゲートがあった。ここが西山コースの入口だろう。看板も標識もない。
(中に入ると)

(ピンボケだが、こんな路面で滑りまくっている)

チェーンを外して中に入ると、いきなり滑った。路面の状況としては、コンクリートを流しただけの朽ちかけの道が続いていて、コケも付いている。傾斜は緩やかな上り。昨夜来の雨で湿っている。その滑り方はツルツルで、やはり1,900円かとがっかりしたが、いきなり戻るわけにもいかず、草が出ているところを選んで通ってカバーした。ここが、ワークマン靴で一番苦労したところだった。やがて、レンガ状に刻みの入ったコンクリート道になると、滑りは収まった。どうも街中歩き向きのような感じがしてがっかりしたが、常に、頭には、どうせ1,900円なんだからといったものがあるから、オールラウンドな期待は無理というもの。山で使えなかったら、日常の履物にすればいい。しかし、製品化にあたって各種のアドバイスをしたはずのアウトドア屋さんは、どこにでも普通にあるこんなところを歩いてはいなかったのだろうか。
(後は安泰。滑ることはなかった)

(大光院からの道に合流)

(あのオバチャンたちに道を尋ねる)

滑りを気にしながら歩いて行くが、もう滑ることもなく、いつも通りの歩きになった。そのうちに正面に東屋が見えた。看板が置かれ、ハイカーの姿が何人か見え、コース案内の看板もあった。つまり、西山コースはここで終わり。以降は大光院からのコースに吸収される。
ここで迷った。自分の感覚では金山山頂は右だが、コース看板を見てもよくわからず、標識にも新田神社、金山山頂はない。左にモータープールとはあっても、その意味がわからない。山頂下の駐車場がモータープールと知ったのは後のこと。金山には何度もあちこちから歩いているのに、標識頼りに歩いたことはなかったので、頭が混乱した。ここに3人のオバチャングループが右から来たので、恥を忍んで聞いた。「山頂はそちらですか?」。笑われた。「左ですよ。そこに看板あるでしょ。わからない? どっちから来たの?」。「三枚橋の方からなんですけど」。「おかしなところから来たのね」。恥ずかしくて、その場にいられずにそそくさと左に登った。
(振り返って。ここは滑らなかった。半分、粘土質)

(もう、一本道だ)

道は二分し、右は階段で左は階段なし。いずれは合流するだろう。頭には、あくまでもワークマンの試し履きという目的がある。条件の悪い道を歩いた方が、結果もわかりやすい。左を選んだ。悪路といったレベルではないが、水を含んで歩きづらかったが、滑ることもなく、階段道に合流した。ここでグリップがどうこうと難しい表現は使いたくないが、あの足底の溝型からして、土の斜面は滑りづらくなっているようだ。ただ、これは上りであって、下りでどうなるかは先の使用感になる。また、小石を踏んづけて痛いといったことはない。
すでに汗が噴き出している。後ろの3人のオバチャンから少しでも離れたいといった意識もあったからか、急いで登ってしまった。風もなく蒸し暑い。少し平らになった所が浅間神社からのコースとの合流点になり、コースはここから右折する。帰りは、ここに戻って、浅間神社に下る。金山はどこを歩いても同じように短時間で登れる独立峰だが、強いて好きなコースを上げれば、こどもの国から北西の尾根に出て、尾根伝いに行くヤブ交じりのルートだが、好きな理由は、単にハイカーが少ないとだけの理由に過ぎない。金山をバカにしているようだが、「これは捨てがたいコースだ」と言えるのがないのでは仕方がない。
(大手前塹壕碑)

ほとんど平らな道の歩きになって大手前塹壕の石碑。すでに金山城の敷地に入っている。何人かと行き交うが、ほとんどが走っている。話が横道に逸れる。骨折してから2年経った。その間、「走る」ということをしたことはない。早足はある。走ればどういうことになるのか。まだまだ恐くてできない。
見附出丸の小広場は露の付いた雑草に覆われている。ワークマン靴のラベルには「耐久撥水」はあっても「耐水」の文字はなかった。草むらに入ってみた。露が滲んでくる感触はなかったが、このレベルでは何ともいえない。素材がポリエステルである以上は、布靴よりは耐水性はあるだろうが、これをPRするほどでもないということか。
(これがモータープールというのか。知らなかった。「駐車場」ではまずいのかね)

道は広くなり、山を歩いている感じがしなくなる。まだ八王子丘陵の方がアップダウンもあり、道はここほどに広くもないので、山歩きをしているといった感じになる。ただ、八王子は全体として湿っぽく、薄暗い。それを証拠に、わけのわからないキノコが年間を通じて生えている。あそこは、初心者だったら、標識を見逃して道を間違えたら混乱するだろう。右下にモータープール、つまり上の駐車場が見えてきた。車が7~8台見える。ここから新田神社まで行ったらもはやハイキングでもなく、ただの参拝でしかない。と、人様のことは言っても、この金山に最初に来た時は、ここのモータープール起点だった。
(あのご婦人としばらくいっしょに歩く。ショルダーバッグだ)

先に行くと、案内看板をじっと眺めている単独の女性がいた。自分と同じくらいの年で、妙齢とは言いがたい。こちらも並んで看板を眺めると、話かけられた。こどもの国からはどうやって登るのかと聞かれた。そこにはこどもの国に向かって立った標識があるので、この標識の逆から登ることになる。つまり、と、看板の案内図を指でなぞって、こう来て、ああ来て、ここに来ると説明した。それ以上に心配なのが、お住まいの新田の方からこどもの国にどうやって行くのかということのようだった。
こどもの国にこだわりがあるのかと思ったら、来週、市だったかの主催で金山ハイキングツアーがあって申し込んだが、その集合場所がこどもの国だそうで、数か月前まで前橋に住んでいたとのこと。太田のことは詳しくないらしい。どうも、今日の金山はその予行歩きのようだ。それでいて、大光院から登って来たと言っていたし、金山にはよく登るとのことだったが、大光院からしか歩いたことはないのだろう。
(かなり見飽きた風景の中に入った)

(東京方面)

(赤城山は見えない)

彼女を残して先に行こうとすると、いっしょになって歩き出した。これが男ならご遠慮願いたいが、女性だったし、まぁいいかと、しばらくよもやま話をしながら歩くことになった。彼女はブランド物のスニーカーを履いていた。年齢は自分よりも三歳上だった。これは、彼女の方から言い出したことで、別に自分が聞き出したことではなく、答えるような誘導もしていない。山歩きを始めたのはごく最近で、それまではスポーツジム通いが専門だったとか。前橋に長く住んでいながら赤城山に登ったことがないと聞いて驚いた。こういう後発で山歩きを覚える方に限って、エスカレート度が加速する傾向があると自分では思っている。ちなみに、展望台に登る際、これが三角点ですよと教えてやったが、彼女は三角点が何たるものなのかまったくわかっていなかった。今はまだそんなレベルだ。
(ただ何となく写真に収めている)

(山頂の新田神社)

山頂の新田神社から見える桐生や足利の山を説明する。あれは何山だのの半分は適当だ。自分自身がしっかりとわかっていない。山名を並べただけだ。下の休憩舎でベンチに腰かける。ここは風が通っていて気持ちが良い。さっきの展望台からは赤城山が見えなかったが、反対の東京方面はかすかに高層ビル群が見えている。あれが大宮なのか新宿なのかはわからない。少なくともスカイツリーは見えていない。
離れてタバコを吸った。さすがに紙巻きタバコは吸えず、アイコスにした。吸い終わり、私はこれから戻るけどと言うと、彼女はまだここで休んでいくというので、彼女とはここで別れた。下りかけてすぐに西山コースの上で道を尋ねた3人組のオバチャンが登って来た。随分とゆっくりした足取りだが、先ほどはどうも…と言うと、向こうもオレのことは覚えていた。ハイカーの多いところは、それなりに出会いがあるものだ。
(何とかの池)

(帰路で。これも何となく)

(浅間神社への分岐標識)

(滑るかと思ったが…)

分岐から浅間神社の方に下る。ここは金山の中では悪路コースの部類だ。下は石が散乱し、道もクネクネしていることは知っている。それよりも、間もなく、西山コース入口で滑った時と同じ路面が現れた。これが不思議なもので、観念してヨチヨチと慎重に下ったのに、今度はまったく滑らない。これはいったいどういうことなのか。
(上の金山浅間神社)

(こんなのが二基あった)

(道が荒れてくる)

(六合)

(七合五夕とあるが「夕=勺」?)

(そして四合。浅間神社らしく富士山マークが付いている。しかし、上から6→7.5→4となったが、どういう並び方なのか。すべて桐生講中だったが)

中腹の金山浅間神社に到着。駐車地も同じ金山浅間神社だが、こちらは奥社なのだろうか。これを過ぎると、悪路の下りになる。石もゴロゴロしている。途中に小さな神社が二基、合目石をいくつか見かける。ワークマン靴の具合を見るために、わざと石を蹴ってみたり、ズルズル斜面を選んで下ってみたりしたが、不具合になることはなかった。そして、脇から土や石も入り込まない。
(神社に帰着)

駐車地に到着。2時間近く経っている。あの単独女性とのおしゃべり歩きが長すぎたか。課題のワークマン靴。靴を脱いでみたら、左右それぞれから2個ずつの小石が落ちてきた。歩行中に違和感はなかったので、まったく問題なしで済むだろう。少なくとも、今日の短時間歩きで感じたことは、濡れた古い舗装がかった道の上りに滑ったことが欠点として上げられること。それ以外は普通の登山靴感覚で歩けそうだ。これはあくまでも金山のような整備されたハイキングーコースという前提での話。
問題は26.5cmというサイズだった。購入後に家で履いてみると、やはりちょっと大きかったかなと、今日は厚手の靴下を履いて出むいた。それでも下りでつま先が少し擦れた。26cmでちょうど良かったようだ。ラベルにはこうあった。「靴のサイズは目安にすぎません云々」。また、改めて見ると、こうも記されていた。「防水加工は施されておりません」。やはりか。これは、1,900円に対してさらなる要求をするに等しい。低価格のわりには、ちょっとしたところは歩けそうだといった結論になる。ただ、ローカットだから、ヤマヒルがいるところでは、スパッツを巻くとか、それなりの工夫は必要だろう。
帰り道でワークマンに寄って26cmを都合しようか迷ったが、それではこの26.5cmが無駄になり、1,900円といえども、余計な出費になる。息子にメールした。オレよりも足は少し大きい。息子との会話の中で、ワークマンの登山靴の話題が出たこともあった。息子からの返信は「だったら、それもらう」だった。これで無駄銭を使うことはなくなった。ワークマンに寄り、26cmの、今度は黒を買って帰った。家に帰って気がかりだった重さを量ると、右は325g、左は329gだった。これなら許容範囲だ。26.5cmはたまたまの組み合わせミスだったのだろうか。
※今回のワークマン靴については、すべての方に共通して体験できるというものではありません。あくまでも、今回の自分の金山歩きで試し履きをした形での印象で、客観的、かつ総合的な評価ではありません。歩き方、歩く場所、天候、体型、……とさまざまな個人の因果関係も関わってくるでしょう。したがって、私自身、次に歩く時は、また別の印象や弱点、長所を感じることになるかもしれません。最悪の場合は、こんなの山歩きには使えないよといった事態です。ワークマンの登山靴に興味をお持ちの方もいるでしょう。こんな印象を持った人もいるようだ程度で済ませてもらえれば幸いです。
(蛇足だが、今回の歩き)

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)、数値地図50mメッシュ(標高)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平24情使、 第921号)」
昨晩、本記事を拝見し、さっそくワークマンに行ってきました。ちょうど普段履きの運動靴に穴があいた所だったので、普段履き様として「ワークマン登山靴」を購入しました。現在使用中の安物の運動靴と大差ない価格なので、普段用兼ハイキング用として使ってみます。ワークマン、使えますね!
早速、買われましたか。履き替えのタイミングとして、私の記事が参考になってうれしく思っています。
ワークマン登山靴、タウンユースとしては検証は足りないので何とも申せませんが、山に関しては、少なくとも金山レベルの低山で、ハイキングコースもしっかりしているところでは使えます。少しレベルの高い山はどうかとなると、今後の課題ではあります。ヤブではなく登山道がしっかりしていれば無理ではないでしょう。ヤブでは、スパッツも付けずにそのまま歩いたら、脇から枝葉は入り込むでしょう。
耐久性に優れたとはあっても、値段からしてそう何年も持つとは考えづらいところがあります。しばらくは、地下タビ代わりにこれでいろんなところを歩いてみたいと思っています。今日は猛暑の予報ですが、じわじわと日中の気温も苦痛でなくなってきましたしね。
去年登山靴がなくテニスシューズで登山した後輩にこいつを買えと薦めてみようかなと。ローカットなところだけが気になります。ミドルカットの登山靴のおかげで足をねんざせずに済んだことが幾度もあるので。まあこの安さで細かいところにケチをつけるものではないんでしょうが。
たそがれさんも骨折から2年ですか。走ることは控えているご様子ですが、普通の歩きならほとんど違和感もない感じでしょうか。私は2年前の鼠径ヘルニアの手術痕が疲れてくると未だに疼いたりつっぱったりしています。まあそれなりに歩けているからいいかなと自分を納得させていますが。
値段手頃で底がごつごつした靴って、一般的な運動靴では適したものが無いんですよね。TESLAっていう韓国製の2千円強をネットで買ってみましたが、せっかくグリップは良かったのに底のブロックの溶着がすぐに剥がれてきてダメダメでした(靴の補修材で接着修理)ワークマンの靴底は画像から見ると大丈夫そうですね。ぶなじろうさんと同じ用途で買ってみようかな。
テニスシューズで代用ですか…。グリップはしっかりしているでしょうが、脇は甘いでしょうし、小石もかなり入り込む気はします。
私もローカットであることが気に入らず、迷ったのですが、その辺の、登山道がしっかりした山を歩くには問題はあるまい、また足首のサポーターでカバーもできるだろうと購入したのですが、ヤブやら岩場、ザレ場には不向きで、そんなところはどうしても地下タビにするでしょう。また、耐水性に欠けるのが難点です。沢をジャンプしたり、泥濘を歩いただけでグッショリではどうも。
今回の試用だけで結論は出せません。もう少しレベルアップした山ならどんなものか。ただ、登山道を歩いている限りでは同じでしょう。
ふみふみぃさんも後遺症ありますか。私も元に戻ったわけではなく、日常の歩きには支障があります。これがケガの後遺症なのかはしかとはしませんが、足のしびれと軽い痛みが頻発しています。それでいて、山を歩いているとちっとも症状は出てこない。好きなことをやっている限りは後遺症なしということなのでしょうね。
この1900円、「お薦めです」とはとても言い難いところがあります。あくまでも金山歩きでは使えたといったレベルです。
タウンユースとしてはごついが、値段は手ごろ。さらに軽い山も歩けるというのがメリットで、近いうちに登山道も判然としないようなところを歩いてみたいと思っています。値段からしてオーマイティを求めるのはそもそも無理があります。
韓国製の2000円はそんなものかもしれません。しかし、これも、このワークマン製とはいっても中国製ですから、自然、左右の重量に片寄りがあったりする。
ワークマン登山靴は、どうしても1900円という破格な値段であることが今一つ信頼を置けないところがあって、これが4900円あたりの値段設定なら、きつい山歩きも出来るんじゃないかと思ってしまう。人間の心理とはそんなものでしょう。
私は登山始めるところなので、こういう報告はとても助かります。
40年の登山歴からの私感で申し上げます。このワークマン登山靴、登山道のある山歩き、極端なところ、槍ヶ岳でも問題はありません。不向きな場所は泥濘、沢、ヤブです。記事の中に滑ったと記してありますが、それはワークマン靴の特性でもなく、普通の登山靴でも滑るところです。これは岩場でも同様。それから、ローカットであることから、靴の隙間から、小石、土、枝葉が入り込む弱点はありますが、スパッツを着ければカバーできます。
これから山歩きを始められるとのこと。普通のパターンでは、登山専門店に行き、店員さんに薦められ、高価な「初心者向きの靴」を買うことになるものですが、所詮、山とて、しっかりした道があれば、極端な話、スニーカーでも歩けます。「山用の靴」を用意するのもどうかと思います。わざわざ高価なブランド登山靴を買う必要もないでしょう。歩きやすさと耐久性があれば、ワークマンで十分です。ただ、雪山には無理ですから、よした方がいいでしょう。雪山とて、長靴とワカンがあれば十分なのですけどね。
余談になります。登山専門店に行くと、これから山歩きを始める方が、ザックから衣類まで含めて買い込んでいる姿を見かけますが、軽量化で防水のザック、着心地の良い衣類も含め、今はワークマンでも安く入手できます。私自身、以前は靴から帽子までその筋のブランドで固めていましたが、今は上から下までワークマンです。