私は、あやに謝らなくてはと思っています。
ちょっと言い過ぎた。大人気なかった。
あやのビックリ作戦は過激の一途を辿っている。
昨夜は寝ているうんこを奇襲して、ウギャ~の声で我が家全員飛び起きるという始末。
さすがに私は怒りました。
「あやめ~、許さんぞ。
おばちゃんは絶対許さんのだ。もう無視だ。お前をこんりんざい無視しつづけてやる!」とね。
元気がいいのが、あやのいいところ。
元気がよすぎるのが、あやの困ったところ。
あやが我が家に来てから3年、私は半期に一度のじゃらし腱鞘炎になったほど、
あやの元気はギネス級。
あやは川に落ちてた子。
小さな体で、岸辺にしがみ付いて耐え、九死に一生を得た子です。
私に拾われた晩、ネコの母さんは、あやを探しに川にやってきました。
返してやろうと連れて行ったら、
それまで震えてばかりで少しも動かなかったあやは、
大きな声で鳴きながら母さんに駆け寄っていきました。
母さんは、我が子の体中をひとしきり舐めて無事を確認したかのように、
我が子を残して消えるように去ってしまいました。
そして、茫然と立ち尽くすあやは、再び私に抱き上げられたその瞬間から、
震えた、か弱い子ネコではなくなりました。
家に戻ったなり、自分の足で大きな先住猫達の所へヨチヨチ行き、あいさつの洗礼を受け、
最弱パンチのお見舞いまでして、出してあった大人ネコ用の大粒のドライフードをがむしゃらに食べ、
トイレの縁をエッチラコッチラよじ登って用を足しました。
「あたちは ここで げんきに いきる」そう決心したように見えました。
一度はぐれてしまった子を育てるほど、野良猫の世界は甘くはないのでしょう。
でも、ネコの母さんは、一生懸命我が子を探しました。
命を懸けて産み育てた大切な子、その母さんに託された大切なあやさんに、
どの口が無視するとか、ほざいたか!
この口か、一日中ほとんどポカ~っと開いてる、この口か!では謝ります!
ご・・・ご・・・
あや「なに してるの?」
ちょっと待ってね、謝ってるからね、ちょっと待って。
め~~~
んなさいさいさい
あや「じぶんで あやまれば いいのに おとなげ ないのね」
そうねそうね、土下座します。
あやの母さんは、舐めながら、元気で生きろと願ったに違いない。
しかし、その元気とは、
飛べー跳ねろー走り回れー 驚かせろーっという意味ではなかったのだと思うのです。
あやさんも、そのへんもう少し考えていただければ幸いです。
ど根性時代のあやさん