うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

節分の偶然

2025年02月03日 | 日記

なんとなく、全て偶然なのだ。

 

おはようございます。

父から愛車を奪う予定なんて、実は無かった。

1月は父さんの運転免許の更新、2月には愛車の車検が控えている。

「最後の免許更新だ。次は無いから、これだけはやる。」

そう言う父に、内心不安は過っていた。

 

その不安が確信へ変わったのは12月だった。

父は、軽い肺炎を患い、一気に衰えた。

体だけではなく、認知症の症状も目立つようになり、

「免許更新と車検も被る時期に体調不良になる、この偶然!」

これはあれだ。

きっと、あれなんだ。

「父さん、この偶然はご先祖様の思し召しだ!

もう運転はやめときなって言ってる。ああ聞こえる、お祖母さんの声が聞こえる。」

私は、会ったこともない聞こえもしない先祖の声を代弁した。

父は、私の言葉など聞こうとはしないが、

死んだ母親の言葉だと思えば、素直になれたのだろう。

あっさり、私に愛車のキーを2個渡した。

 

そんな訳で、

昨日はついに、愛車をディーラーへ正式に引き渡す日だった。

渡すものは、印鑑証明書と、愛車のスペアキーだ。

それを丁寧に封筒へ入れて、ディーラーへ向かった。

はずなのに・・・

「封筒にスペアキーが入っていま・・・ええっ?!」

「なにこれ?このデッカいキーホルダーなに?」

担当スタッフに、つい聞いてしまう私を落ち着かせようとしたのか、

スタッフのお兄さんは、言った。

「似てるって言えば似てるってことも、無いかぁ。惜しいですね。」

スペアキーをしまっておいた引き出しに、

こんなキーホルダーが並んでいた偶然に、脱帽した。

 

結局、スペアキーは後日持って行くこととなったが、

それを父に話すことはしないと決めた。

せっかく、こんな面白い話を実家では出来ないなんて残念だが、

父はまだ、愛車への未練が断ち切れないから、

やめておこうと決意してから実家へ行った。

すると、かずこが

「さっぶい、さっぶい」と訴える。

部屋のエアコンを確認してみれば、冷房が19度設定になっていた。

「あらら、暖房に入れ替えようね。

たしか、タンスにあったかいデンチ(半纏の意)あるで。」

私は、タンスから母のデンチを引っ張り出して、かずこに着せてやった。

その数秒後、かずこが、

「ああ、なんじゃこりゃ?」

と言ってデンチのポケットから、これを見つけた。

「きゃーーー、これこれ!こんなとこにあったのかぁ」

私は思わず叫んで跳び上がった。

これは、かずこが長年使って来た、大切な時計だ。

あまりにボロボロになり、ついに電池が切れたことを機に、

2年前、私が時計屋さんにきれいにしてもらったのだ。

しかし、その矢先、かずこは時計を無くしてしまった。

それも、ある意味、予想していた不安だった。

かずこはもう、貴重品の管理は難しいくらい、認知症が進行していた。

かずこに聞いたって、そりゃ覚えている訳がない。

私は、かずこを諦めさせるために、安くて派手な時計を買ってやった。

 

あれから2年、その安くて派手な時計も壊れた。

たった2年で壊れても仕方ないくらい、安い時計だ。

それでも、かずこは

「こんな、ええ時計、他に無いんやで。」

と言って、どうにか直せないかと願う。

その矢先に、偶然出てきた、本物の『ええ時計』だった。

 

昨日は、なんだか、偶然の重なる変な日だった。

さて、のんちゃんのそれは偶然かい?

偶然、落ちちゃったのかい?

 

のん「のん、ちらない」

知らんわけないだろうが!

わざと落とす癖を持つ、のん太であった。


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