白ウサに踏まれた日

うさぎと人間のこと
うさぎブログ

残される

2010-06-15 18:55:00 | 人間のこと
夫婦二人暮らしの伯父が亡くなり、
認知症がはじまりかけている伯母が残った。
従姉妹達は、30年以上も前に故郷を離れ、東京で暮らしている。
伯母は、今までどおり、伯父と暮らした家で暮らしていくらしい。

幸い、ヘルパーさんも引き続き来てもらえるらしいので、少し安心だが。

私がもし、従姉妹の立場だったら、故郷に戻るだろうか。
たぶん、なんとかして、戻らない方法を考えるだろう。
独身でも、独身だからこそ、戻りたくないと思うだろう。

ひとつは仕事のこと。
この年齢で、転職先がみつかるだろうか。
それに、故郷と言っても、長く離れていれば見知らぬ土地と大差ない。
従姉妹が、親戚と言われても、顔もわからなくて、と言っていた。

10数年前、いろいろあって、一番戻りたくない場所に戻ってしまった。
10数年たって、自分の性格もあるが、相変わらず馴染めない。

私なら、たとえ、年老いた認知症の親が居たとしても、戻らないだろうな、と思う。
まわり中からそれを期待されたとしても、冷たい娘と言われても。


父も、かなり認知症がすすんでいるのでないかなと思う時がある。
今は、母が居るからよいが、母に何かあったときのことを思うと、ぞっとする。
そして、父に対して、優しい気持ちがもてない自分が、怖くなるときがある。

時たま考える。

なんで、ここで、こんな仕事しているんだろうと。

それから、

どこで間違えたんだろう、と。

なんで、新卒で勤めた職場を、辞めてしまったのかなと。
好きな仕事だったのに。

・・・

全部、自分で選んだのだから不平を言う立場ではないし、

どこにいても生きていける自分も、なかなかだと思うのだが、

それでも、

今さら、どこにも行けないことが、



やりきれない。