真冬だというのに、
庭のありとあらゆる場所に青々と繁っている。
引っ張れば簡単に抜ける。
だけど、少しでも残っていれば、すぐに復活する。
石の下、落ち葉の下、関係なく地面を覆いつくし
伸ばせる限り、伸びていく。
白くて可憐な花からは考えられない、凄まじい繁殖力の帰化植物。
人間は、こいつが嫌いだ。
ウサギの食料にならない。他の植物を駆逐する。
これに覆われた地面は陽が当たらず、じめじめと湿気ている。
父が好き放題にいじりまくり、荒れ果てた庭、
今さら少しばかりの草取りをしたって、たいした効果にもならない。
後始末なんて死ぬほど嫌いなのに。
ぼやきながら、草取りをした日曜日。