座っているノンタンが、少し、左に傾いているようにみえた。
なんだかおかしい。
しばらく見ていたが、やはり、左に傾いているようだ。
斜頚とか、そういう感じではなく、
体の右側を、少し持ち上げているような。
抱き上げて、お腹を見る。
ノンタンのお腹には、しばらく前から腫瘍がある。
医師に相談して、サイズを測り様子を見ていたのだが、
なんだか、大きくなったような気がする。
おそるおそる触れてみると、腫れているようだ。
色も、なんだか、赤黒い。
おかしい。
せっかくの休みなので、病院に連れていく。
体重は500g減っていたが、問題にはならないようだ。
食欲、元気、糞の状態を聞かれる。
食べているし、元気もある、糞も変わりないと応える。
ただ、腫瘍が大きくなったようで、なんだか、痛そうなのだと伝える。
抱き上げて毛を刈る。
1センチ程度だった腫瘍が2センチ以上に肥大している。
医師は、腫瘍に触れてみて、水を抜いてみてもよいかと聞いた。
お願いする。
注射器をさすと、少しだけ血が混じった透明な液体がとれる。
特に薬も、消毒もされなかったが、
また、膨らむかもしれないので、来週来るように言われる。
腫瘍がこすれたのではないか、と言われたが、どうも、気になる。
悪性のものでなければいいのだが。
年齢不詳とはいえ、けっして若くはないことはわかりきっている。
手術が必要になると、それはそれで、大きな決断を迫られる。
夜、普通にご飯をたべ、寄って来てなでられている姿を見ている。
できるならば、何事もないように。
いつまでも、ここに居てほしいと願うのだけれど。
それ以上に、
痛かったり、辛かったりすることがありませんように。