手術から2週間たったので病院へ行く。
医師が、取れないようにしっかりと、
糸にアロンアルファをつけて止めたという手術跡は、
まだ、殆どの糸が残っていた。
ノンタンは、ほとんど、傷口を気にしなかったらしい。
抜糸をする。傷跡はかなりきれいになっている。
さて、手術は成功だった。
手術後の体調も問題ない。
だけど、腫瘍は悪性だった。
今度は乳癌。
思わず、またですか・・とつぶやいてしまった。
病理検査の結果はとりきれているらしい。
そして、ノンタンは、年齢の割にはとても元気だ。
2006年の9月頃、駐車場で拾われたノンタンは、
箱うさぎさんや、ボランティアさんの手を経て、家に来た。
その年の12月に子宮癌の手術を受け、あれからもう5年以上。
拾われた時に3歳としても8歳以上、
どこからどうみても、立派な長寿うさぎの仲間入りだ。
だけど、「元気ですね。」、と医師が言う。
もしも、駐車場で優しい子どもに拾ってもらえなかったら、
もしも、箱うさぎさんで保護されなかったら、
子宮がんの手術のあと、回復できなかったら、
ノンタンの命は、もっと早く失われていたに違いない。
そう考えると、今のノンタンの命は、
おまけみたいなものかもしれない。
だけど、できるなら、少しでも長くここに居てほしい。
だから、
人間はしばらく、ばたばたさせてもらおうと思う。