ノンタンの食欲がないので、
当然のように、手に入りづらいよいものはノンタンへ
ショコラにはその余りがいくようになる。
ノンタンにパセリを与える。
ノンタンは贅沢なウサギなので、
人間に給仕されるのも嫌いではない。
なかなか食がすずまないときは、
人間が傍らにかしづいて、
たとえばパセリの葉、一房ずつを、
口元に持っていき食べて頂く。
当然、あたりにはパセリの芳香が漂う。
気がつくと、
それまでペレットに夢中だったショコラが、
駆け寄ってきて、自分にもくれとアピールしている。
ショコラだって、もちろん、パセリは好きなんだ。
だけど、ごめん・・・。
しばらく待っても、何ももらえないショコラは、
とてもとても哀しげな顔をして、行ってしまう。
遠くから、こちらを見る目に、
人間に対する不信感がありありとみてとれる。
ごめんね。ショコラ。
イチゴも、人参の葉っぱも、
ショコラも大好きだって知っているけれど。
でもこれは、みんなノンタンの。
ごめんね。ショコラ。
人間って、やっぱり、意地悪だよね。