暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

茶道具こわい・・・令和6年師走

2024年12月11日 | 茶道具

    (散歩道の柿の実・・・今はいくつ残っているかしら?)

   (心に残る言葉・・・・新潟県五泉市 慈光寺にて )

 

光悦会の素晴らしい道具の後で恐縮ですが、久しぶりに茶道具こわい~!のお話です。

10年前に3年ほど京都・灑雪庵で暮らし、その間に何度か楽美術館と楽美術館茶会を訪れました。

楽美術館茶会では、所蔵の楽茶碗で薄茶を頂き、楽茶碗を手に取って鑑賞する機会を得ました。
席主の15代・楽吉左衛門氏の話が興味深く、歴代の楽茶碗の魅力や特徴、また自らの体験を通して作り手の葛藤や思いを伝える話に毎回魅了されました。そんなこともあって、「当代(現・直入)の楽茶碗が欲しい・・」と憧れたのです。

しかし暁庵に手が届く金額ではなく、すぐに諦めました・・・。

3年ほど暮らした京都を去る時に茶友Wさんの案内で伊勢方面へ出かけ、黒楽茶碗に出逢いました。一入作の黒楽茶碗で15代・楽吉左衛門の極めがあり、一目で気に入りました。

それから十年を経てこの度、赤楽茶碗と嬉しいご縁があったのです。

心ひそかに赤楽茶碗が欲しいと探していたのですが、出不精のうえ道具屋さんの敷居が高く感じて、なかなか出合いがありませんでした。

赤楽茶碗にはもう出合わないかも・・と半ばあきらめていたのに、不思議なご縁を感じて赤楽茶碗を連れ帰りました。

師走10日に新潟県五泉市からI氏が我が家へいらしたので、早速その赤楽茶碗で薄茶を差し上げました。I氏がお客様第1号で嬉しいです。

 

 

今年6月30日の「雨月の茶事」で2年にわたる茶事10回をやり終えましたが、燃え尽き症候群になっていない自分を発見。来年もそんな自分に付き合っていこうと決心したところでした。

今、茶道具が持つ不思議な力(暁庵の茶の湯を後押ししてくれる)を感じています。そして、一緒に楽しんでくださるお客様のパワーもひしひしと温かく・・・。

黒楽茶碗と共にいろいろな物語ができそうで、赤楽茶碗を使うのがとても楽しみになりました。

腰や膝と相談しながら他力本願をモットーに、茶事や茶会一つ一つを丁寧に大事にできたら・・・と祈っています。

令和7年もどうぞよろしくお付き合いください。 

 

(参考)
 茶道具こわい    2010年12月29日
 茶道具こわい in Kyoto     2014年12月18日
 楽茶碗に恋して・・・茶道具こわい in Kyoto Ⅱ    2014年12月27日

 茶道具こわい・・・茶碗「玉帚」 2019年1月3日

(おすすめ)

 忘れたくない「茶の教え」  2014年12月24日