暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

2021年弥生の教室だより・・・(1)辛夷と春雷

2021年03月14日 | 暁庵の裏千家茶道教室

        (散歩道の辛夷が満開です)

 

弥生3月に入り、辛夷が満開です。暁庵の裏千家茶道教室のお稽古を再開しました。

4月18日に社中Kさんの茶事、5月29日に「薔薇の茶会」、6月以降も社中の茶事が予定されています。「さぁ~、これからお稽古を頑張ります!」という気運が徐々に高まってくれれば・・・、それぞれが目標を持って励んでほしい・・・と思います。

3月は釣釜。五徳を上げずに、通常の炭手前も出来るようにしています。

釜は小ぶりの雲流釜、2代畠春斎造、鋳込みの龍が優雅でお気に入りの釜です

釣釜にお似合いの気がして、床は能画「隅田川」を掛けたくなりました。

ゆらゆらと揺れる釣釜を見ていると、「あぁ~春が来たんだわ・・・」と感慨深いものがあります。

 

 

お稽古で初めての顔合わせが2組ありました。

1組はN氏とAさん。

「先生、Aさんとは初めて一緒になりました」とN氏。「薔薇の茶会」の濃茶席の席主です。

「あらっ!初めてだったかしら。Aさんは「薔薇の茶会」の濃茶席でお点前するので、気が付いたことは注意してあげくださいね」

その日はN氏の台天目、Aさんの台天目、N氏の炉の流し点、Aさんの薄茶点前でした。

コロナでなかなか予定通リ進まず、初めてAさんに台天目の稽古をつけました。

きっと大変だったと思いますが、焦らず稽古を積み重ねていきましょう。

N氏も茶杓の清め方など、より美しい点前になるように指導してくださいました。

Aさんもきっと先輩からいろいろな刺激を受けたことでしょう。

 

   (木五倍子(キブシ)が黄色い花房たくさんつけています)

 

もう1組は、M氏とIさん、初めてご一緒の稽古だそうで、「薔薇の茶会」の濃茶席の担当も一緒です。

ちょうど、茶会に向けて顔合わせと親しく意見交換などが出来て良かったようです。

・・・ですが、その日はあいにくの春雷。

空を見上げて心配していましたが、土砂降りの中に相次いで到着し、車のワイパーが間に合わないほどの雨だったとか・・・無事に着いて本当にヨカッタ!!

 

M氏の釣釜で後炭手前から始まりました。

釣釜では鐶や弦の扱い、小あげや大あげがあり、通常の炭手前より複雑になります。

胴炭が2つに割れ、残っている炭を真ん中にまとめ、輪胴が入りました。後炭では用意した炭を全部入れるのではなく、所用時間を考慮して炭を置いていきます。

丸ぎっちょ1つ、これだけは省略して欲しくない丸管・割り管・枝炭の3本を一緒に、上手に持って置きました。最後に点炭、客(Iさん)は席へ戻りました。

「サラサラとなさって、難しい後炭が易しく見えました。丸管・割り管・枝炭の3本を一緒に持つなんて、私にはとてもできそうにありません・・・」とIさん。(大丈夫! 時間をかけてやっていきましょう・・・)

 

 

その後、Iさんの薄茶点前(三重棚)、M氏の台天目、Iさんの台天目と続きました。

稽古に熱中しているうちに春雷も去り、雨が上がった夕方にお二人を玄関で見送りました・・・。 

 

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