新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

6月3日 その2 サッカー日本代表がパラグアイに勝利した

2022-06-03 16:07:15 | コラム
冷静なる評論家は言う:

昨2日夜の対パラグアイの代表戦は4対1の勝利では手放しで快勝とまでは言えないが、先ずは余り批判しないでも済むようなサッカーをやっていたのは大変結構だった。当方は森保一という監督さんの“great big fan”ではないので、昨夜の試合のように事前に「日頃招集されても試合には出していない者たちを起用する」と報じられるような顔ぶれで国際試合に臨むのは歓迎できないのだ。私は先方様に失礼だと思っている。

だが、結果的にはこれも報道にあったようにW杯本番に出て行ける23名か26名に選ばれようとばかりに、言わば二線級で使って貰えた連中は懸命にサッカーをやっていたのは結構な事だった。それは、私がこれまでに批判してきたような最前線で「責任逃れのパス交換に走る」とか「自分でやろうとしないで、暇さえあれば後方にパスを回してしまう」消極的な攻め方は非常に少なかった。結構な事だったと評価したい。

私のように昭和20年(=1945年)に中学に入学して、現代の精鋭たちには通じないかも知れない「WMフォーメイション」の時代に育った者には、あの唯々諾々と相手のデイフェンスを怖れてか、折角ゴールライン間際まで攻め上がっても、躊躇せずbackward passをして最終的にはGKにまで戻して前線に蹴らせてしまう作戦は理解を超越しているのだ。昨夜もこの手の後方へのパス回しはあったが、A級の代表選手たちよりは少なかった。

それは「ここで一発意欲があることを監督コーチに訴えかけて、何とかして代表に生き残ろう」という懸命の努力だったと解釈している。私はどうしても主に攻める方に注目しているので、昨夜の最前線にいた連中の直向きさには好感が持てたのだった。更に言えば、私が解説者や評論家ほどには評価していない大迫勇也君が出ていなかったので、浅野にせよ誰にせよ、ひたすら自分でやってやろうとばかりに、ゴールに向かって突き進んだのだと見ている。

ここで少しだけ貶しておけば「矢張り我が代表選手たちはシュート力が弱くて不正確だという欠陥が、未だ未だ修正か改善されていないのは宜しくない」のである。後半には田中碧君だったかの見事な中距離シュートがあったが、あのように思い切り良く、隙があれば狙ってやろうという良く言えば意欲的で、悪く言えば無謀なシュートが少ないのが気になるのだ。FIFAのランクが23位ならば、50位を相手にすれば、もっと積極的に狙っても良いと思うのだ。

来たる対ブラジル戦には昨夜の顔ぶれに伊東純也や長友佑都他が加わるのだろうし、富安も何れは負傷から復帰するのだろう。私は寧ろこの連中の方が安全第一のサッカーをやらずに我武者羅に「自分でやってやろう」という意欲を見せて欲しいのだ。

昨夜もあらためて痛感した事は「ヨーロッパに行って活躍させて貰っている者たちが代表に来ると、それほどのサッカーをして見せないのは、彼の地では周りに世界的な名手がいて彼らを上手く使っているからである。彼らが代表テイームではそれほどではないのは、周りに彼らを活かしてくれる名手がいないからだ」だった。あの代表選手たちの中に一頭地を抜いた名手がいて、彼らを巧みに使いこなすかどうかの問題であろう。



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