JSRの業態の変化を知らなかった:
この買収の報道でJSR(元日本合成ゴム)が既に合成ゴム事業を売却して、半導体の材料の会社になっていたと知った。何でこのような話題を取り上げたかといえば、日本合成ゴム(JSR)に高校の同期だったN君が勤務していたことがあったからだ。彼とは藤沢市から東京都内に出勤する湘南電車の中で再会し、当時仕事上で必要になっていた合成ゴム関連のことを色々と教えて貰っていたことがあったので、何となく懐かしい会社名だったから。
当時の日本合成ゴムは勿論合成ゴムを製造していて、主力がSBR(Styrene Butadiene Rubber)だったと記憶するが、このような専門語のような知識を学ぶ機会になっていた。彼は確か東大に行ったと思っていたが、私には苦手以外の何物でもなかった化学の話を聞かせてくれた。だが、今回の買収の報道を見れば日本合成ゴムは昭和32年(1957年)創立とあるので、彼は途中入社だったのかな、などと考えている。
当時でも、合成樹脂が普及しつつあり紙の需要も脅かす傾向があった時代の変化で、我々も合成樹脂関連の知識が必須となりつつあったのだ。そこにN君が現れて教えてくれたので、その受け売りでも社内では時代の先端を行く営業担当者として振る舞うことができた。N君と会っていたのが昭和32年可塑の後であったのならば、その頃に現在のようなプラスティックスが遍く普及した世の中になるとは、誰が予想していたのだろうかと思う。
そのJSRが半導体関連の製造会社に変わっていたのも時代の流れだろうが、このように業態を変えられる企業もあれば、紙パルプ産業界のように変化に適応できずに撤退していく会社が多いのは誠に残念である。事実、世界有数の紙パルプ製造会社だったウエアーハウザーは2005年から印刷用紙からの撤退を開始して、7年前だったかに1900年の創立当時の木材の会社に戻ってしまっている。
わが国の国会議員で「一寸は闇」と言われた方がおられたが、今や先の見通しがつかない、何でもありのような時代になったと痛感させられている今日この頃である。
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